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公開番号2025121136
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-19
出願番号2024016386
出願日2024-02-06
発明の名称応力発光材料、水性応力発光塗料およびそれらの製造方法
出願人株式会社島津製作所
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C09K 11/64 20060101AFI20250812BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】耐水性を有する応力発光材料およびこれを含有する水性応力発光塗料、ならびにそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】応力発光材料の製造方法は、非水系溶媒に応力発光粒子および非水系界面活性剤型分散剤を混合して、混合液を生成する工程と、混合液を攪拌して、応力発光粒子、非水系界面活性剤型分散剤および非水系溶媒を含有する分散溶液を調製する工程と、分散溶液を真空脱泡する工程と、真空脱泡された分散溶液をスラリー状になるまで蒸発半乾固させる工程と、スラリー状の分散溶液を蒸発乾固させて、粉末状の応力発光材料を得る工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
応力発光材料の製造方法であって、
非水系溶媒に応力発光粒子および非水系界面活性剤型分散剤を混合して、混合液を生成する工程と、
前記混合液を攪拌して、前記応力発光粒子、前記非水系界面活性剤型分散剤および前記非水系溶媒を含有する分散溶液を調製する工程と、
前記分散溶液を真空脱泡する工程と、
前記真空脱泡された前記分散溶液をスラリー状になるまで蒸発半乾固させる工程と、
スラリー状の前記分散溶液を蒸発乾固させて、粉末状の前記応力発光材料を得る工程と、を含む、応力発光材料の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記応力発光粒子は複数の表面孔を有しており、
前記分散溶液を真空脱泡する工程は、前記分散溶液を真空脱泡して前記応力発光粒子の前記複数の表面孔に前記分散溶液を浸透させる工程を含む、請求項1に記載の応力発光材料の製造方法。
【請求項3】
前記分散溶液を蒸発半乾固させる工程は、前記分散溶液を前記非水系溶媒の沸点未満の温度に保ちながら攪拌することにより、前記分散溶液をスラリー状にする工程を含む、請求項1に記載の応力発光材料の製造方法。
【請求項4】
前記応力発光粒子は、ユーロピウムをドープしたアルミン酸ストロンチウム(SrAl



)であり、
前記非水系界面活性剤型分散剤は、エステル系界面活性剤型分散剤である、請求項1に記載の応力発光材料の製造方法。
【請求項5】
水性応力発光塗料の製造方法であって、
請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法を用いて製造された応力発光材料を水系ビヒクルに混練して混練物を得る工程と、
前記混練物を脱泡して前記水性応力発光塗料を得る工程と、を含む、水性応力発光塗料の製造方法。
【請求項6】
前記水系ビヒクルは、少なくとも1-プロパノールを含む、請求項5に記載の水性応力発光塗料の製造方法。
【請求項7】
複数の表面孔を有する応力発光粒子と、
前記応力発光粒子の表面を覆う非水系界面活性剤型分散剤とを備え、
前記非水系界面活性剤型分散剤は、前記応力発光粒子、前記非水系界面活性剤型分散剤および非水系溶媒を含有する分散溶液を真空脱泡することにより、前記応力発光粒子の前記複数の表面孔を覆う、応力発光材料。
【請求項8】
前記応力発光粒子は、ユーロピウムをドープしたアルミン酸ストロンチウム(SrAl



)であり、
前記非水系界面活性剤型分散剤は、エステル系界面活性剤型分散剤である、請求項7に記載の応力発光材料。
【請求項9】
水系ビヒクルと、
前記水系ビヒクル中に分散された、請求項7または8に記載の応力発光材料とを備える、水性応力発光塗料。
【請求項10】
前記水系ビヒクルは、少なくとも1-プロパノールを含む、請求項9に記載の水性応力発光塗料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、応力発光材料、応力発光材料を顔料とする水性応力発光塗料、およびそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
外部からの力学的刺激(摩擦、衝撃、圧縮、引っ張り、ねじり等)により発光する応力発光材料を対象物の表面に固定することにより、対象物のひずみ状態等を可視化する方法が知られている。応力発光材料を対象物の表面に固定する手法としては、粉末状の応力発光材料を顔料として樹脂マトリクス中に分散させた塗料を対象物の表面に塗布し、塗膜を形成する手法が実用化されている。
【0003】
応力発光材料は、粉末状であり、ミクロンオーダーの粒子径を有するセラミック粒子(以下、「応力発光粒子」とも称する)から構成されている。応力発光粒子は、耐水性が低く、水に接すると結晶構造が崩壊して発光能が消失するという性質を有している。
【0004】
応力発光粒子の耐水性の改善策として、例えば特開2005-320425号公報(特許文献1)には、応力発光粒子に、酸性基またはそのエステルを含む化合物を用いて表面処理を施すことによって、応力発光粒子に耐水性を付与することが開示されている。特許文献1には、この表面処理が施された応力発光粒子を水性塗料の顔料として利用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-320425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一般に、応力発光粒子はその表面は平滑ではなく、ナノオーダーサイズの複数の表面孔を有している。複数の表面孔には、直径2nm以下の細孔(マイクロ孔)、直径2~50nmの細孔(メソ孔)、直径50nm以上の細孔(マクロ孔)およびクラック間隙が含まれる。そのため、応力発光粒子に水が接するのを防ぐためには、これら複数の表面孔を漏れなく覆う必要がある。特許文献1は、表面処理について、表面処理剤を有機溶媒に溶解させ、当該溶液に応力発光粒子を添加して攪拌する方法を用いることを示しているが、応力発光粒子の表面孔を漏れなく覆うための技術については言及していない。したがって、表面処理を施すことによっても応力発光粒子に耐水性を付与できない可能性が懸念される。
【0007】
本開示は、かかる問題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、耐水性を有する応力発光材料およびこれを含有する水性応力発光塗料、ならびにそれらの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る応力発光材料の製造方法は、非水系溶媒に応力発光粒子および非水系界面活性剤型分散剤を混合して、混合液を生成する工程と、混合液を攪拌して、応力発光粒子、非水系界面活性剤型分散剤および非水系溶媒を含有する分散溶液を調製する工程と、分散溶液を真空脱泡する工程と、真空脱泡された分散溶液をスラリー状になるまで蒸発半乾固させる工程と、スラリー状の分散溶液を蒸発乾固させて、粉末状の応力発光材料を得る工程と、を含む。
【0009】
本開示の一態様に係る水性応力発光塗料の製造方法は、上記応力発光材料の製造方法を用いて製造された応力発光材料を水系ビヒクルに混練して混練物を得る工程と、混練物を脱泡して水性応力発光塗料を得る工程と、を含む。
【0010】
本開示の一態様に係る応力発光材料は、複数の表面孔を有する応力発光粒子と、応力発光粒子の表面を覆う非水系界面活性剤型分散剤とを備える。非水系界面活性剤型分散剤は、応力発光粒子、非水系界面活性剤型分散剤および非水系溶媒を含有する分散溶液を真空脱泡することにより、応力発光粒子の複数の表面孔を覆う。
(【0011】以降は省略されています)

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