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公開番号
2025115887
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024010587
出願日
2024-01-26
発明の名称
固形粉末化粧料の製造方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
A61K
8/02 20060101AFI20250731BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】充填性及び離型性が従来よりも向上し得る方法を提供すること。固形粉末化粧料の表面に従来よりも鮮明な凹凸模様を形成できる方法を提供すること。
【解決手段】本発明は固形粉末化粧料の製造方法に関する。本発明は、上部が開口し且つ底部が凹凸形状を有する成形型内に少なくとも水及び粉末を含むスラリーを充填して予備成形体を得る予備成形工程を有する。予備成形体を押圧し、該予備成形体に含まれる水の一部を除去して成形体を得る成形工程を有する。成形体を冷却して凍結体を得る凍結工程を有する。凍結体から水の残部を除去して固形粉末化粧料を得る水分除去工程を有する。成形工程において、予備成形体を押圧した状態下に、該予備成形体中の水分量が16質量%以上35質量%以下となるように、該予備成形体中の水を除去する。スラリーは、水35質量%以上と、水に対する接触角が25℃において15°以上である粉末1質量%以上とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
上部が開口し且つ底部が凹凸形状を有する成形型内に少なくとも水及び粉末を含むスラリーを充填して予備成形体を得る予備成形工程と、
前記予備成形体を押圧し、該予備成形体に含まれる前記水の一部を除去して成形体を得る成形工程と、
前記成形体を冷却して凍結体を得る凍結工程と、
前記凍結体から前記水の残部を除去して固形粉末化粧料を得る水分除去工程とを有し、
前記成形工程において、前記予備成形体を押圧した状態下に、該予備成形体中の水分量が16質量%以上35質量%以下となるように、該予備成形体中の前記水を除去し、
前記スラリーは、前記水35質量%以上と、水に対する接触角が25℃において15°以上である前記粉末1質量%以上とを含む、固形粉末化粧料の製造方法。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
前記成形工程では、前記予備成形体の上面を押圧補助具で被覆した状態下に、該予備成形体を該押圧補助具ごと押圧する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
多価アルコールを更に含む前記スラリーを用い、
前記粉末に対する前記多価アルコールの質量割合(多価アルコール量/粉末量)が3以上30以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
油剤を更に含む前記スラリーを用い、
前記粉末に対する前記油剤の質量割合(油剤量/粉末量)が2以上50以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
易変形性材料から構成された前記成形型を用いる、請求項1又は2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形粉末化粧料の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
アイシャドウ及びファンデーション等の固形粉末化粧料を製造する方法の一つとして、湿式法が知られている。湿式法は、固形粉末化粧料の原料を含むスラリーを成形型に充填した後、該スラリーから溶媒を除去する方法である。
【0003】
例えば特許文献1には、熱可逆性多糖を含むペーストを冷却してゼリー状に変化させた後に熱処理を施し、固形粉末化粧料を製造する方法が記載されている。この製造方法によればクリーミーな質感を有する固形粉末化粧料が得られると、同文献には記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-251956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、固形粉末化粧料の表面に模様を形成して該化粧料の意匠性を向上させる工夫が行われている。しかし、特許文献1に記載の製造方法では、固形化粧料の内部や表面にピンホールが発生する可能性があり、そのため鮮明な凹凸模様を形成できない場合があった。更に、同文献に記載の製造方法では流動性が低いペーストを用いるために成形型への該ペーストの充填性が低い上に、成形型からの離型性が低く、これによっても鮮明な凹凸模様を形成しづらいという課題があった。
したがって本発明の課題は、従来よりも充填性及び離型性に優れ、鮮明な凹凸模様を形成できる固形粉末化粧料の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上部が開口し且つ底部が凹凸形状を有する成形型内に少なくとも水及び粉末を含むスラリーを充填して予備成形体を得る予備成形工程と、
前記予備成形体を押圧し、該予備成形体に含まれる前記水の一部を除去して成形体を得る成形工程と、
前記成形体を冷却して凍結体を得る凍結工程と、
前記凍結体から前記水の残部を除去して固形粉末化粧料を得る水分除去工程とを有する、固形粉末化粧料の製造方法に関する。
一実施形態では、前記成形工程において、前記予備成形体を押圧した状態下に、該予備成形体中の水分量が16質量%以上35質量%以下となるように、該予備成形体中の前記水を除去することが好ましい。
一実施形態では、前記スラリーは、前記水35質量%以上と、水に対する接触角が25℃において15°以上である前記粉末1質量%以上とを含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、充填性及び離型性が従来よりも向上し得る方法が提供される。また本発明によれば、固形粉末化粧料の表面に従来よりも鮮明な凹凸模様を形成できる方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の製造方法により製造される固形粉末化粧料の一実施形態を模式図に示す斜視図である。
図2(a)ないし図2(d)は、本発明の一実施形態の製造方法の工程を順次示す模式図である。
図3(a)ないし図3(d)は、本発明の一実施形態の製造方法の工程を順次示す模式図である。
図4は、接触角の測定方法を示す模式図である。
図5(a)は実施例3で得られた固形粉末化粧料の表面の3D解析像であり、図5(b)は比較例2で得られた固形粉末化粧料の表面の3D解析像である。
図6(a)は実施例1ないし5で得られた固形粉末化粧料の強度の評価に使用した化粧用コンパクトを閉じた状態の写真であり、図6(b)は該化粧用コンパクトを開いた状態の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、固形粉末化粧料の製造方法に係るものである。「固形粉末化粧料」とは、室温(25℃)において固体であり、室温よりも高い温度に加熱しても軟化又は溶融しない化粧料をいう。
【0010】
図1には、本発明の製造方法の対象物である固形粉末化粧料10の模式図が示されている。固形粉末化粧料10は、平たい直方体状をなしている。固形粉末化粧料10は、その全体が皿状の浅底容器(以下、「中皿」ともいう。)11に収容されて使用される。固形粉末化粧料10は、その表面に凹凸形状を有している。具体的には、本実施形態の固形粉末化粧料10は、その上面に、一方向に連続的に延びる畝部10aと溝部10bとが交互に形成されている。固形粉末化粧料10の厚み方向断面の上部の形状は、例えば三角波状又は鋸歯状となっている。固形粉末化粧料10の厚み方向断面の下部の形状は、連続した形状となっている。いずれの場合であっても、畝部10aの頂部及び溝部10bの谷部は、平面が交差して形成された明瞭な直線状になっている。また、畝部10aの頂部と溝部10bの谷部との間の斜面は平滑であり、固形粉末化粧料10の割れ等に起因する凹凸が観察されない。本発明の製造方法によれば、図1に示すように、表面に鮮明な凹凸模様が形成された固形粉末化粧料10を製造することができる。
以下、固形粉末化粧料の製造方法を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の製造方法は、以下の工程をこの順で有する。
・予備成形工程
・成形工程
・凍結工程
・水分除去工程
以下、これらの工程をそれぞれ説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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