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公開番号
2025110694
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-29
出願番号
2024004671
出願日
2024-01-16
発明の名称
気体圧装置
出願人
中本パックス株式会社
代理人
弁理士法人平和国際特許事務所
主分類
F15B
1/02 20060101AFI20250722BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約
【課題】 一度使用した大気圧と異なる残余エネルギーを保有した気体圧を無駄に大気開放排出するのではなく、しかも、増圧するなどの追加のエネルギーを加えて再利用するのではなく、一度使用したそのままの気体圧を繰り返し再利用できるようにする。
【解決手段】 気体の給気により大気圧よりも正圧の気体圧または気体の吸引により大気圧よりも負圧の気体圧が気体圧供給源10から供給されて印加されるとともに戻し路20側に開放されて大気圧側の気体圧になる作動室Saを備えた作動体Sを備え、作動体Sの仕事の終了時に、作動体Sの作動室Saと流通路30を通して連通して作動室Sa内の気体を一時的に貯留する貯留室Taを備えた貯留体Tを設け、気体圧供給源10から作動室Saに気体圧が供給されるに先立って、貯留室Taに貯留した気体の気体圧を作動室Saに供給する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
気体の給気により大気圧よりも正圧の気体圧または気体の吸引により大気圧よりも負圧の気体圧が気体圧供給源から供給されて印加されるとともに開放されて大気圧側の気体圧になる作動室を備え該作動室への気体圧の印加時に予め定められた仕事を行い該作動室内の気体圧が大気圧側に戻されて仕事を終了する作動体を備えた気体圧装置において、
上記作動体の仕事の終了時に、該作動体の作動室と連通して作動室内の気体を一時的に貯留する貯留室を備えた貯留体を設け、上記気体圧供給源から上記作動体の作動室に気体圧が供給されるに先立って、上記貯留体の貯留室に貯留した気体の気体圧を上記作動体の作動室に供給することを特徴とする気体圧装置。
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【請求項2】
気体の給気により大気圧よりも正圧の気体圧または気体の吸引により大気圧よりも負圧の気体圧が供給されて印加されるとともに開放されて大気圧側の気体圧になる作動室を備え該作動室への気体圧の印加時に予め定められた仕事を行い該作動室内の気体圧が大気圧側に戻されて仕事を終了する作動体と、
気体を給気しまたは気体を吸引して正圧及び負圧のいずれかの気体圧を供給する気体圧供給源と、該気体圧供給源から上記作動体の作動室に対して気体圧を供給する供給路と、上記気体圧供給源の気体圧の供給の実行・停止を行う供給実行停止手段と、
開閉可能に構成され開時に上記作動体の作動室を開放して該作動室内を大気圧側に戻すとともに閉時に該作動体の作動室を非開放にする戻し路と、該戻し路を開閉する戻し路開閉手段と、
を備えた気体圧装置であって、
開閉させられる気体の出入口を有し気体を貯留する貯留室を備えた貯留体と、上記作動体の作動室と上記貯留体の貯留室との間で気体を流通させる流通路と、上記貯留体の貯留室の出入口を開閉し開時に該貯留室の気体の出入りを許容するとともに閉時に該貯留室の気体の出入りを停止する出入口開閉手段とを備え、
上記供給実行停止手段,戻し路開閉手段及び出入口開閉手段を制御する制御部を備え、
該制御部を、
上記気体圧供給源による気体圧の供給を停止し、上記戻し路を閉にし、上記貯留室の出入口を閉にする休止モード、
上記気体圧供給源による気体圧の供給を実行し、上記戻し路を閉にし、上記貯留室の出入口を閉にする供給モード、
上記気体圧供給源による気体圧の供給を停止し、上記戻し路を閉にし、上記貯留室の出入口を開にする流通モード、
上記気体圧供給源による気体圧の供給を停止し、上記戻し路を開にし、上記貯留室の出入口を閉にする戻しモード、
のいずれかのモードに設定するとともに、
上記戻しモードを始点としたとき、所要のタイミングで設定される上記流通モード、それから所要のタイミングで設定される上記供給モード、その後所要のタイミングで再び設定される上記流通モードを含むとともに、必要に応じ、上記モードの移行の間の全部もしくは一部に、所要のタイミングで設定される上記休止モードを含むサイクルであって、上記始点の戻しモードに戻るサイクルを1サイクルとしてモード設定するモード設定手段を備えて構成したことを特徴とする気体圧装置。
【請求項3】
上記作動体はその作動室に気体が出入可能な少なくとも1つの出入口を有して構成され、上記流通路を該作動体の出入口に接続路を介して接続し、上記供給路、戻し路を、該流通路に接続したことを特徴とする請求項2記載の気体圧装置。
【請求項4】
上記流通モードにおける上記貯留室からの気体が充満する部位の内容積であって、上記貯留室の出入口開閉手段よりも上記貯留室を含む該貯留室側の内容積と、上記貯留室の出入口開閉手段よりも上記作動室を含む該作動室側の内容積とを同じ内容積に設定したことを特徴とする請求項2または3記載の気体圧装置。
【請求項5】
上記気体圧供給源から供給される気体圧は、気体の給気により大気圧よりも正圧の気体圧であり、または、気体の吸引により大気圧よりも負圧の気体圧であり、
上記作動体の作動室及び上記貯留体の貯留室は、気体圧により容積を可変にする弾性体を有して形成されていることを特徴とする請求項2または3記載の気体圧装置。
【請求項6】
気体が出入可能な少なくとも1つの出入口を有して構成され本来的に上記作動体として機能するとともに上記貯留体としても機能可能な両機能体を用い、該両機能体を複数設け、該各両機能体の出入口に接続路を介して少なくとも1つの流通路を接続し、上記供給路、戻し路を、該流通路に接続し、上記各両機能体の接続路に、夫々、該接続路を開閉する開閉手段を備え、
上記制御部は、
少なくともいずれか1つ若しくは複数の両機能体を作動体としての本来機能を発揮させるよう選択し、その他の1つまたは複数の両機能体を貯留体としての機能を発揮させるよう選択する選択手段を備え、
上記モード設定手段は、上記選択手段が貯留体としての機能を発揮させるよう選択した両機能体の開閉手段を、上記出入口開閉手段として機能させ、上記選択手段が作動体としての機能を発揮させるよう選択した両機能体の開閉手段を、上記休止モードで閉にし、上記供給モード,流通モード及び戻しモードで開にし、いずれにも選択されない両機能体があるときはその開閉手段を閉に設定し、作動体及び貯留体の対象に選択した両機能体に対してモード設定を行うことを特徴とする請求項5記載の気体圧装置。
【請求項7】
上記選択手段は、現在のサイクルにおいて作動体としての本来機能を発揮させるよう選択した両機能体を、次のサイクルにおいては休止させ若しくは貯留体としての機能を発揮させるよう選択し、現在のサイクルにおいて貯留体としての機能を発揮させるよう選択した両機能体を、次のサイクルにおいては休止させ若しくは作動体としての本来機能を発揮させるよう選択することを特徴とする請求項6記載の気体圧装置。
【請求項8】
上記両機能体が、円柱状の中空部を有した物品の当該中空部に挿脱され、該中空部への挿入時に、気体圧の印加により外側に膨出して物品の中空部の内面に弾接して物品を保持し、気体圧が大気圧側に戻されて縮小して物品の保持を解除する袋状部を有したエアピッカである場合、該両機能体を一対備え、
上記選択手段は、いずれか一方の両機能体を作動体としての本来機能を発揮させるよう選択し、いずれか他方の両機能体を貯留体としての機能を発揮させるよう選択するとともに、現在のサイクルにおいて作動体としての本来機能を発揮させるよう選択した両機能体を、次のサイクルにおいては貯留体としての機能を発揮させるよう選択し、現在のサイクルにおいて貯留体としての機能を発揮させるよう選択した両機能体を、次のサイクルにおいては作動体としての本来機能を発揮させるよう選択し、
上記モード設定手段は、上記戻しモードを始点としたとき、所要のタイミングで設定される上記流通モード、それから所要のタイミングで設定される上記供給モード、その後所要のタイミングで再び設定される上記流通モード、またその後所要のタイミングで設定される戻しモード、そしてまたその後所要のタイミングでまた再び設定される上記流通モードを含むサイクルであって、上記始点の戻しモードに戻るサイクルを1サイクルとしてモード設定することを特徴とする請求項7記載の気体圧装置。
【請求項9】
上記作動体として、正圧の気体圧が供給されて印加される作動室を有した正圧作動体と、負圧の気体圧が供給されて印加される作動室を有した負圧作動体とを備え、各作動体を、これらの作動室が多数の小孔が形成された仕切り壁を介して隣接するように連設し、上記仕切り壁の上記正圧作動体の作動室側の面を、板状物品が載置され上記多数の小孔を通して付与される気体圧差により該板状物品を所定形状に成形する成形面とした成形機として構成したことを特徴とする請求項2または3記載の気体圧装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、正圧あるいは負圧の空気圧等の気体圧を利用する産業機械等に用いられる気体圧装置に係り、特に、作動室に対して気体圧が印加されて予め定められた仕事を行い気体圧が大気圧側に戻されて仕事を終了する作動体を備えた気体圧装置に関する。
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【背景技術】
【0002】
従来、この種の気体圧装置として、例えば、実開平7-28138号公報に掲載されたものが知られている。図25に示すように、この気体圧装置Eaは、円柱状の中空部2を有した物品1を搬送する搬送装置に用いられるもので、大気を構成する空気からなる気体の給気により大気圧よりも正圧の気体圧が供給されて印加されるとともに開放されて排気され大気圧側の気体圧になる作動室101を備えた所謂エアピッカといわれる作動体100を備えている。
【0003】
この作動体100としてのエアピッカは、物品1の中空部2に挿入されて、作動室101への気体圧の印加時に予め定められた仕事としての物品1の保持を行い、作動室101内の気体圧が大気圧側に戻されて物品1の保持を解除して仕事を終了する。この作動体100の作動室101は、気体圧により容積を可変にする弾性変形可能なゴム等の弾性体で形成された袋状部102を有して構成されており、袋状部102は、作動室101への気体圧の印加により外側に膨出して物品1の中空部2の内面に弾接して物品1を保持し、排気された気体圧が大気圧側に戻されて縮小して物品1の保持を解除して仕事を終了する。搬送装置は、例えば、所定位置にある物品1を作動体100としてのエアピッカで保持して、別の位置に搬送し、その後、物品1の保持を解除する動作を繰り返し行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開平7-28138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この従来の気体圧装置Eaにおいては、作動体100の仕事が終わる際には、作動室101から気体が排気されるので、残余のエネルギーが排気音や気流損失として無駄に消費されてしまうという問題がある。特に、この残余のエネルギーは、所謂「エクセルギー(有効エネルギー)」として扱うことができる。即ち、作動室101から排気される気体は、大気圧(比エクセルギーがゼロ)に対してまだ圧力差がある(比エクセルギーを有している)ので、利用できる価値を有しており、これを無駄に消費損失するのは、省エネルギーの観点からも問題視されてよい。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、一度使用した大気圧と異なる残余エネルギーを保有した気体圧を無駄に大気開放排出するのではなく、再利用できるようにして、省エネルギー化を図った気体圧装置を提供することを目的とする。即ち、一度使用しまだ比エクセルギーが残っている気体圧を、次の仕事サイクルで、比較的高い比エクセルギーを要求されていない初期段階で再利用できるようにし、不足する新規で高い比エクセルギーを持つ気体圧の要求分を後段階で使用するようにしたプロセスを導入して、これを繰り返すことで、高い比エクセルギーを持つ空気圧の消費量を減らして省エネルギー化を図った気体圧装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するため、本発明の気体圧装置は、気体の給気により大気圧よりも正圧の気体圧または気体の吸引により大気圧よりも負圧の気体圧が気体圧供給源から供給されて印加されるとともに開放されて大気圧側の気体圧になる作動室を備え該作動室への気体圧の印加時に予め定められた仕事を行い該作動室内の気体圧が大気圧側に戻されて仕事を終了する作動体を備えた気体圧装置において、
上記作動体の仕事の終了時に、該作動体の作動室と連通して作動室内の気体を一時的に貯留する貯留室を備えた貯留体を設け、上記気体圧供給源から上記作動体の作動室に気体圧が供給されるに先立って、上記貯留体の貯留室に貯留した気体の気体圧を上記作動体の作動室に供給する構成としている。
【0008】
本発明において、大気とは、本装置が置かれている環境下の気体(外気)を言い、大気圧とは、本装置が置かれている環境下の気体圧力(常圧)をいう。気体とは、空気を主とするが、蒸気、水素や窒素、あるいは、ヘリウム等の希ガス等、どのような種類の気体であってもよい。大気を構成する気体は、本装置に使用される気体と同じ気体であってもよく、異種の気体であってもよい。また、作動体は、1つの作動室に対して気体圧を印加してその後大気圧側に戻すことにより仕事を行うタイプのものであり、このような作動室を備えた作動体としては、例えば、エアピッカ,エアチャック,スプリングリターン型のエアシリンダ,ダイヤフラム,エアリフタ,気体圧による成形機等、種々の気体圧機器を挙げることができる。
【0009】
貯留体としては、周知のアキュムレータ(蓄圧体)をはじめ蓄圧タンク等を挙げることができる。また、後述の気体圧により容積を可変にする弾性変形可能な袋状部を有して形成される作動体としても用いることができるエアピッカで構成することもできる。
【0010】
また、本発明において、気体圧供給源とは、例えば、コンプレッサや圧縮気体を貯留する高圧タンク等、圧縮気体を送給して大気圧よりも正圧の気体圧を供給する装置、あるいは、真空ポンプ,真空エジェクタや真空タンク等、気体を吸引して大気圧よりも負圧の気体圧を供給する装置をいう。負圧の気体圧とは、真空も含む。
(【0011】以降は省略されています)
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