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公開番号2025118987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025085070,2024066821
出願日2025-05-21,2019-09-19
発明の名称画像復号装置、画像符号化装置及びそれらの方法及びプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類H04N 19/70 20140101AFI20250805BHJP(電気通信技術)
要約【課題】量子化マトリクスの符号量を抑制して、画像データの符号化効率を向上させる方法及び装置を提供する。
【解決手段】画像符号化装置は、量子化マトリクスを用いてブロックの予測誤差を量子化する量子化部と、量子化マトリクスを符号化する符号化部とを有し、符号化対象の量子化マトリクスが符号化済の量子化マトリクスと同一であることを示す情報を符号化し、符号化対象の量子化マトリクスの各要素を符号化しない第一のモードと、符号化対象の量子化マトリクスと符号化済の量子化マトリクスの各要素の差分を符号化することを示す情報を符号化し、かつ、符号化対象の量子化マトリクスと符号化済の量子化マトリクスの各要素の差分を符号化する第二のモードと、符号化対象の量子化マトリクス内の要素間の差分を符号化することを示す情報を符号化するとともに、符号化対象の量子化マトリクス内の要素間の差分を符号化する第三のモードと、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1量子化マトリクスを復号する復号手段と、
前記第1量子化マトリクスを用いて残差係数を逆量子化する逆量子化手段とを有し、
前記復号手段は、scaling_list_dataシンタックス構造から前記第1量子化マトリクスの復号のモードを表す第1情報を復号し、
前記復号された第1情報が第1モードが用いられることを表す場合、前記復号手段は、前記scaling_list_dataシンタックス構造から参照対象の第2量子化マトリクスを特定するための第2情報を復号し、前記第2情報に基づき特定される前記第2量子化マトリクスと前記第1量子化マトリクスが同一であると決定することで前記第1量子化マトリクスを導出し、
前記復号された第1情報が第2モードが用いられることを表す場合、前記復号手段は、前記scaling_list_dataシンタックス構造から前記第2量子化マトリクスを特定するための前記第2情報を復号し、
(a)複数の要素からなる第1の一次元行列における最初の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と前記第2情報に基づき特定される前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値の要素である第1要素を所定の走査順の1番目の要素として二次元行列の第1行第1列目に対応付け、前記第1行第1列目に対応付けられた前記第1要素と、前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素を導出し、
(b)前記第1の一次元行列における2番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素との差分値の要素である第2要素を前記所定の走査順の2番目の要素として二次元行列の第2行第1列目に対応付け、前記第2行第1列目に対応付けられた前記第2要素と、前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素を導出し、
(c)前記第1の一次元行列における3番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素との差分値の要素である第3要素を前記所定の走査順の3番目の要素として二次元行列の第1行第2列目に対応付け、前記第1行第2列目に対応付けられた前記第3要素と、前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素を導出するようにして、前記第1量子化マトリクスを復号し、
前記復号された第1情報が第3モードが用いられることを表す場合、前記復号手段は、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と所定の値との差分値と、前記第1量子化マトリクスの前記所定の走査順において連続する2つの要素間の差分値とを含む複数の差分値を前記scaling_list_dataシンタックス構造から復号し、
(a)前記複数の差分値から得られる第2の一次元行列における最初の要素を用いて、前記所定の走査順の1番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目である要素を導出し、
(b)前記第2の一次元行列における2番目の要素を用いて、前記所定の走査順の2番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目である要素を導出し、
(c)前記第2の一次元行列における3番目の要素を用いて、前記所定の走査順の3番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目である要素を導出し、
(d)前記第2の一次元行列における4番目の要素を用いて、前記所定の走査順の4番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第3行第1列目である要素を導出するようにして、前記第1量子化マトリクスを復号し、
前記復号手段は、全ての要素が16に設定された量子化マトリクスを前記第2量子化マトリクスとして用いることが可能であり、
前記第1モードが用いられることを表す前記第1情報の符号量は、前記第2モードが用いられることを表す前記第1情報の符号量より小さく、
前記第1量子化マトリクスのサイズが4x4の場合、前記第2量子化マトリクスは4x4である
ことを特徴とする画像復号装置。
続きを表示(約 4,800 文字)【請求項2】
第1量子化マトリクスを用いて、画像におけるブロックの変換係数を量子化する量子化手段と、
前記第1量子化マトリクスを符号化する符号化手段とを有し、
前記第1量子化マトリクスを符号化するために第1モードが用いられる場合、前記符号化手段は、前記第1量子化マトリクスが参照対象の第2量子化マトリクスと同一であることを示す情報と前記第2量子化マトリクスを特定するための情報をscaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
前記第1量子化マトリクスを符号化するために第2モードが用いられる場合、前記符号化手段は、前記scaling_list_dataシンタックス構造に前記第2量子化マトリクスを特定するための情報を符号化し、
(a)所定の走査順における最初の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値の要素である第1要素と、
(b)前記所定の走査順における2番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素との差分値の要素である第2要素と、
(c)前記所定の走査順における3番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素との差分値の要素である第3要素と、を含む複数の要素からなる第1の一次元行列を導出するために使用される情報を符号化し、
前記第1量子化マトリクスを符号化するために第3モードが用いられる場合、前記符号化手段は、
(a)前記所定の走査順において1番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と、所定の値との差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
(b)前記所定の走査順において2番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
(c)前記所定の走査順において3番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目である要素との差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
(d)前記所定の走査順において4番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第3行第1列目である要素と、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と、の差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化するようにして、
前記第1量子化マトリクスの前記所定の走査順において連続する2つの要素間の差分値を符号化し、
前記符号化手段は、全ての要素が16に設定された量子化マトリクスを前記第2量子化マトリクスとして用いることが可能であり、
前記第1モードが用いられることを表す情報の符号量は、前記第2モードが用いられることを表す情報の符号量よりも小さく
前記第1量子化マトリクスのサイズが4x4の場合、前記第2量子化マトリクスは4x4である
ことを特徴とする画像符号化装置。
【請求項3】
第1量子化マトリクスを復号する復号工程と、
前記第1量子化マトリクスを用いて残差係数を逆量子化する逆量子化工程とを有し、
前記復号工程は、scaling_list_dataシンタックス構造から前記第1量子化マトリクスの復号のモードを表す第1情報を復号し、
前記復号された第1情報が第1モードが用いられることを表す場合、前記復号工程において、前記scaling_list_dataシンタックス構造から参照対象の第2量子化マトリクスを特定するための第2情報を復号し、前記第2情報に基づき特定される前記第2量子化マトリクスと前記第1量子化マトリクスが同一であると決定することで前記第1量子化マトリクスを導出し、
前記復号された第1情報が第2モードが用いられることを表す場合、前記復号工程において、前記scaling_list_dataシンタックス構造から前記第2量子化マトリクスを特定するための前記第2情報を復号し、
(a)複数の要素からなる第1の一次元行列における最初の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と前記第2情報に基づき特定される前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値の要素である第1要素を所定の走査順の1番目の要素として二次元行列の第1行第1列目に対応付け、前記第1行第1列目に対応付けられた前記第1要素と、前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素を導出し、
(b)前記第1の一次元行列における2番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素との差分値の要素である第2要素を前記所定の走査順の2番目の要素として二次元行列の第2行第1列目に対応付け、前記第2行第1列目に対応付けられた前記第2要素と、前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素を導出し、
(c)前記第1の一次元行列における3番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素との差分値の要素である第3要素を前記所定の走査順の3番目の要素として二次元行列の第1行第2列目に対応付け、前記第1行第2列目に対応付けられた前記第3要素と、前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素を導出するようにして、前記第1量子化マトリクスを復号し、
前記復号された第1情報が第3モードが用いられることを表す場合、前記復号工程において、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と所定の値との差分値と、前記第1量子化マトリクスの前記所定の走査順において連続する2つの要素間の差分値とを含む複数の差分値を前記scaling_list_dataシンタックス構造から復号し、
(a)前記複数の差分値から得られる第2の一次元行列における最初の要素を用いて、前記所定の走査順の1番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目である要素を導出し、
(b)前記第2の一次元行列における2番目の要素を用いて、前記所定の走査順の2番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目である要素を導出し、
(c)前記第2の一次元行列における3番目の要素を用いて、前記所定の走査順の3番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目である要素を導出し、
(d)前記第2の一次元行列における4番目の要素を用いて、前記所定の走査順の4番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第3行第1列目である要素を導出するようにして、前記第1量子化マトリクスを復号し、
前記復号工程では、全ての要素が16に設定された量子化マトリクスを前記第2量子化マトリクスとして用いることが可能であり、
前記第1モードが用いられることを表す前記第1情報の符号量は、前記第2モードが用いられることを表す前記第1情報の符号量より小さく
前記第1量子化マトリクスのサイズが4x4の場合、前記第2量子化マトリクスは4x4である
ことを特徴とする画像復号方法。
【請求項4】
第1量子化マトリクスを用いて、画像におけるブロックの変換係数を量子化する量子化工程と、
前記第1量子化マトリクスを符号化する符号化工程とを有し、
前記第1量子化マトリクスを符号化するために第1モードが用いられる場合、前記符号化工程において、前記第1量子化マトリクスが参照対象の第2量子化マトリクスと同一であることを示す情報と前記第2量子化マトリクスを特定するための情報をscaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
前記第1量子化マトリクスを符号化するために第2モードが用いられる場合、前記符号化工程において、前記scaling_list_dataシンタックス構造に前記第2量子化マトリクスを特定するための情報を符号化し、
(a)所定の走査順における最初の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値の要素である第1要素と、
(b)前記所定の走査順における2番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素との差分値の要素である第2要素と、
(c)前記所定の走査順における3番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素との差分値の要素である第3要素と、を含む複数の要素からなる第1の一次元行列を導出するために使用される情報を符号化し、
前記第1量子化マトリクスを符号化するために第3モードが用いられる場合、前記符号化工程において、
(a)前記所定の走査順において1番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と、所定の値との差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
(b)前記所定の走査順において2番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
(c)前記所定の走査順において3番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目である要素との差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化し、
(d)前記所定の走査順において4番目に対応する前記第1量子化マトリクスの第3行第1列目である要素と、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と、の差分値を、前記scaling_list_dataシンタックス構造に符号化するようにして、
前記第1量子化マトリクスの前記所定の走査順において連続する2つの要素間の差分値を符号化し、
前記符号化工程では、全ての要素が16に設定された量子化マトリクスを前記第2量子化マトリクスとして用いることが可能であり、
前記第1モードが用いられることを表す情報の符号量は、前記第2モードが用いられることを表す情報の符号量よりも小さく
前記第1量子化マトリクスのサイズが4x4の場合、前記第2量子化マトリクスは4x4である
ことを特徴とする画像符号化方法。
【請求項5】
コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、請求項3に記載の方法の各工程を実行させるためのプログラム。
【請求項6】
コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、請求項4に記載の方法の各工程を実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は画像の符号化処理並びに復号処理に関するものである。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
動画像の圧縮記録の符号化方式として、HEVC(High Efficiency Video Coding)符号化方式(以下、単にHEVCと記す)が知られている。HEVCでは符号化効率向上のため、従来のマクロブロック(16×16画素)より大きなサイズの基本ブロックが採用された。この大きなサイズの基本ブロックはCTU(Coding Tree Unit)と呼ばれ、そのサイズは最大64×64画素である。CTUはさらに予測や変換を行う単位となるサブブロックに分割される。
【0003】
また、HEVCにおいては、量子化マトリクスと呼ばれる、直交変換を施した後の係数(以下、直交変換係数と記す)を、周波数成分に応じて重み付けをする処理が用いられている。人間の視覚には劣化が目立ちにくい高周波成分のデータをより削減することで、画質を維持しながら圧縮効率を高めることが可能となっている。特許文献1には、このような量子化マトリクスを符号化する技術が開示されている。
【0004】
近年、HEVCの後継としてさらに高効率な符号化方式の国際標準化を行う活動が開始された。JVET(Joint Video Experts Team)がISO/IECとITU-Tの間で設立され、VVC(Versatile Video Coding)符号化方式(以下、VVC)として標準化が進められている。符号化効率向上のため、VVCでは基本ブロックのサイズは最大128×128画素となっており、また、従来の正方形サブブロック分割に加えて長方形のサブブロック分割も検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-38758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
VVCにおいても、HEVCと同様に量子化マトリクスの導入が検討されている。さらにVVCでは、長方形の形状も含め、HEVCよりも多種類のサブブロック分割が検討されている。それぞれのサブブロック分割に対応する直交変換係数の分布は直交変換の大きさや形状によって異なるため、サブブロックの大きさや形状に応じて最適な量子化マトリクスを定義することが望ましい。しかしながら、全てのサブブロックの形状に対して個別の量子化マトリクスを定義すると、量子化マトリクスの符号量が不必要に増大することとなる。
【0007】
本発明はかかる問題に鑑み成されたものであり、量子化マトリクスの符号量を抑制する技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するため、例えば本発明の画像復号装置は以下の構成を備える。すなわち、
第1量子化マトリクスを復号する復号手段と、
前記第1量子化マトリクスを用いて残差係数を逆量子化する逆量子化手段とを有し、
前記復号手段は、scaling_list_dataシンタックス構造から前記第1量子化マトリクスの復号のモードを表す第1情報を復号し、
前記復号された第1情報が第1モードが用いられることを表す場合、前記復号手段は、前記scaling_list_dataシンタックス構造から参照対象の第2量子化マトリクスを特定するための第2情報を復号し、前記第2情報に基づき特定される前記第2量子化マトリクスと前記第1量子化マトリクスが同一であると決定することで前記第1量子化マトリクスを導出し、
前記復号された第1情報が第2モードが用いられることを表す場合、前記復号手段は、前記scaling_list_dataシンタックス構造から前記第2量子化マトリクスを特定するための前記第2情報を復号し、
(a)複数の要素からなる第1の一次元行列における最初の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と前記第2情報に基づき特定される前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素との差分値の要素である第1要素を所定の走査順の1番目の要素として二次元行列の第1行第1列目に対応付け、前記第1行第1列目に対応付けられた前記第1要素と、前記第2量子化マトリクスの第1行第1列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素を導出し、
(b)前記第1の一次元行列における2番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素との差分値の要素である第2要素を前記所定の走査順の2番目の要素として二次元行列の第2行第1列目に対応付け、前記第2行第1列目に対応付けられた前記第2要素と、前記第2量子化マトリクスの第2行第1列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目の要素を導出し、
(c)前記第1の一次元行列における3番目の要素であって、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素と前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素との差分値の要素である第3要素を前記所定の走査順の3番目の要素として二次元行列の第1行第2列目に対応付け、前記第1行第2列目に対応付けられた前記第3要素と、前記第2量子化マトリクスの第1行第2列目の要素とを用いて、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目の要素を導出するようにして、前記第1量子化マトリクスを復号し、
前記復号された第1情報が第3モードが用いられることを表す場合、前記復号手段は、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目の要素と所定の値との差分値と、前記第1量子化マトリクスの前記所定の走査順において連続する2つの要素間の差分値とを含む複数の差分値を前記scaling_list_dataシンタックス構造から復号し、
(a)前記複数の差分値から得られる第2の一次元行列における最初の要素を用いて、前記所定の走査順の1番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第1行第1列目である要素を導出し、
(b)前記第2の一次元行列における2番目の要素を用いて、前記所定の走査順の2番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第2行第1列目である要素を導出し、
(c)前記第2の一次元行列における3番目の要素を用いて、前記所定の走査順の3番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第1行第2列目である要素を導出し、
(d)前記第2の一次元行列における4番目の要素を用いて、前記所定の走査順の4番目に対応する、前記第1量子化マトリクスの第3行第1列目である要素を導出するようにして、前記第1量子化マトリクスを復号し、
前記復号手段は、全ての要素が16に設定された量子化マトリクスを前記第2量子化マトリクスとして用いることが可能であり、
前記第1モードが用いられることを表す前記第1情報の符号量は、前記第2モードが用いられることを表す前記第1情報の符号量より小さく、
前記第1量子化マトリクスのサイズが4x4の場合、前記第2量子化マトリクスは4x4である
ことを特徴とする画像復号装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、これまでよりも量子化マトリクスの符号量を抑制して、画像データの符号化効率を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1の実施形態の画像符号化装置のブロック構成図。
第1の実施形態の画像復号装置のブロック構成図。
第1の実施形態の画像符号化装置における符号化処理を示すフローチャート。
第1の実施形態の画像復号装置における復号処理を示すフローチャート。
第2の実施形態で適用するコンピュータハードウェア構成図。
第1の実施形態の画像符号化装置が生成するビットストリームのデータ構造の例を示す図。
実施形態におけるサブブロック分割例を示す図。
実施形態で用いられる量子化マトリクスの例を示す図。
実施形態で用いられる量子化マトリクスの要素の走査方法を示す図。
実施形態で生成される量子化マトリクスの差分値行列を示す図。
量子化マトリクスの差分値の符号化に用いられる符号化テーブルの例を示す図。
実施形態で用いられる量子化マトリクスのシンタックステーブルの例を示す図。
実施形態で用いられる参照量子化マトリクスの例を示す図。
量子化マトリクスの符号化手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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