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公開番号
2025120846
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-18
出願番号
2024015976
出願日
2024-02-05
発明の名称
匂いセンサ
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
G01N
27/327 20060101AFI20250808BHJP(測定;試験)
要約
【課題】嗅細胞を用いた匂いセンサにおいて、匂い物質の検知感度を高める技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示する匂いセンサは、嗅絨毛を有している嗅細胞、検知器、培養液、アクチュエータ、制御器を備える。嗅細胞は、嗅絨毛に結合する特定の匂い物質の量が所定の基準値を超えると所定の反応を示す。検知器は、嗅細胞の応答を検知する。嗅細胞は培養液に浸っている。アクチュエータは、嗅細胞に対する培養液の液面の相対高さを調整する。制御器は、嗅絨毛が所定の周期で培養液から露出するようにアクチュエータを制御する。アクチュエータは、培養液の液面を上下させるものであってもよいし、嗅細胞を上下させるものであってもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
嗅絨毛を有しており、当該嗅絨毛に結合する特定の匂い物質の量が所定の基準値を超えると所定の反応を示す嗅細胞と、
前記嗅細胞の応答を検知する検知器と、
前記嗅細胞が浸っている培養液と、
前記嗅細胞に対する前記培養液の液面の相対高さを調整するアクチュエータと、
前記嗅絨毛が所定の周期で前記培養液から露出するように前記アクチュエータを制御する制御器と、
を備える、匂いセンサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、嗅細胞を用いた匂いセンサに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
嗅細胞を用いた匂いセンサが知られている(特許文献1-3)。特許文献1の匂いセンサは、嗅細胞と、嗅細胞の嗅絨毛に匂い分子が接合したときの嗅細胞の応答を光学的または電気的に計測する検知器を備える。特許文献2にも同様のセンサが開示されている。なお、嗅細胞の応答やその検知方法については、例えば非特許文献1を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-007741号公報
特開2020-041947号公報
特開2020-510417号公報
【非特許文献】
【0004】
Mainland, J. D., Li, Y. R., Zhou, T., Liu, W. L. L. & Matsunami, H., 2015, Human olfactory receptor responses to odorants, Scientific data, 2(1), 1-9
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
嗅細胞は、生体活動が維持されるように、培養液に浸される。ガス中に含まれる匂い物質が培養液に溶け込む。溶け込んだ匂い物質が培養液中で嗅細胞の嗅絨毛に結合する。匂いセンサは、検知器が嗅細胞の応答を検知すると、匂い物質検知を示す信号を出力する。嗅細胞の応答の大きさは、嗅絨毛に結合した匂い物質の量に依存する。嗅細胞は、嗅絨毛に所定の閾値より多くの匂い物質が結合しないと十分な応答が出ない。すなわち、ガス中の匂い物質の濃度が所定の閾値濃度以下では、検知器は反応しない。本明細書は、ガス中の匂い物質の濃度が従来よりも低くても匂い物質を検知することのできる匂いセンサを提供する。別言すれば、本明細書は、匂い物質の検知下限値(ガス中の匂い物質濃度の下限値)の低い匂いセンサを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する匂いセンサは、嗅絨毛を有している嗅細胞、検知器、培養液、アクチュエータ、制御器を備える。嗅細胞は培養液に浸っている。嗅細胞は、嗅絨毛に結合する特定の匂い物質の量が所定の基準値を超えると所定の反応を示す。検知器は、嗅細胞の応答を検知する。アクチュエータは、嗅細胞に対する培養液の液面の相対高さを調整する。制御器は、嗅絨毛が所定の周期で培養液から露出するようにアクチュエータを制御する。アクチュエータは、培養液の液面を上下させるものであってもよいし、嗅細胞を上下させるものであってもよい。
【0007】
ガス中の匂い物質は、培養液に溶け込む。規定の培養液に溶け込むことのできる匂い物質の量には上限がある。通常、実際に培養液中に溶け込んでいる匂い物質はその上限値以下である。嗅絨毛は、培養液中の匂い物質と結合する。嗅細胞は、短い時間であれば、嗅絨毛が培養液から出ても生体活動を維持できる。嗅絨毛を培養液から露出させると、嗅絨毛に付着した培養液の一部が蒸発し、溶解上限に達するまでは溶けていた匂い物質が凝縮され、濃度が高まる。匂い物質の濃度が高まると、嗅絨毛の周囲の匂い物質の量が増えるため、匂い物質は嗅絨毛に結合しやすくなる。培養液から露出した嗅絨毛には、培養液に浸っていたときよりも多くの匂い物質が結合する。それゆえ、従来よりも匂い物質の検知下限値が低くなる。なお、検知器の原理の詳細については、前述した特許文献1-3、非特許文献1を参照されたい。
【0008】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施例の匂いセンサの構造を示す模式図である(嗅絨毛が培養液に浸っている状態)。
第1実施例の匂いセンサの構造を示す模式図である(嗅絨毛が培養液から露出している状態)。
第2実施例の匂いセンサの構造を示す模式図である。
第3実施例の匂いセンサの構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
嗅細胞について概説する。嗅細胞は、IPS細胞から作り出すことができる。嗅細胞は、培養液に浸しておくことで生命活動を維持させることができる。嗅細胞には様々な種類があり、それぞれの嗅細胞は、特定の匂い物質と結合する。嗅細胞の種類を選定することで、計測対象の匂い物質の種類を変えることができる。嗅細胞は嗅絨毛を有しており、嗅絨毛に匂い物質が結合すると、結合した匂い物質の量に応じた応答を示す。嗅細胞の応答は、光学的または電気的な装置により計測することができる。本明細書では、嗅細胞の特性、嗅細胞の応答を検知する原理についての説明は割愛する。嗅細胞の特性、応答を検知する原理については、前述した特許文献1-3、非特許文献1などを参照されたい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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