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公開番号2025108783
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2025076920,2021098841
出願日2025-05-02,2021-06-14
発明の名称インクリフィル
出願人三菱鉛筆株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B43K 1/08 20060101AFI20250715BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約【課題】筆感の低下を抑制し、カシメ部内周への影響の少ないボールペンチップを備えたインクリフィルを提供する。
【解決手段】筆記ボールを収容するホルダー先端の第1テーパー面と、第1テーパー面に対して外側で測定した角度が180°より大きい連結面と、第1テーパー面と連結面との境界である第1肩部、連結面に対して外側で測定した角度が180°より小さい第2テーパー面及び第2テーパー面の先端が内側にかしめられたカシメ部を備えるボールペンチップ並びにインクが収容されるインク収納管を備えたインクリフィルにおいて、第1肩部と筆記ボールとの仮想接線よりも外側にある環状の部分の体積A(mm3)、先端視における筆記ボールとカシメ部との隙間の面積B(mm2)、インクの表面張力C(mN/m)、ホルダーの縦弾性係数D(GPa)及び筆記ボールの直径E(mm)の間に、(A×B×108)/(C×D×E5)<8の関係が成立する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
本願明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールペンに装着されるインクリフィルに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
ボールペンの筆記先端として用いられるボールペンチップとしては、金属円柱材の切削加工により形成されるものがある。このようなボールペンチップにおいては、先端内部に形成されたボールハウス内に筆記ボールを挿入した後、これを保持すべく先端縁が内方へ押圧変形によりかしめられたカシメ部を有している。
【0003】
一方、筆記先端を下向きにして保持すると重力によりインクが下がり筆記先端から漏出する、いわゆる「直流」という現象が起こることがある。特に、上記のようなカシメ部を備えたボールペンにおいては、筆記面に対する筆記角度が浅い場合、カシメ部の肩が紙面と接触して、カシメ部内周が変形することがある。この変形により、ボールとの間に隙間が生じると、筆記先端を下向きに保持している間に直流が起こりやすい。その他、描線の品質が悪化する等の問題点もある。
【0004】
そこで特許文献1に示したような、筆記時にカシメ部の肩が紙面に接触しないようにすることで、カシメ部内周の変形に起因する直流を防止し得るボールペンチップ及びこれを用いたインクリフィルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-55854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載された発明において、筆記面に対する筆記角度が小さい場合、第1肩部が筆記面に接触した状態となり筆感が悪くなることがあった。そこで本願の実施態様は、筆感の低下を抑制するとともに、カシメ部内周への影響の少ないボールペンチップ及びインクリフィルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)第1実施態様
上記の課題に鑑み、本願の第1実施態様のインクリフィルは、
ホルダーと、
前記ホルダーの先端の外周が先細に形成されている第1テーパー面と、
前記第1テーパー面の先端側に形成されている面であって、前記ホルダーの軸心を含む仮想断面において前記第1テーパー面に対して外側で測定した角度が180°より大きい連結面と、
前記第1テーパー面と前記連結面との境界である第1肩部と、
前記連結面の先端側に形成されている先細のテーパー面であって前記仮想断面において前記連結面に対して外側で測定した角度が180°より小さい第2テーパー面と、
前記第1テーパー面、前記連結面及び前記第2テーパー面の内部空間として形成されたボールハウスと、
前記ホルダーの後端から前記ボールハウスの近傍まで達する内部空間として形成されたバック孔と、
前記ボールハウスと前記バック孔との間を貫通する断面円形の孔であるインク孔と、
前記ボールハウスの底面と前記インク孔とを連絡するように前記インク孔の周囲に等配された複数の溝であるチャンネル溝と、
前記ボールハウス内に収容される筆記ボールと、
前記ボールハウスの底面において前記筆記ボールの曲面の一部が転写されて形成されたボール受座と、
前記第2テーパー面の先端部分が内側にかしめられているカシメ部と、
前記第2テーパー面と前記カシメ部との境界である第2肩部と、を備えるボールペンチップ、及び、
前記ボールペンチップの後端が先端に装着されるとともに内部にインクが充填されたインク収容管を備えたインクリフィルであって、
前記筆記ボールが前記ボール受座に接触している状態において、
前記ホルダーのうち前記仮想断面における前記第1肩部と前記筆記ボールとの仮想接線よりも外側にある環状の部分の体積A(mm

)、
先端視における前記筆記ボールと前記カシメ部との隙間の面積B(mm

)、
前記インクの表面張力C(mN/m)、
前記ホルダーの縦弾性係数(ヤング率)D(GPa)、及び、
筆記ボールの直径E(mm)の間に、
(A×B×10

)/(C×D×E

)<8
の関係が成立することを特徴とする。
【0008】
(2)第2実施態様
上記の課題に鑑み、本願の第2実施態様のインクリフィルは、第1実施態様の構成に加え、前記筆記ボールが前記ボール受座に接触している状態において、前記第2肩部は、前記仮想断面における前記第1肩部と前記筆記ボールとの仮想接線よりも外側に位置し、
前記筆記ボールが前記カシメ部の内面に接触している状態において、前記第2肩部は、前記仮想断面における前記第1肩部と前記筆記ボールとの仮想接線よりも内側に位置することを特徴とする。
【0009】
(3)第3実施態様
上記の課題に鑑み、本願の第3実施態様のインクリフィルは、第1実施態様又は第2実施態様の構成に加え、前記インクは、少なくとも着色剤と、水と、主骨格としての重合度2以上かつ6以下のポリグリセリンと、を含有するとともに、65モル以上120モル未満のアルキレンオキサイドが付加され、かつ、カルボン酸含有物とエステル結合しているアルキレンオキサイド付加グリセリンエステルを全体の0.1質量%以上30質量%未満含有するとともに、
前記ボールペンチップは、前記バック孔の内部に収容されるとともに先端部分が前記筆記ボールを先端へ押圧する押圧棒として形成されているスプリングをさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るインクリフィルによれば、筆記時にカシメ部の肩が紙面に接触しても、カシメ部内周の変形に起因する直流を防止し得るとともに、筆記感の向上を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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