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公開番号2025110486
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-29
出願番号2024004336
出願日2024-01-16
発明の名称サクション構造体及びサクション構造体貫入方法
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類E02D 23/00 20060101AFI20250722BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】水底地盤を乱すことなく、スカート部の貫入抵抗を低減できるサクション構造体及びサクション構造体貫入方法を提供する。
【解決手段】筒状のスカート部13を備えたサクション構造体10を、排水によるスカート部13の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させる。サクション構造体10は、スカート部13の下端付近の外周面に形成された滑材注入口22を含む滑材注入機構2を備える。サクション構造体10の貫入方法は、滑材注入機構2を用いて滑材Lをスカート部13の外周面と水底地盤との間に注入し、スカート部13の貫入抵抗を低減させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
筒状のスカート部を備えたサクション構造体であって、
前記スカート部の下端付近の外周面に形成され、滑材を外周面と水底地盤との間に注入する滑材注入口を含む滑材注入機構を備えることを特徴とするサクション構造体。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記滑材注入機構は、前記滑材注入口への土砂の流入を防止するフィルタ部を備えることを特徴とする請求項1に記載のサクション構造体。
【請求項3】
前記フィルタ部は、前記滑材注入口を閉じる方向に付勢された蓋部を備えた逆止弁であることを特徴とする請求項2に記載のサクション構造体。
【請求項4】
筒状のスカート部を備えたサクション構造体を、排水による前記スカート部の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させるサクション構造体貫入方法であって、
前記サクション構造体は、前記スカート部の下端付近の外周面に形成された滑材注入口を含む滑材注入機構を備え、
前記滑材注入機構を用いて滑材を前記スカート部の外周面と水底地盤との間に注入し、前記スカート部の貫入抵抗を低減させることを特徴とするサクション構造体貫入方法。
【請求項5】
前記滑材は、水よりも比重が大きく、水溶性があり、生分解性がある基剤であることを特徴とする請求項4に記載のサクション構造体貫入方法。
【請求項6】
前記滑材は、PAG系基剤であることを特徴とする請求項5に記載のサクション構造体貫入方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水底地盤に貫入する際の貫入抵抗を低減できるサクション構造体及びサクション構造体貫入方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
水中に基礎構造物を構築する工法の一種として、サクション工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。サクション工法では、洋上風車等の上部構造物と接続される頂版部と、頂版部から下方に向けて一体に延設された筒状のスカート部とを備えたサクション構造体を用いる。スカート部の先端を水底地盤中に貫入させた状態で、頂版部とスカート部と水底地盤とで画成された領域から水を排出し、サクション荷重を作用させ、サクション構造体を所定深度まで沈設する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-140879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、サクション構造体の貫入は、途中でスカート部の貫入抵抗が貫入力を上回って貫入不能(高止まり)になることがある。貫入不能になってしまった場合、貫入を諦めてサクション構造体を完全に引抜き、貫入可能な場所を探して再度貫入しなければならなかった。
【0005】
特許文献1は、スカート部が接触している水底地盤に向けて、高圧気体を噴射し、貫入抵抗を低減させる技術が提案されている。しかしながら、高圧気体や水を水底地盤に向けて噴射する方法は、水底地盤を乱してしまい、貫入後の支持力が低下してしまう虞があった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消し、水底地盤を乱すことなく、スカート部の貫入抵抗を低減できるサクション構造体及びサクション構造体貫入方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のサクション構造体は、筒状のスカート部を備えたサクション構造体であって、前記スカート部の下端付近の外周面に形成され、滑材を外周面と水底地盤との間に注入する滑材注入口を含む滑材注入機構を備える。
さらに、本発明のサクション構造体において、前記滑材注入機構は、前記滑材注入口への土砂の流入を防止するフィルタ部を備えてもよい。
さらに、本発明のサクション構造体において、前記フィルタ部は、滑材注入口22を閉じる方向に付勢された蓋部31を備えた逆止弁であってもよい。
また、本発明のサクション構造体貫入方法は、筒状のスカート部を備えたサクション構造体を、排水による前記スカート部の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させるサクション構造体貫入方法であって、前記サクション構造体は、前記スカート部の下端付近の外周面に形成された滑材注入口を含む滑材注入機構を備え、前記滑材注入機構を用いて滑材を前記スカート部の外周面と水底地盤との間に注入し、前記スカート部の貫入抵抗を低減させる。
さらに、本発明のサクション構造体貫入方法で使用する前記滑材は、水よりも比重が大きく、水溶性があり、生分解性がある基剤であってもよい。
さらに、本発明のサクション構造体貫入方法で使用する前記滑材は、PAG系基剤であってもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、滑材注入機構2を用いた滑材Lの注入によって、水底地盤を乱すことなく、スカートの貫入抵抗を低減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係るサクション構造体の実施形態の構成を示す側断面図である。
滑材注入機構の構成例を示す図である。
フィルタ部の構成例を示す図である。
滑材注入機構の他の構成例を示す図である。
滑材の浸透を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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