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公開番号
2025117170
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024011888
出願日
2024-01-30
発明の名称
ロータリ圧縮機及び機器
出願人
パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F04C
18/356 20060101AFI20250804BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】液圧縮運転が避けられない場合においても、潤滑性能を確保でき、良好な摺動状態を維持することができるロータリ圧縮機及びこのロータリ圧縮機を用いた機器を提供すること。
【解決手段】圧縮機構部30は、シリンダ31と、シリンダ31内に配置されるピストン32と、シリンダ31内を仕切るベーン33とを有し、シャフト40は偏心部42を有し、シリンダ31にはベーン33を配置するベーン溝36を形成し、偏心部42はシリンダ31内に配置され、ピストン32は偏心部42に嵌合され、ベーン33がピストン32から離れることなく動作し、25℃の温度条件では、冷凍機油と作動流体とが2相分離の状態であることを特徴とする。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
密閉容器内に電動機部と圧縮機構部とを備え、
前記密閉容器内の底部には、冷凍機油を貯留するオイル溜めが形成され、
前記密閉容器には、作動流体を前記圧縮機構部に導く吸入管と、前記圧縮機構部で圧縮された前記作動流体を前記密閉容器外に導く吐出管とを有し、
前記圧縮機構部で圧縮された前記作動流体は、前記密閉容器内に吐出された後に、前記吐出管から前記密閉容器外に導かれ、
前記電動機部と前記圧縮機構部とはシャフトによって連結され、
前記圧縮機構部は、シリンダと、前記シリンダ内に配置されるピストンと、前記シリンダ内を仕切るベーンとを有し、
前記シャフトは偏心部を有し、
前記シリンダには前記ベーンを配置するベーン溝を形成し、
前記偏心部は前記シリンダ内に配置され、
前記ピストンは前記偏心部に嵌合され、
前記ベーンが前記ピストンから離れることなく動作するロータリ圧縮機であって、
25℃の温度条件では、前記冷凍機油と前記作動流体とが2相分離の状態である
ことを特徴とするロータリ圧縮機。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記ピストンには、円弧角が180°を超える円柱状溝を形成し、
前記ベーンの端部には、前記円柱状溝に配置される円柱部を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
【請求項3】
0℃から25℃の温度条件で、前記冷凍機油に前記作動流体を最大限溶解させた混合物は、前記作動流体の割合が30wt%未満である
ことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
【請求項4】
前記吸入管の上流にアキュムレータを備えない
ことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
【請求項5】
前記吸入管の上流にアキュムレータを備え、
前記アキュムレータの液溜め部の容積を、前記シリンダ内に形成される吸入容積の2倍以下とした
ことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
【請求項6】
前記作動流体をR32とし、前記冷凍機油をアルキルベンゼン油とする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
【請求項7】
前記作動流体を二酸化炭素とし、前記冷凍機油をポリアルキレングリコール油とする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
【請求項8】
前記作動流体をR290とし、前記冷凍機油をポリアルキレングリコール油とする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
【請求項9】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機を用いた機器であって、
前記ロータリ圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び蒸発器を配管によって環状に接続した
ことを特徴とする機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーンがピストンから離れることなく動作するロータリ圧縮機及びこのロータリ圧縮機を用いた機器に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ピストンに円柱状溝を形成し、ベーンの端部に円柱状溝に配置される円柱部を形成することで、ベーンがピストンから離れることなく動作するロータリ圧縮機が開示されている。
特許文献2には、-40℃~31℃の範囲で相溶しない油分比率の領域を持つ非相溶油を用いたスイングロータリ圧縮機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-185291号公報
特開2008-101523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液冷媒を吸い込んで圧縮した場合には、密閉容器内に液冷媒が充満し、冷凍機油に多量の液冷媒が溶解することで冷凍機油は低粘度化する。
特許文献1に記載されたロータリ圧縮機は、ピストンとベーンとが離れないため、圧縮室に液冷媒を吸い込むと液圧縮を行う。液圧縮は、気体圧縮と比較して多大な負荷が圧縮機に加わる。
このように、冷凍機油の粘度低下と液圧縮による負荷増大が同時に発生することで、圧縮機の摺動状態が悪化してしまう。
なお、特許文献2に記載されているような非相溶油は、圧縮機から吐出されると、圧縮機に戻りにくく、圧縮機内での冷凍機油不足を生じやすい。
【0005】
そこで本発明は、液圧縮運転が避けられない場合においても、潤滑性能を確保でき、良好な摺動状態を維持することができるロータリ圧縮機及びこのロータリ圧縮機を用いた機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明のロータリ圧縮機1は、密閉容器10内に電動機部20と圧縮機構部30とを備え、前記密閉容器10内の底部には、冷凍機油を貯留するオイル溜め11が形成され、前記密閉容器10には、作動流体を前記圧縮機構部30に導く吸入管12と、前記圧縮機構部30で圧縮された前記作動流体を前記密閉容器10外に導く吐出管13とを有し、前記圧縮機構部30で圧縮された前記作動流体は、前記密閉容器10内に吐出された後に、前記吐出管13から前記密閉容器10外に導かれ、前記電動機部20と前記圧縮機構部30とはシャフト40によって連結され、前記圧縮機構部30は、シリンダ31と、前記シリンダ31内に配置されるピストン32と、前記シリンダ31内を仕切るベーン33とを有し、前記シャフト40は偏心部42を有し、前記シリンダ31には前記ベーン33を配置するベーン溝36を形成し、前記偏心部42は前記シリンダ31内に配置され、前記ピストン32は前記偏心部42に嵌合され、前記ベーン33が前記ピストン32から離れることなく動作するロータリ圧縮機1であって、25℃の温度条件では、前記冷凍機油と前記作動流体とが2相分離の状態であることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のロータリ圧縮機1において、前記ピストン32には、円弧角αが180°を超える円柱状溝32aを形成し、前記ベーン33の端部には、前記円柱状溝32aに配置される円柱部33bを形成することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載のロータリ圧縮機1において、0℃から25℃の温度条件で、前記冷凍機油に前記作動流体を最大限溶解させた混合物は、前記作動流体の割合が30wt%未満であることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載のロータリ圧縮機1において、前記吸入管12の上流にアキュムレータ14を備えないことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載のロータリ圧縮機1において、前記吸入管12の上流にアキュムレータ14を備え、前記アキュムレータ14の液溜め部14fの容積を、前記シリンダ31内に形成される吸入容積の2倍以下としたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機1において、前記作動流体をR32とし、前記冷凍機油をアルキルベンゼン油とすることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機1において、前記作動流体を二酸化炭素とし、前記冷凍機油をポリアルキレングリコール油とすることを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機1において、前記作動流体をR290とし、前記冷凍機油をポリアルキレングリコール油とすることを特徴とする。
請求項9記載の本発明の機器は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機1を用いた機器であって、前記ロータリ圧縮機1、凝縮器2、減圧装置3、及び蒸発器4を配管によって環状に接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特に低回転領域における作動流体との相溶性の低い冷凍機油を用いることで、液圧縮運転が避けられない場合においても、潤滑性能を確保でき、良好な摺動状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施例によるロータリ圧縮機を示す断面図
図1に示すA-A線矢視図
同実施例によるロータリ圧縮機に用いるピストン及びベーンを示す図
同実施例によるロータリ圧縮機に用いるベーンの製造工程を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態によるロータリ圧縮機は、25℃の温度条件では、冷凍機油と作動流体とが2相分離の状態である。本実施の形態によれば、特に低回転領域における作動流体との相溶性の低い冷凍機油を用いることで、液圧縮運転が避けられない場合においても、潤滑性能を確保でき、良好な摺動状態を維持することができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるロータリ圧縮機において、ピストンには、円弧角が180°を超える円柱状溝を形成し、ベーンの端部には、円柱状溝に配置される円柱部を形成するものである。本実施の形態によれば、円柱部と円柱状溝とによる面受けにより耐摩耗性が高い。
(【0011】以降は省略されています)
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