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公開番号2025127177
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023747
出願日2024-02-20
発明の名称バッテリマネージメントシステム及びバッテリマネージメント方法
出願人ローム株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G01R 31/396 20190101AFI20250825BHJP(測定;試験)
要約【課題】複数の回路で測定された電圧などの測定データをアナログデジタル変換するタイミングを揃えるバッテリマネージメントシステムを提供する。
【解決手段】バッテリマネージメントシステムは、複数の測定回路と、複数の測定回路のそれぞれと通信を行う通信回路と、複数の電池のそれぞれを管理するバッテリマネージャと、を備え、バッテリマネージャは、折り返し時間を複数の測定回路のそれぞれについて取得し、折り返し時間に基づき、複数の測定回路のそれぞれと通信回路との間の通信遅延時間を複数の測定回路のそれぞれについて測定し、複数の測定回路のそれぞれに対応する折り返し時間に基づき、複数の測定回路のそれぞれが送信した電圧及び電流の少なくとも一方の測定データをアナログデジタル変換するタイミングを揃える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリアル通信線により直列にデイジーチェーン接続され、組電池に含まれる複数の電池のそれぞれの電圧及び電流の少なくとも一方を測定する複数の測定回路と、
前記シリアル通信線により、複数の前記測定回路にループ状に接続され、複数の前記測定回路のそれぞれと通信を行う通信回路と、
前記複数の電池のそれぞれを管理するバッテリマネージャと、
を備え、
前記バッテリマネージャは、
複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間で送受信する信号の折り返し時間を複数の前記測定回路のそれぞれについて取得し、
取得した前記折り返し時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間の通信遅延時間を、複数の前記測定回路のそれぞれについて測定し、
複数の前記測定回路のそれぞれに対応する前記通信遅延時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれが前記電圧及び電流の少なくとも一方のアナログデジタル変換を開始するタイミングを揃える、バッテリマネージメントシステム。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記折り返し時間は、前記通信回路が複数の前記測定回路のそれぞれに、前記シリアル通信線の特定方向に、折り返し要求信号を送信した時点から、複数の前記測定回路のそれぞれが前記折り返し要求信号を受信したことを示す受信信号を、複数の前記測定回路のそれぞれが前記特定方向とは反対方向に送信することで、前記通信回路が前記受信信号を受信するまでの時間である、請求項1に記載のバッテリマネージメントシステム。
【請求項3】
特定方向は、前記シリアル通信線の第1の方向周り又は第2の方向周りの何れか一方である、請求項2に記載のバッテリマネージメントシステム。
【請求項4】
前記バッテリマネージャは、複数の前記測定回路のそれぞれに対応する前記通信遅延時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれが電圧及び電流の少なくとも一方の測定を開始することを示す測定開始信号を送信する、請求項1に記載のバッテリマネージメントシステム。
【請求項5】
シリアル通信線により直列にデイジーチェーン接続され、組電池に含まれる複数の電池のそれぞれの電圧及び電流の少なくとも一方を測定する複数の測定回路と、前記シリアル通信線により、複数の前記測定回路にループ状に接続され、複数の前記測定回路のそれぞれと通信を行う通信回路と、前記複数の電池のそれぞれを管理するバッテリマネージャとを備えたバッテリマネージメントシステムが実行するバッテリマネージメント方法であって、
前記バッテリマネージャが、複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間で送受信する信号の折り返し時間を複数の前記測定回路のそれぞれについて取得し、
前記バッテリマネージャが、取得した前記折り返し時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間の通信遅延時間を、複数の前記測定回路のそれぞれについて測定し、
前記バッテリマネージャが、複数の前記測定回路のそれぞれに対応する前記通信遅延時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれが前記電圧及び電流の少なくとも一方をアナログデジタル変換するタイミングを揃える、バッテリマネージメント方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、バッテリマネージメントシステム及びバッテリマネージメント方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるバッテリマネージメントシステム(BMS)は、バッテリセル(電池)に搭載された複数の通信回路が双方向に通信可能にデイジーチェーン接続され、バッテリマネージャ(MCU)によって管理される。BMSは、複数の電池のそれぞれの電圧(セル電圧)、複数の電池のそれぞれに流れる電流(セル電流)などを監視する複数の監視回路を備えている。
【0003】
複数の監視回路は、デイジーチェーン(Daisy Chain)接続されている。BMSは、電池の残量と劣化を高精度で測定するため、複数の監視回路におけるセル電圧と電池電流の測定開始タイミングを揃えることが望ましい。
【0004】
ただし、バッテリマネージャから、デイジーチェーンされる複数の監視回路のそれぞれに至るまでの通信路の距離が異なるため、バッテリマネージャが、各監視回路におけるセル電圧などの測定開始信号を送信しても、個々の監視回路に測定開始信号が到達するまでに、異なる遅延時間が発生する。従って、各監視回路が、セル電圧などの測定を開始するタイミングがずれてしまう。
【0005】
そこで従来では、各監視回路が測定開示信号を受信してから、各監視回路がセル電圧などの測定を開始、つまりADC(アナログデジタル変換)動作を開示するまでの遅延時間(ADC Delay)を、各監視回路のそれぞれに設定しておき、各監視回路が測定開示信号を受信するときの通信遅延時間を予め測定することで、各監視回路におけるセル電圧などの測定開始タイミングを揃えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-076890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、通信経路に配線されるケーブルの長さ、通信経路の周囲に存在する部品の特性などによって、各監視回路のそれぞれからMCUまでの通信遅延時間が異なり得る。このため、たとえ各監視回路がアナログデジタル変換の動作を開示するまでの遅延時間を、各監視回路のそれぞれに設定したとしても、各監視回路のそれぞれが測定したセル電圧などの測定データをアナログデジタル変換するタイミングがばらつく場合がある。
【0008】
本開示は、上記の事情を踏まえ、複数の回路で測定された電圧をアナログデジタル変換するタイミングを揃えるバッテリマネージメントシステム及びバッテリマネージメント方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本開示に係るバッテリマネージメントシステムは、シリアル通信線により直列にデイジーチェーン接続され、組電池に含まれる複数の電池のそれぞれの電圧及び電流の少なくとも一方を測定する複数の測定回路と、前記シリアル通信線により、複数の前記測定回路にループ状に接続され、複数の前記測定回路のそれぞれと通信を行う通信回路と、前記複数の電池のそれぞれを管理するバッテリマネージャと、を備え、前記バッテリマネージャは、複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間で送受信する信号の折り返し時間を複数の前記測定回路のそれぞれについて取得し、取得した前記折り返し時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間の通信遅延時間を、複数の前記測定回路のそれぞれについて測定し、複数の前記測定回路のそれぞれに対応する前記通信遅延時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれが前記電圧及び電流の少なくとも一方のアナログデジタル変換を開始するタイミングを揃える。
【0010】
上記課題を解決するため、本開示に係るバッテリマネージメント方法は、シリアル通信線により直列にデイジーチェーン接続され、組電池に含まれる複数の電池のそれぞれの電圧及び電流の少なくとも一方を測定する複数の測定回路と、前記シリアル通信線により、複数の前記測定回路にループ状に接続され、複数の前記測定回路のそれぞれと通信を行う通信回路と、前記複数の電池のそれぞれを管理するバッテリマネージャとを備えたバッテリマネージメントシステムが実行するバッテリマネージメント方法であって、前記バッテリマネージャが、複数の前記測定回路のそれぞれと前記通信回路との間で送受信する信号の折り返し時間を複数の前記測定回路のそれぞれについて取得し、前記バッテリマネージャが、複数の前記測定回路のそれぞれが前記測定を開始することを示す測定開始信号を複数の前記測定回路のそれぞれに送信し、複数の前記測定回路のそれぞれが、前記測定開始信号に基づき、前記電圧及び電流の少なくとも一方を測定した測定データを、前記通信回路に送信し、前記バッテリマネージャが、複数の前記測定回路のそれぞれに対応する前記折り返し時間に基づき、複数の前記測定回路のそれぞれが前記電圧及び電流の少なくとも一方のアナログデジタル変換を開始するタイミングを揃える。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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