TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025118170
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013317
出願日2024-01-31
発明の名称光学部材およびその製造方法、ならびに該光学部材を用いた光学デバイス
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02F 1/13357 20060101AFI20250805BHJP(光学)
要約【課題】導光板と低屈折率層とを有し、これらの剥がれが抑制されるに十分な強度を有し、かつ、優れた導光性能を有する光学部材を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による光学部材は、導光板と;導光板の一方の主面に設けられた低屈折率層と;低屈折率層の導光板と反対側に設けられた、貯蔵弾性率が0.01MPa~10MPaの応力緩和層と;応力緩和層の低屈折率層と反対側に設けられた、引張弾性率が20MPa以上の保護層と;を有する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
導光板と;
該導光板の一方の主面に設けられた低屈折率層と;
該低屈折率層の導光板と反対側に設けられた、貯蔵弾性率が0.01MPa~10MPaの応力緩和層と;
該応力緩和層の低屈折率層と反対側に設けられた、引張弾性率が20MPa以上の保護層と;
を有する、光学部材。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記低屈折率層の屈折率が1.25以下である、請求項1に記載の光学部材。
【請求項3】
前記低屈折率層の厚みが5μm以下である、請求項2に記載の光学部材。
【請求項4】
前記低屈折率層のヘイズが5%未満である、請求項3に記載の光学部材。
【請求項5】
前記低屈折率層が前記導光板に直接積層されている、請求項1に記載の光学部材。
【請求項6】
前記応力緩和層の貯蔵弾性率が0.08MPa~0.20MPaであり、厚みが5μm~20μmである、請求項1に記載の光学部材。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の光学部材を含む、光学デバイス。
【請求項8】
ARグラス用デバイス、MRグラス用デバイス、VRグラス用デバイス、照明装置用デバイス、または、画像表示装置のバックライトユニットから選択される、請求項7に記載の光学デバイス。
【請求項9】
請求項1から6のいずれかに記載の光学部材の製造方法であって;
第1の基材に低屈折率層を形成し、第1の積層体を作製する工程と;
該第1の積層体の低屈折率層に、応力緩和層および第2の基材をこの順に設け、光学積層体を作製する工程と;
該光学積層体から該第1の基材を剥離する工程と;
該低屈折率層と導光板とが隣接するようにして、該第1の基材を剥離した該光学積層体と導光板とを積層する工程と;
を含む、製造方法。
【請求項10】
前記第1の基材を剥離した光学積層体と導光板とを直接積層する、請求項9に記載の光学部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部材およびその製造方法、ならびに該光学部材を用いた光学デバイスに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
導光板に低屈折率層を形成し、導光板中に導光させる光を光学的にアイソレーション化して、外部因子(例えば、導光板のキズ、汚れ)の影響を極力少なくして導光する技術が知られている。例えば、導光板に粘着剤層を介して低屈折率層が積層された光学シートが知られている。このような技術によれば、粘着剤層に起因する色シフトおよび/または散乱が生じ、導光ロスが生じる場合がある。このような問題を解決するために、導光板に低屈折率層を直接積層する技術が検討されている。しかし、導光板に低屈折率層を直接積層すると、低屈折率層の強度が低いため、積層体の強度としても低くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6606518号
特開2023-048451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、導光板と低屈折率層とを有し、積層体として十分な強度を有し、かつ、優れた導光性能を有する光学部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の実施形態による光学部材は、導光板と;該導光板の一方の主面に設けられた低屈折率層と;該低屈折率層の導光板と反対側に設けられた、貯蔵弾性率が0.01MPa~10MPaの応力緩和層と;該応力緩和層の低屈折率層と反対側に設けられた、引張弾性率が20MPa以上の保護層と;を有する。
[2]上記[1]において、上記低屈折率層の屈折率は1.25以下である。
[3]上記[1]または[2]において、上記低屈折率層の厚みは5μm以下である。
[4]上記[1]から[3]のいずれかにおいて、上記低屈折率層のヘイズは5%未満である。
[5]上記[1]から[4]のいずれかにおいて、上記低屈折率層は上記導光板に直接積層されている。
[6]上記[1]から[5]のいずれかにおいて、上記応力緩和層の貯蔵弾性率は0.08MPa~0.20MPaであり、厚みは5μm~20μmである。
[7]本発明の別の局面によれば、光学デバイスが提供される。該光学デバイスは、上記[1]から[6]のいずれかの光学部材を含む。
[8]上記[7]において、上記光学デバイスは、ARグラス用デバイス、MRグラス用デバイス、VRグラス用デバイス、照明装置用デバイス、または、画像表示装置のバックライトユニットから選択される。
[9]本発明のさらに別の局面によれば、上記[1]から[6]のいずれかの光学部材の製造方法が提供される。該製造方法は、第1の基材に低屈折率層を形成し、第1の積層体を作製する工程と;該第1の積層体の低屈折率層に、応力緩和層および第2の基材をこの順に設け、光学積層体を作製する工程と;該光学積層体から該第1の基材を剥離する工程と;該低屈折率層と導光板とが隣接するようにして、該第1の基材を剥離した該光学積層体と導光板とを積層する工程と;を含む。
[10]上記[9]において、上記製造方法は、上記第1の基材を剥離した光学積層体と導光板とを直接積層することを含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、導光板と低屈折率層とを有し、積層体として十分な強度を有し、かつ、優れた導光性能を有する光学部材を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による光学部材の概略断面図である。
本発明の実施形態による光学部材の製造方法における一工程を説明する概略断面図である。
本発明の実施形態による光学部材の製造方法における別の一工程を説明する概略断面図である。
本発明の実施形態による光学部材の製造方法におけるさらに別の一工程を説明する概略断面図である。
本発明の実施形態による光学部材の製造方法におけるさらに別の一工程を説明する概略断面図である。
本発明の実施形態による光学部材の製造方法におけるさらに別の一工程を説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、見やすくするために、図面は模式的に表されており、図面における光学部材の各構成要素の厚み、サイズならびに構成要素間の厚み等の相互の比率は、実際とは異なっている。
【0009】
A.光学部材の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による光学部材の概略断面図である。図示例の光学部材100は、導光板10と、導光板10の一方の主面(図示例では上側の主面)に設けられた低屈折率層20と、低屈折率層20の導光板10と反対側に設けられた応力緩和層30と、応力緩和層30の低屈折率層20と反対側に設けられた保護層40と、を有する。本発明の実施形態においては、応力緩和層の貯蔵弾性率は0.01MPa~10MPaであり、保護層の引張弾性率は20MPa以上である。このような構成であれば、接着剤も粘着剤も介さずに導光板に低屈折率層が積層されている構成において、積層体としての強度を十分なものとすることができる。このような効果は、応力緩和層を低屈折率層の導光板と反対側に設けることにより顕著なものとなり得る。接着剤も粘着剤も介さずに導光板に低屈折率層が積層されている構成は、粘着剤等に起因する色シフトおよび/または散乱を抑制し、結果として導光ロスを抑制し、優れた導光性能を実現し得る。したがって、本発明の実施形態によれば、導光板と低屈折率層とを有し、積層体として十分な強度を有し、かつ、優れた導光性能を有する光学部材を実現し得る。さらに、応力緩和層の貯蔵弾性率および保護層の引張弾性率を上記のような範囲とすることにより、本発明の実施形態による効果を顕著なものとすることができる。
【0010】
低屈折率層20は、代表的には、導光板10に直接積層されている。本明細書において「直接積層」とは、接着剤層も粘着剤層も介さずに2つの構成要素(ここでは、低屈折率層および導光板)が積層されていることを意味する。ここで、「直接積層」は、図示例のように低屈折率層20が密着補助層50を介して導光板10に積層されている場合も包含する。密着補助層は、代表的にはシランカップリング剤を含み、後述するように、形成された密着補助層自体は接着機能も粘着機能も有さない。さらに、これも後述するように、密着補助層の厚みは非常に小さく、層として明確に認識されない場合がある。したがって、図示例のような形態も「直接積層」に包含され得る。なお、密着補助層を設けることにより、光学部材の導光性能を損なうことなく、さらに優れた強度が実現され得る。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日東電工株式会社
分離膜
1か月前
日東電工株式会社
通気構造
19日前
日東電工株式会社
生体センサ
18日前
日東電工株式会社
粘着シート
3か月前
日東電工株式会社
調光フィルム
2か月前
日東電工株式会社
配線回路基板
2か月前
日東電工株式会社
配線回路基板
2か月前
日東電工株式会社
積層フィルム
1か月前
日東電工株式会社
配線回路基板
2か月前
日東電工株式会社
配線回路基板
1か月前
日東電工株式会社
調光フィルム
2か月前
日東電工株式会社
配線回路基板
1か月前
日東電工株式会社
反射フィルム
3か月前
日東電工株式会社
複合ケーブル
3日前
日東電工株式会社
反射フィルム
18日前
日東電工株式会社
表面保護フィルム
20日前
日東電工株式会社
偏光子の製造方法
17日前
日東電工株式会社
表面保護フィルム
20日前
日東電工株式会社
積層光学フィルム
1か月前
日東電工株式会社
積層光学フィルム
1か月前
日東電工株式会社
ガラス樹脂複合体
3日前
日東電工株式会社
積層体の製造方法
3か月前
日東電工株式会社
炭酸塩生成システム
1か月前
日東電工株式会社
長尺状積層体の製造方法
24日前
日東電工株式会社
長尺状積層体の製造方法
24日前
日東電工株式会社
長尺状積層体の製造方法
24日前
日東電工株式会社
防汚フィルムの製造方法
1か月前
日東電工株式会社
積層フィルムの製造方法
26日前
日東電工株式会社
積層フィルムの製造方法
26日前
日東電工株式会社
延伸フィルムの製造方法
1か月前
日東電工株式会社
表示システムおよび表示体
3日前
日東電工株式会社
表示システムおよび表示体
3日前
日東電工株式会社
プラスチック光ファイバー
1か月前
日東電工株式会社
樹脂発泡体および発泡部材
3か月前
日東電工株式会社
表示システムおよび表示体
3日前
日東電工株式会社
表示システムおよび表示体
3日前
続きを見る