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公開番号2025102699
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2024216870
出願日2024-12-11
発明の名称摩擦ダンパー
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類F16F 15/02 20060101AFI20250701BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供する。
【解決手段】複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、圧接板積層体を貫通するボルトと、ボルトの頭部の反対側にて、ボルトと螺合するナットと、圧接板積層体と頭部又はナットの一方との間に配置された第1皿ばねセットと、圧接板積層体と頭部又はナットの他方との間に配置された第2皿ばねセットと、を備え、第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、第2皿ばねセットの圧接板積層体との当接面積は、第1皿ばねセットの圧接板積層体との当接面積より大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して前記複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、
前記圧接板積層体を貫通するボルトと、
前記ボルトの頭部の反対側にて、前記ボルトと螺合するナットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1皿ばねセットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2皿ばねセットと、
を備え、
前記第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって前記摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接面積は、前記第1皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接面積より大きいことを特徴とする摩擦ダンパー。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1座金を備え、
前記第1皿ばねセットは、前記圧接板積層体と前記第1座金との間に配置されている、
ことを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項3】
請求項2に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1座金は、前記頭部又は前記ナットの一方と当接するフランジと、
前記第1皿ばねセットの内側に配置されるガイド環と、
を有することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項4】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2座金を備え、
前記第2皿ばねセットは、前記圧接板積層体と前記第2座金との間に配置されている、
ことを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項5】
請求項4に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2座金は、前記頭部又は前記ナットの他方と当接するフランジと、
前記第2皿ばねセットの内側に配置されるガイド環と、
を有することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項6】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接領域は、前記第1皿ばねセットの外周縁部であることを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項7】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接領域は、前記第2皿ばねセットの外周縁部から内周縁部に亘ることを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項8】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第1皿ばねセットは、所定枚数の皿ばねの積層体であり、
前記第2皿ばねセットは、前記所定枚数より少ない枚数の前記皿ばねを有することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項9】
請求項8に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットは、複数数の前記皿ばねの積層体であることを特徴とする摩擦ダンパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦ダンパーに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1のように、所定方向に互いに相対移動し、相対移動に伴って摺動する圧接板どうしの摩擦力(摩擦抵抗力)により、地震や風による振動エネルギーを消耗させ、相対移動を抑制する摩擦ダンパーが知られている。この摩擦ダンパーは、互いに相対移動する圧接板にボルトを貫通させ、ボルト頭部側に皿ばねを設け、ボルトにナットを螺合して皿ばねのばね荷重負担力によって圧接板どうしを圧接している。このとき、皿ばねのばね荷重負担力が圧接板のより広い領域に作用するように、ナット側に平座金が介装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-195179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような摩擦ダンパーでは、ナット側から加えられ、圧接板どうしを圧接する力がナット近傍の狭い領域に作用しやすいため、集中荷重により高い摩擦熱が生じやすい。また、ナット側に平座金を介装させたとしても、ナットにより押圧されている平座金の内周側はばね荷重負担力を伝達するものの、ナットにより押圧された平座金における外周側は圧接板から離れる方向に反りが生じてばね荷重負担力が伝達され難い。このため、ばね荷重負担力が伝達される領域は、ほぼナットが圧接板に当接している狭い領域となり、荷重が狭い領域に作用することにより面圧が大きくなり、高い摩擦熱が発生して所望の摩擦力が得られ難いという課題があった。
本発明は、摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するために本発明は、複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して前記複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、
前記圧接板積層体を貫通するボルトと、
前記ボルトの頭部の反対側にて、前記ボルトと螺合するナットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1皿ばねセットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2皿ばねセットと、
を備え、
前記第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって前記摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接面積は、前記第1皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接面積より大きいことを特徴とする摩擦ダンパーである。
本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態の摩擦ダンパーが設けられた柱梁架構の概略立面図である。
図1におけるA-A断面図である。
図2におけるB-B断面図である。
第2皿ばねセットの変形を説明する模式図である。
図5(a)は、第1皿ばねセットの当接面積を示す図であり、図5(b)は、第2皿ばねセットの当接面積を示す図である。
摩擦ダンパーの第1変形例を示す図である。
摩擦ダンパーの第2変形例を示す図である。
3枚の圧接板を有する摩擦ダンパーを示す断面図である。
5枚の圧接板を有する摩擦ダンパーを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
複数の圧接板を重ね合わせ互いに摺動して前記複数の圧接板の間の摩擦力を発生させる圧接板積層体と、
前記圧接板積層体を貫通するボルトと、
前記ボルトの頭部の反対側にて、前記ボルトと螺合するナットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの一方との間に配置された第1皿ばねセットと、
前記圧接板積層体と前記頭部又は前記ナットの他方との間に配置された第2皿ばねセットと、
を備え、
前記第1皿ばねセットのばね荷重負担力によって前記摩擦力を調整する摩擦ダンパーであって、
前記第2皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接面積は、前記第1皿ばねセットの前記圧接板積層体との当接面積より大きいことを特徴とする摩擦ダンパーである。
【0009】
皿ばねは、押圧されてほぼ平坦になるように変形したとしても、平座金のように外周部が浮き上がって反り返るように変形することはない。このため、態様1の摩擦ダンパーのように、第1皿ばねセット及び第2皿ばねセットを配置することにより、ボルトの軸から離れた位置で圧接板積層体を押圧することが可能である。
【0010】
また、第2皿ばねセットの圧接板積層体との当接面積は、第1皿ばねセットの圧接板積層体との当接面積より大きいので、より大きな面積でばね荷重負担力を分散して作用させることが可能となる。このため、ばね荷重負担力が局所に集中することが抑制されるので、摩擦熱の発生が抑制され摩擦熱による摩擦力の低下がより生じ難い摩擦ダンパーを提供することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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