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公開番号2025116979
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024011558
出願日2024-01-30
発明の名称表面保護フィルム
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20250804BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】粘着剤層を被着体に貼り付けた後に高温高圧処理を行い、その後に常温常圧に戻しても、気泡の発生を十分に抑制できる、表面保護フィルムを提供する。また、そのような表面保護フィルムを含む光学デバイスおよび電子デバイスを提供する
【解決手段】本発明の実施形態による表面保護フィルムは、粘着剤層を含む表面保護フィルムであって、該粘着剤層はアクリル系粘着剤から構成され、該アクリル系粘着剤はアクリル系粘着剤組成物から形成され、該アクリル系粘着剤はオリゴマー成分を含み、該オリゴマー成分の50重量%以上が、計算Tgが50℃以下のオリゴマーAであり、該アクリル系粘着剤組成物はベースポリマーとしてのアクリル系樹脂を含み、該アクリル系樹脂と該オリゴマーAのハンセン溶解度パラメータ距離Raが3MPa0.5以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
粘着剤層を含む表面保護フィルムであって、
該粘着剤層はアクリル系粘着剤から構成され、該アクリル系粘着剤はアクリル系粘着剤組成物から形成され、
該アクリル系粘着剤はオリゴマー成分を含み、
該オリゴマー成分の50重量%以上が、計算Tgが50℃以下のオリゴマーAであり、
該アクリル系粘着剤組成物はベースポリマーとしてのアクリル系樹脂を含み、
該アクリル系樹脂と該オリゴマーAのハンセン溶解度パラメータ距離Raが3MPa
0.5
以下である、
表面保護フィルム。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記オリゴマーAが酢酸ビニルを単量体単位として含む、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項3】
前記アクリル系粘着剤中の前記オリゴマーAの含有割合が、固形分100重量部に対して、0.1重量部~30重量部である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項4】
前記粘着剤層の厚みが0.5μm~100μmである、請求項1に記載の表面保護フィルム。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれかに記載の表面保護フィルムを含む光学デバイス。
【請求項6】
請求項1から4までのいずれかに記載の表面保護フィルムを含む電子デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面保護フィルムに関する。また、そのような表面保護フィルムを含む光学デバイスおよび電子デバイスに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
光学デバイスや電子デバイスの製造工程においては、加工、組立、検査、輸送などの際に、光学部材や電子部材の表面の傷付き防止や耐衝撃性付与のために、粘着剤層を有する表面保護フィルムが用いられる。
【0003】
表面保護フィルムは、粘着剤層を被着体に貼り付けた後に圧着させるために、オートクレーブ等による高温高圧処理を行うことがある。このような高温高圧処理を行った後には、常温常圧に戻すことが必要となる。
【0004】
ところが、従来の表面保護フィルムは、粘着剤層を被着体に貼り付けた後に高温高圧処理を行い、その後に常温常圧に戻すと、例えば、切断加工端部の粘着剤層と被着体の界面に気泡(代表的には、略直径が数ミリ程度の細かい気泡)が発生しやすいという問題がある。
【0005】
表面保護パネルと画像表示パネルとを全面貼り用粘着シートで固着してオートクレーブ処理した場合に、気泡の発生を抑制する技術が報告されている(特許文献1)。特許文献1においては、全面貼り用粘着シートが有する粘着剤層として、貯蔵弾性率を適切に調整したうえで、周波数1Hz、20℃における動的粘弾スペクトルの損失正接を0.6~1.5とすることにより、気泡を混入しにくくし、気泡が混入した場合でもオートクレーブ処理等により排除できるとともに高温下でも気泡の発生を抑制できると報告されている。
【0006】
しかし、特許文献1に記載の技術を再確認したところ、周波数1Hzにおける損失正接の値と気泡抑制の効果の有無との間には明確な相関がみられず、周波数1Hzにおける損失正接が気泡抑制の適切な指標となっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-231358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、粘着剤層を被着体に貼り付けた後に高温高圧処理を行い、その後に常温常圧に戻しても、気泡の発生を十分に抑制できる、表面保護フィルムを提供することにある。また、そのような表面保護フィルムを含む光学デバイスおよび電子デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、表面保護フィルムに含まれる粘着剤層を構成する粘着剤として、ベースポリマーとしてのアクリル系樹脂と特定のオリゴマーを含むアクリル系粘着剤組成物から形成されるアクリル系粘着剤を採用すると、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
[1]本発明の実施形態による表面保護フィルムは、粘着剤層を含む表面保護フィルムであって、該粘着剤層はアクリル系粘着剤から構成され、該アクリル系粘着剤はアクリル系粘着剤組成物から形成され、該アクリル系粘着剤はオリゴマー成分を含み、該オリゴマー成分の50重量%以上が、計算Tgが50℃以下のオリゴマーAであり、該アクリル系粘着剤組成物はベースポリマーとしてのアクリル系樹脂を含み、該アクリル系樹脂と該オリゴマーAのハンセン溶解度パラメータ距離Raが3MPa
0.5
以下である。
[2]上記[1]に記載の表面保護フィルムにおいて、上記オリゴマーAが酢酸ビニルを単量体単位として含んでいてもよい。
[3]上記[1]または[2]に記載の表面保護フィルムにおいて、上記アクリル系粘着剤中の上記オリゴマーAの含有割合が、固形分100重量部に対して、0.1重量部~30重量部であってもよい。
[4]上記[1]から[3]までのいずれかに記載の表面保護フィルムにおいて、上記粘着剤層の厚みが0.5μm~100μmであってもよい。
[5]本発明の実施形態による光学デバイスは、上記[1]から[4]までのいずれかに記載の表面保護フィルムを含む。
[6]本発明の実施形態による電子デバイスは、上記[1]から[4]までのいずれかに記載の表面保護フィルムを含む。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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