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公開番号
2025129389
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-04
出願番号
2025114415,2022066238
出願日
2025-07-07,2022-04-13
発明の名称
反射型フォトマスクブランク
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人英明国際特許事務所
主分類
G03F
1/24 20120101AFI20250828BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【解決手段】基板と、極端紫外線領域光である露光光を反射する多層反射膜と、多層反射膜を保護するための保護膜と、露光光を吸収する光吸収膜と、光吸収膜に接して形成されたハードマスク膜とを備え、ハードマスク膜が、ケイ素を含有し、クロムを含有しない材料で形成され、基板から最も離間する側に設けられた第1層と、クロムを含有し、ケイ素を含有しない材料で形成された第2層とを含む多層で構成されている反射型フォトマスクブランク。
【効果】微細なアシストパターンを形成するためのレジストパターンを、レジストパターン形成の現像工程における衝撃に対して、倒れ難くすることができ、また、レジスト膜の厚さを薄くして、線幅が30nm程度、特に25nm程度のアシストパターンを良好に形成することができる。そのため、反射型フォトマスクブランクから製造した反射型フォトマスクの転写パターンにおいて、高い解像性が得られる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板と、
該基板上に形成され、極端紫外線領域光である露光光を反射する多層反射膜と、
該多層反射膜上に形成された、前記多層反射膜を保護するための保護膜と、
該保護膜上に形成され、タンタルを含有し、厚さが50nm以上74nm以下であり、前記露光光を吸収する光吸収膜と、
該光吸収膜上に、該光吸収膜に接して形成され、該光吸収膜をドライエッチングによってパターン形成する際のハードマスクとして機能するハードマスク膜と
を備える反射型フォトマスクブランクであって、
前記ハードマスク膜が、前記基板から最も離間する側に設けられた第1層と、第2層とからなる多層で構成され、
前記第1層が、ケイ素と酸素とからなる、クロムを含有しない材料で形成され、前記第2層が、クロムと窒素とを含有し、ケイ素を含有しない材料で形成され、
前記第1層の材料の、ケイ素含有率が34原子%以上56原子%以下、前記第1層の厚さが2nm以上12nm以下であり、かつ前記第2層の材料の、クロム含有率が33原子%以上85原子%以下、窒素含有率が12原子%以上49原子%以下、前記第2層の厚さが10nm以上16nm以下である
ことを特徴とする反射型フォトマスクブランク。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
基板と、
該基板上に形成され、極端紫外線領域光である露光光を反射する多層反射膜と、
該多層反射膜上に形成された、前記多層反射膜を保護するための保護膜と、
該保護膜上に形成され、タンタルを含有し、厚さが50nm以上74nm以下であり、前記露光光を吸収する光吸収膜と、
該光吸収膜上に、該光吸収膜に接して形成され、該光吸収膜をドライエッチングによってパターン形成する際のハードマスクとして機能するハードマスク膜と、
前記ハードマスク膜上に、該ハードマスク膜に接して形成されたレジスト膜と
を備える反射型フォトマスクブランクであって、
前記ハードマスク膜が、前記基板から最も離間する側に設けられた第1層と、第2層とからなる多層で構成され、
前記第1層が、ケイ素と酸素とからなる、クロムを含有しない材料で形成され、前記第2層が、クロムと窒素とを含有し、ケイ素を含有しない材料で形成され、
前記第1層の材料の、ケイ素含有率が34原子%以上56原子%以下、前記第1層の厚さが2nm以上12nm以下であり、かつ前記第2層の材料の、クロム含有率が33原子%以上85原子%以下、窒素含有率が12原子%以上49原子%以下、前記第2層の厚さが10nm以上16nm以下である
ことを特徴とする反射型フォトマスクブランク。
【請求項3】
前記第2層の材料が、更に、酸素を含有し、酸素含有率が40原子%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型フォトマスクブランク。
【請求項4】
前記第2層の材料が、更に、炭素を含有し、炭素含有率が20原子%以下であることを特徴とする請求項3に記載の反射型フォトマスクブランク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスなどの製造において使用される反射型フォトマスク及びその製造方法、並びに反射型フォトマスクの素材として、その製造に用いられる反射型フォトマスクブランクに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの微細化に伴い、特に、大規模集積回路の高集積化により、投影露光に、高いパターン解像性が求められている。そこで、フォトマスクにおいては、転写パターンの解像性を向上させる手法として、位相シフトマスクが開発された。位相シフト法の原理は、フォトマスクの位相シフト膜の開口部を通過した透過光の位相が、開口部に隣接する位相シフト膜の部分を通過した透過光の位相に対して約180度反転するように調整することによって、開口部と開口部に隣接する部分との境界部で、透過光が干渉して光強度が低下し、その結果として、転写パターンの解像性及び焦点深度が向上するものであり、この原理を用いたフォトマスクは、総じて位相シフトマスクと呼ばれる。
【0003】
位相シフトマスクの製造に使用される、位相シフトマスクの素材としての位相シフトマスクブランクは、ガラス基板などの透明基板上に、位相シフト膜が積層され、位相シフト膜上にクロム(Cr)を含有する材料で形成された膜が積層された構造のものが、最も一般的である。位相シフト膜は、通常、露光光に対して、位相差が175~185度、透過率が6~30%程度であり、ケイ素(Si)を含有する膜、特に、モリブデン(Mo)とケイ素(Si)とを含有する材料で形成されたものが主流である。また、クロムを含有する材料で形成された膜は、位相シフト膜と合わせて所望の光学濃度となる厚さに調整され、クロムを含有する材料で形成された膜を、遮光膜とすると共に、位相シフト膜をエッチングする際のハードマスク膜とするのが一般的である。
【0004】
透明基板上に、ケイ素を含む材料で形成された位相シフト膜と、クロムを含む材料で形成された遮光膜とが、この順に形成された位相シフトマスクブランクから、位相シフト膜をパターニングして、位相シフトマスクを製造する方法として、具体的には、以下のような方法が一般的である。まず、位相シフトマスクブランクのクロムを含有する材料で形成された遮光膜上にレジスト膜を形成し、このレジスト膜に、光又は電子線によりパターンを描画し、現像して、レジストパターンを形成する。次に、レジストパターンをエッチングマスクとして、クロムを含有する材料で形成された遮光膜を、塩素系ガスを用いてエッチングして、遮光膜のパターンを形成する。更に、遮光膜のパターンをエッチングマスクとして、ケイ素を含有する材料で形成された位相シフト膜を、フッ素系ガスを用いてエッチングして、位相シフト膜のパターンを形成し、その後、レジストパターンを除去し、遮光膜のパターンを、塩素系ガスを用いてエッチングして除去する。
【0005】
この場合、位相シフト膜のパターン(回路パターン)が形成されている部分より外側に遮光膜を残存させて、位相シフトマスクの外周縁部を、位相シフト膜と遮光膜とを合わせた光学濃度が3以上の遮光部(遮光パターン)とすることが行われる。これは、ウエハ露光装置を用いて回路パターンを、ウエハに転写する際、位相シフトマスクの外周縁部から露光光が漏れて、回路パターンより外側に位置する部分から、ウエハの隣接するチップ上のレジスト膜に照射されることを防ぐためである。このような遮光パターンを形成する方法としては、位相シフト膜のパターンを形成し、レジストパターンを除去した後、レジスト膜を新たに形成し、パターン描画、現像によって、位相シフトマスクの外周縁部にレジスト膜が残ったレジストパターンを形成し、このレジストパターンをエッチングマスクとして、クロムを含有する材料で形成された膜をエッチングして、位相シフトマスクの外周縁部の遮光膜を残す方法が一般的である。
【0006】
高精度なパターン形成が要求される位相シフトマスクでは、エッチングは、ガスプラズマを用いたドライエッチングが主流である。クロムを含有する材料で形成された膜のドライエッチングには、塩素系ガスを用いたドライエッチング(塩素系ドライエッチング)、ケイ素を含有する膜や、モリブデンとケイ素とを含有する膜のドライエッチングには、フッ素系ガスを用いたドライエッチング(フッ素系ドライエッチング)が用いられる。特に、クロムを含有する材料で形成された膜のドライエッチングでは、エッチングガスを、塩素ガス(Cl
2
ガス)に対して10~25体積%の酸素ガス(O
2
ガス)を混合したエッチングガスとすることで、化学的な反応性が高くなり、エッチング速度が向上することが知られている。
【0007】
回路パターンの微細化に伴い、位相シフトマスクの回路パターンにも、微細に形成する技術が求められている。特に、位相シフトマスクのメインパターンの解像性を補助する、ラインパターンのアシストパターンは、ウエハ露光装置を用いて回路パターンをウエハに転写する際、ウエハに転写されないように、メインパターンよりも小さく形成する必要がある。ウエハ上での回路のラインアンドスペースパターンのハーフピッチが10nmの世代の位相シフトマスクにおいては、位相シフトマスク上の回路のラインパターンのアシストパターンの線幅は、40nm程度が求められる。
【0008】
微細なパターンを形成することができる化学増幅型レジストは、ベース樹脂、酸発生剤、界面活性剤などからなっており、露光により発生した酸が触媒として作用する多くの反応が適用できることから、高感度化が可能であり、化学増幅型レジストを用いることで、線幅が0.1μm以下の微細な位相シフト膜のパターンなどのマスクパターンの形成を可能にしている。レジストはレジスト塗布機で、スピンコートによってフォトマスクブランク上に塗布される。
【0009】
先端品の位相シフトマスクブランクに使われるレジスト膜の厚さは、100~150nmである。位相シフトマスクに、より微細なアシストパターンを形成することが困難な理由は、クロムを含有する材料で形成された遮光膜上に形成された、アシストパターンを形成するためのレジストパターンの縦横比(アスペクト比)が高いために、レジストパターン形成の現像工程において、現像液による衝撃、又はリンスプロセス時の純水による衝撃により倒れてしまうからである。
【0010】
そこで、現像液による衝撃、又は純水による衝撃の影響を小さくするためにレジストパターンの縦横比(アスペクト比)を低くすることが考えられた。その場合、レジスト膜を薄くすることになる。しかし、レジスト膜を薄くした場合、クロムを含有する材料で形成された遮光膜のドライエッチング中にレジスト膜が消失してしまうと、クロムを含有する材料で形成された遮光膜に、ピンホール欠陥が形成されることになり、クロムを含有する材料で形成された遮光膜をエッチングマスクとして位相シフト膜をドライエッチングする際に、位相シフト膜のエッチング時のプラズマが、ピンホールを通して位相シフト膜に到達し、位相シフト膜にもピンホール欠陥が形成されてしまうことになり、正常な位相シフトマスクを製造することができない。
(【0011】以降は省略されています)
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