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公開番号
2025106373
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-15
出願番号
2025061409,2023031735
出願日
2025-04-02,2015-08-14
発明の名称
二酸化炭素を回収する装置
出願人
株式会社JCCL
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
B01D
53/04 20060101AFI20250708BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】二酸化炭素を効率良く回収する装置を提供する。
【解決手段】被処理ガスを第1ガス吸収材料へ導入して二酸化炭素を吸収させる。その後、第1ガス吸収材料に熱を加えて二酸化炭素を排出するとともに、被処理ガスを第2ガス吸収材料へ導入して二酸化炭素を吸収させ、次に、第2ガス吸収材料へ熱を加えて二酸化炭素を排出するとともに、被処理ガスを第1ガス吸収材料へ導入して二酸化炭素を吸収させることを繰り返す。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
アミノ基を有する高分子化合物粒子を含む第1ガス吸収材料に、二酸化炭素を含む被処理ガスを導入する第1ガス導入部、
アミノ基を有する高分子化合物粒子を含む第2ガス吸収材料に、二酸化炭素を含む被処理ガスを導入する第2ガス導入部、
第1ガス吸収材料に熱を加える第1熱供給部、
第2ガス吸収材料に熱を加える第2熱供給部、
第1ガス吸収材料からのガスを排出する第1ガス排出部、
第2ガス吸収材料からのガスを排出する第2ガス排出部、
を備える、二酸化炭素を回収する装置であって、
[1]二酸化炭素を含む被処理ガスを第1ガス導入部から第1ガス吸収材料へ導入し、二酸化炭素を第1ガス吸収材料へ吸収させ、吸収されなかったガスを第1ガス排出部から排出し、
[2]第1ガス導入部から第1ガス吸収材料への被処理ガスの導入を止め、
二酸化炭素を含む被処理ガスを第2ガス導入部から第2ガス吸収材料へ導入し、二酸化炭素を第2ガス吸収材料へ吸収させ、吸収されなかったガスを第2ガス排出部から排出し、
第1熱供給部から第1ガス吸収材料に熱を加えて、第1ガス吸収材料に吸収された二酸化炭素を放散させて第1ガス排出部から排出し、
[3]第2ガス導入部から第2ガス吸収材料への被処理ガスの導入を止め、
二酸化炭素を含む被処理ガスを第1ガス導入部から第1ガス吸収材料へ導入し、二酸化炭素を第1ガス吸収材料へ吸収させ、吸収されなかったガスを第1ガス排出部から排出し、
第2熱供給部から第2ガス吸収材料に熱を加えて、第2ガス吸収材料に吸収された二酸化炭素を放散させて第2ガス排出部から排出し、
[4]前記[2]と[3]を交互に繰り返すものであり、
第1ガス吸収材料が下記(1)および(2)の少なくとも一方を満たし、なおかつ、第2ガス吸収材料が下記(1)および(2)の少なくとも一方を満たす前記装置。
(1)固形分1gあたりの水の含有量が0.1mL以上である。
(2)前記アミノ基を有する高分子化合物粒子が、(メタ)アクリルアミド系高分子化合物粒子である。
続きを表示(約 220 文字)
【請求項2】
前記ガス吸収材料が前記(1)を満たす、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ガス吸収材料が前記(2)を満たす、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ガス吸収材料が前記(1)および前記(2)をともに満たす、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1ガス導入部と前記第2ガス導入部が、同じ被処理ガスの経路にそれぞれ設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸性ガス等を可逆的に吸収することが可能なガス吸収材料、ガス吸収体、およびそのガス吸収体を用いた酸性ガス吸収装置、酸性ガス回収装置、水蒸気吸収装置、水蒸気回収装置、熱交換器および熱回収装置に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、火力発電所や製鉄所、セメント工場等の大規模施設から排出された二酸化炭素や水蒸気による地球温暖化、硫化水素等による環境汚染が問題になっている。こうした気候変動や環境汚染の抑制および低炭素社会の実現のために、これらの大規模施設から排出された二酸化炭素や硫化水素等の酸性ガスや水蒸気を分離・回収して、地中や海底下に封じ込める方法(CCS;Carbon dioxide Capture and Storage)の研究が進められている。しかし、現状の技術ではCCSにかかるエネルギーコストが非常に高くなっており、エネルギーコストの大幅な削減が求められている。特に、CCSでのエネルギーコストの約60%を二酸化炭素の分離回収プロセスが占めているため、CCSでのエネルギーコストの削減のためには二酸化炭素の分離回収プロセスの高効率化および大幅な省エネルギー化が必要不可欠である。また、エネルギー供給の分野においても、二酸化炭素濃度が高い天然ガスや石炭ガス化複合発電(IGCC)で生成される石炭ガス、燃料電池に用いられる水素等の燃料ガスから二酸化炭素や硫化水素等の酸性ガスや水蒸気を分離回収するプロセスが行われており、二酸化炭素等の分離回収プロセスの高効率化および省エネルギー化は、こうした分野でのエネルギーコストを削減する上でも重要になる。
【0003】
排ガスから二酸化炭素を分離する方法としては、アミン水溶液を用いた化学吸収法が知られている。化学吸収法は、吸収塔において低温の吸収液(アミン水溶液)と排ガスを接触させ吸収液中に二酸化炭素を選択的に吸収させた後、吸収液を放散塔に輸送し加熱することにより二酸化炭素を放散させる方法である。この化学吸収法は、大規模施設からの排ガス処理に実際に応用されている。しかし、二酸化炭素を放散させるために吸収液を130℃以上まで加熱する必要があり、所要エネルギー量が大きいという問題がある。
これに対して、特許文献1および非特許文献1、2には、相転移温度前後で塩基性が変化する温度応答性電解質を二酸化炭素の分離回収に利用することが提案されている。特許文献1には、温度応答性電解質に30℃の条件で二酸化炭素を吸収させた後、75℃に加熱することで温度応答性電解質から二酸化炭素を放散させた例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2013/027668号
【非特許文献】
【0005】
J. Am. Chem. Soc., 134, 18177-, (2012).
Angew. Chem, Intl Ed., 53, 2654-, (2014).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、特許文献1および非特許文献1、2に記載された温度応答性電解質は、30℃で二酸化炭素を吸収させ、75℃で吸収させた二酸化炭素を放散させることができため、従来の化学吸収法に比べて、二酸化炭素回収時の加熱温度を大きく低減することができる。しかし、本発明者らが、この温度応答性電解質について検討を行ったところ、単位体積あたりの酸性ガスの可逆吸収量が小さく、酸性ガスの吸収および放散の速度も小さいために、大規模施設の排ガスや各種燃料ガスの処理に用いるには不十分であることが判明した。
【0007】
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、単位体積あたりのガスの可逆吸収量が大きく、ガスの吸収および放散を高速度で行うことができ、さらにガスの放散に要する熱量が小さく抑えられるガス吸収体を実現しうるガス吸収材料、およびガス吸収体を提供することを目的として検討を進めた。また、そのガス吸収体を用いることで、酸性ガスを効率よく吸収および/または回収することができる酸性ガス吸収装置、酸性ガス回収装置を提供し、さらに、水蒸気吸収装置、水蒸気回収装置、熱交換器および熱回収装置を提供することを目的として検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、アミノ基を有する高分子化合物粒子をガス吸収材料に用いることにより、単位体積あたりのガスの可逆吸収量が大きく、ガスの吸収および放散を高速度で行うことができ、さらにガスの放散に要する熱量が小さく抑えられるガス吸収体が実現することを見出した。
特に、下記の構成を有することにより、ガス吸収体の吸収・放出性能がより改善されることを見出した。
(1)ゲル粒子膜を金属や炭素材料、高分子化合物からなる薄板、フィルムや繊維等の担体に担持する。
(2)ゲル粒子膜を担持した担体を積層、集積する。
(3)安定化剤を添加することでゲル粒子膜を安定化、固定化する。
(4)酸性ガスの吸収量や吸収速度を加速するために、ゲル粒子膜に吸収促進剤を添加する。
【0009】
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] アミノ基を有する高分子化合物粒子を含むことを特徴とするガス吸収材料。
[2] 前記高分子化合物粒子は、ヒドロゲル粒子である[1]に記載のガス吸収材料。
[3] 前記高分子化合物粒子は、固形分1gあたりの水の含有量が0.1mL以上である[2]に記載のガス吸収材料。
[4] 水蒸気と酸性ガスを含むガスから酸性ガスを吸収するための[1]~[3]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[5] 前記高分子化合物粒子を構成する高分子化合物は、アミノ基を有するモノマーを含むモノマー成分の重合体である[1]~[4]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[6] 前記モノマー成分が含むモノマーは、置換アクリルアミドモノマーである[5]に記載のガス吸収材料。
[7] 前記アミノ基を有するモノマーが、N-(アミノアルキル)アクリルアミドである[5]または[6]に記載のガス吸収材料。
[8] 前記アミノ基を有するモノマーが、3級アミノ基を有するモノマーである[5]~[7]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[9] 前記モノマー成分におけるアミノ基を有するモノマーの割合が、5~95モル%である[5]~[8]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[10] 前記モノマー成分が、アミノ基を有するモノマーと疎水性基を有するモノマーを含み、
前記アミノ基を有するモノマーと前記疎水性基を有するモノマーのモル比が、5:95~95:5である[5]~[9]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[11] 前記アミノ基を有するモノマーがN-(アミノアルキル)アクリルアミドであり、前記疎水性基を有するモノマーがN-アルキルアクリルアミドである[10]に記載のガス吸収材料。
[12] 高分子化合物粒子を水中で膨潤させた後の分散状態での粒子内の高分子密度が、0.3~80%である[1]~[11]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[13] 前記高分子化合物粒子の乾燥状態における粒径が、5nm~10μmである[1]~[12]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[14] 前記高分子化合物粒子は、温度の変化により相転移するものであり、
前記高分子化合物粒子の相転移温度が、10~95℃の範囲内にある[1]~[13]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[15] 前記高分子化合物粒子のうちの少なくとも一部の高分子化合物粒子同士の間に、架橋構造が形成されている[1]~[14]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[16] 前記高分子化合物粒子を水中で膨潤させ分散させた後の流体力学粒径が、10nm~50μmである[1]~[15]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[17] ガスを吸収および放散するための[1]~[16]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
[18] ガスの吸収および放散のサイクルを繰り返すための[17]に記載のガス吸収材料。
[19] 二酸化炭素ガスを吸収するための[1]~[16]のいずれか1項に記載のガス吸収材料。
【0010】
[20] アミノ基を有する高分子化合物粒子のガス吸収への使用。
[21] アミノ基を有する高分子化合物粒子の、水蒸気と酸性ガスを含むガスからの酸性ガス吸収への使用。
(【0011】以降は省略されています)
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