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公開番号2025113009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007612
出願日2024-01-22
発明の名称パンツ型吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/49 20060101AFI20250725BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】着用時における掴みやすさと、着用操作の行いやすさが両立したパンツ型吸収性物品を提供すること。
【解決手段】パンツ型吸収性物品1における腹側外装体4F及び背側外装体4Rはいずれも、ウエスト開口部WHを画成し且つ横方向Yへ延びる第1伸縮領域6と、第1伸縮領域6から縦方向Xに離間して位置し且つ横方向Yへ延びる第2伸縮領域8とを有するとともに、第1伸縮領域6と第2伸縮領域8との間に、横方向Yへ延びる中間領域7を有する。腹側外装体4Fにおける第1伸縮領域6と中間領域7との応力差よりも、背側外装体4Rにおける第1伸縮領域6と中間領域7との応力差が小さくなっている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
吸収性コアと、該吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体とを備え、
前記外装体は、着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体とを備え、
展開状態において、前記腹側外装体から前記背側外装体へ向けて延びる縦方向と、該縦方向に直交する横方向とを有し、
前記腹側外装体の側部域と前記背側外装体の側部域とが接合されて、着用者の胴周りに配置される環状の胴周り部並びにウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されてなるパンツ型吸収性物品であって、
前記腹側外装体及び前記背側外装体はいずれも、前記ウエスト開口部を画成し且つ前記横方向へ延びる第1伸縮領域と、該第1伸縮領域から前記縦方向に離間して位置し且つ前記横方向へ延びる第2伸縮領域とを有するとともに、該第1伸縮領域と該第2伸縮領域との間に、前記横方向へ延びる中間領域を有し、
前記第1伸縮領域及び前記第2伸縮領域はいずれも、前記腹側外装体及び前記背側外装体を構成するシート材の表面に固定され且つ前記横方向に伸縮可能な弾性部材を含み、前記中間領域は、該弾性部材の非配置領域であり、
前記腹側外装体における第1伸縮領域と前記中間領域との応力差よりも、前記背側外装体における第1伸縮領域と前記中間領域との応力差が小さくなっており、
前記背側外装体は、少なくとも、前記中間領域の前記横方向の中央域に、周囲の該中間領域よりも剛性が高くなっている高剛性部を有する、パンツ型吸収性物品。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記高剛性部が、前記背側外装体の表面に取り付けられた廃棄用テープの接合領域からなる、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項3】
前記背側外装体が、該背側外装体の外面をなす外層シートと、該外層シートよりも内側に位置する内層シートとを備え、該外層シートと該内層シートとが接着剤によって接合されており、
前記高剛性部における前記接着剤の塗布坪量が、該高剛性部の周囲よりも高いことで、該高剛性部はその周囲よりも剛性が高くなっている、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項4】
前記高剛性部が、前記中間領域と第2伸縮領域とを跨ぎ且つ前記中間領域と第1伸縮領域とを跨がないように設けられている、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項5】
前記腹側外装体における第1伸縮領域及び前記背側外装体における第1伸縮領域は、同一の弾性部材が同伸長率で配置されており、且つ、該背側外装体における該弾性部材の配置本数が、該腹側外装体における該弾性部材の配置本数よりも少ない、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項6】
前記腹側外装体における第2伸縮領域及び前記背側外装体における第2伸縮領域は、同一で且つ同本数の弾性部材が同伸長率で配置されている、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項7】
前記腹側外装体における前記中間領域の前記縦方向に沿う長さが、該腹側外装体における第1伸縮領域及び第2伸縮領域それぞれに配されたすべての弾性部材における隣り合う該弾性部材間の距離よりも大きくなっており、且つ、
前記背側外装体における前記中間領域の前記縦方向に沿う長さが、該背側外装体における第1伸縮領域及び第2伸縮領域それぞれに配されたすべての前記弾性部材における隣り合う該弾性部材間の距離よりも大きくなっている、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項8】
前記中間領域は、該中間領域を構成するシート材の枚数が、第1伸縮領域を構成するシート材の枚数及び第2伸縮領域を構成するシート材の枚数よりも少ない部位を少なくとも一部に有する、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パンツ型使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
パンツ型使い捨ておむつは、典型的には、体液を吸収保持する吸収性コアと、該吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体とを備え、該外装体における着用者の腹側に配置される部分(腹側外装体)の側部域と、該外装体における着用者の背側に配置される部分(背側外装体)の側部域とが接合されて一対のサイドシール部が形成されるとともに、着用者の胴周りに配置される環状の胴周り部並びにウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されてなる。腹側外装体及び背側外装体には、着用者の身体へのフィット性を高めるために、横方向に伸縮可能に配置された複数の糸状の弾性部材が縦方向に間欠配置されており、胴周り部全体として胴周り方向に伸縮性を有している。
【0003】
パンツ型使い捨ておむつを着用者自らが着用する場合は通常、おむつにおける一対のレッグ開口部に着用者の両足を通した状態で、おむつのウエスト開口部の開口縁部又はその近傍を、その内面(肌対向面)側から手指の先で引っ掛けるようにして把持して、着用者の股間部側に引き寄せる。着用者ではなく第三者がパンツ型使い捨ておむつを履かせる場合、例えば、母親や介護者が乳幼児や被介護者におむつを履かせる場合も通常、着用者ではなく第三者が行う点以外は前記と実質的に同様の操作が行われる。
【0004】
このような、パンツ型使い捨ておむつを着用する際の一連の操作がスムーズに行われるためには、ウエスト開口部の開口縁部やその近傍を手指で把持しやすいことが重要である。そこで本出願人は先に、胴周り部における吸収体の横方向の両外方に、伸縮性を有しない非伸縮領域をサイドシール部に近接して配置したパンツ型吸収性物品を提案した(特許文献1参照)。このパンツ型吸収性物品は、サイドシール部の近傍に、手指の先を引っ掛けやすい非伸縮領域をするので、該吸収性物品を着用するときに、該非伸縮領域を利用して一連の着用操作を容易に行うことができるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-111278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記パンツ型吸収性物品においては、非伸縮領域を設ける位置がサイドシール部に近接しているという制約がある。しかし該吸収性物品を引き上げるときに該吸収性物品に指を掛ける位置は人によって様々であることから、引き上げ動作を円滑に行えない場合がある。一方、非伸縮領域を設ける位置に制約を設けない場合、例えば該吸収性物品の幅方向全域にわたり非伸縮領域を設けた場合、該非伸縮領域には弾性部材が配されてないことから、該非伸縮領域が、その上下の領域に比べて剛性が低くなりやすい。その結果、パンツ型吸収性物品の着用操作を行う過程で該非伸縮領域が折れてしまい身体との引っ掛かりが発生し、着用操作を行いづらくなることがある。
【0007】
したがって本発明の課題は、着用時における掴みやすさと、着用操作の行いやすさが両立したパンツ型吸収性物品を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、吸収性コアと、該吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体とを備え、
前記外装体は、着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体とを備え、
展開状態において、前記腹側外装体から前記背側外装体へ向けて延びる縦方向と、該縦方向に直交する横方向とを有し、
前記腹側外装体の側部域と前記背側外装体の側部域とが接合されて、着用者の胴周りに配置される環状の胴周り部並びにウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されてなるパンツ型吸収性物品である。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態では、前記腹側外装体及び前記背側外装体はいずれも、前記ウエスト開口部を画成し且つ前記横方向へ延びる第1伸縮領域と、該第1伸縮領域から前記縦方向に離間して位置し且つ前記横方向へ延びる第2伸縮領域とを有するとともに、該第1伸縮領域と該第2伸縮領域との間に、前記横方向へ延びる中間領域を有することが好ましい。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態では、前記第1伸縮領域及び前記第2伸縮領域はいずれも、前記腹側外装体及び前記背側外装体を構成するシート材の表面に固定され且つ前記横方向に伸縮可能な弾性部材を含み、前記中間領域は、該弾性部材の非配置領域であることが好ましい。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態では、前記腹側外装体における第1伸縮領域と前記中間領域との応力差よりも、前記背側外装体における第1伸縮領域と前記中間領域との応力差が小さくなっていることが好ましい。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態では、前記背側外装体は、少なくとも、前記中間領域の前記横方向の中央域に、周囲の該中間領域よりも剛性が高くなっている高剛性部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、着用時における掴みやすさと、着用操作の行いやすさが両立したパンツ型吸収性物品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを腹側から観察した場合の模式的な斜視図である。
図2は、図1に示すおむつを背側から観察した場合の模式的な斜視図である。
図3は、図1に示すおむつの展開且つ最大伸長状態における肌対向面側(吸収性本体の配置面側)を一部破断して模式的に示す展開平面図である。
図4は、図3のI-I線での厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図であり、図4(a)は腹側の胴周り部、図4(b)は背側の胴周り部を示す。
図5は、図1に示すおむつを着用する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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