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公開番号2025129797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026689
出願日2024-02-26
発明の名称カルボン酸誘導体およびポリマーの製造方法
出願人国立大学法人神戸大学
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C07C 67/12 20060101AFI20250829BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、エステルやアミド等のカルボン酸誘導体、及びポリマーを安全かつ効率的に製造することができ、適用範囲の広い方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るカルボン酸誘導体の製造方法は、カルボン酸またはその塩とトリハロアセチルハライドとを反応させることにより酸無水物を合成する工程、及び、酸無水物と求核剤とを反応させることにより、カルボン酸誘導体を合成する工程を含むことを特徴とする。本発明に係るポリマーの製造方法は、ジカルボン酸またはその塩とトリハロアセチルハライドとを反応させることにより酸無水物を合成する工程、及び、酸無水物と二価求核剤とを反応させることにより特定の構造単位を有するポリマーを合成する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
カルボン酸誘導体を製造するための方法であって、
下記式(I)で表されるカルボン酸またはその塩と下記式(II)で表されるトリハロアセチルハライドとを反応させることにより、下記式(III)で表される酸無水物を合成する工程、及び、
TIFF
2025129797000023.tif
24
152
[式中、

1
はm価の有機基を示し、

1
~X
4
は、独立して、ハロゲノ基を示し、
mは、1以上、4以下の整数を示す。]
前記式(III)で表される酸無水物と下記式(IV)で表される求核剤とを反応させることにより、下記式(V)で表されるカルボン酸誘導体を合成する工程を含むことを特徴とする方法。
TIFF
2025129797000024.tif
23
152
[式中、

1
、X
2
~X
4
およびmは前記と同義を示し、

2
は一価有機基を示し、

5
は、O、S、又はNR
3
(式中、R
3
はHまたは一価有機基を示し、N、R
2
およびR
3
が一体となってヘテロ環を形成してもよい。)を示す。]
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
ポリマーを製造するための方法であって、
下記式(VI)で表されるジカルボン酸またはその塩と下記式(II)で表されるトリハロアセチルハライドとを反応させることにより、下記式(VII)で表される酸無水物を合成する工程、及び、
TIFF
2025129797000025.tif
46
152
[式中、

4
は二価の有機基を示し、

2
~X
4
は、独立して、ハロゲノ基を示す。]
前記式(VII)で表される酸無水物と下記式(VIII)で表される二価求核剤とを反応させることにより、下記式(IX)で表される構造単位を有するポリマーを合成する工程を含むことを特徴とする方法。
TIFF
2025129797000026.tif
40
152
[式中、

4
およびX
1
~X
4
は前記と同義を示し、

5
は一価有機基を示し、

6
は、O、S、又はNR
3
(式中、R
3
はHまたは一価有機基を示す。)を示す。]
【請求項3】
前記式(I)で表されるカルボン酸を用い、更に塩基を用いる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記式(VI)で表されるジカルボン酸を用い、更に塩基を用いる請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記塩基がアルカリ金属の炭酸塩または炭酸水素塩である請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記塩基が有機塩基である請求項3または4に記載の方法。
【請求項7】
更に、テトラハロエチレンに、酸素存在下、高エネルギー光を照射することにより、前記式(II)で表されるトリハロアセチルハライドを合成する工程を含む請求項1または2に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エステルやアミド等のカルボン酸誘導体、及びポリマーを安全かつ効率的に製造することができ、適用範囲の広い方法に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
エステルやアミドの合成は、広く利用される合成反応の一つであり、様々な分野で重要な役割を果たしている。しかし、従来のエステルおよびアミドの合成方法には、様々な欠点や問題点が存在する。
【0003】
エステルやアミドの合成では、カルボン酸とアルコールまたはアミンを反応させるに当たり、水が生成する。よって、エステルやアミドを高収率で合成するために、水を系外へ除去して平衡をエステル側へ偏らせなければならない。そのため、加熱や脱水剤が用いられるが、加熱にはエネルギーが必要であり、カルボジイミド等の脱水剤は高価であるため、工業的な大量合成には不向きである。
【0004】
水を副生しないエステルおよびアミドの一般的な合成方法としては、カルボン酸からカルボン酸塩化物を合成し、更にアルコールおよびアミンと反応させる方法が挙げられる。
R-CO
2
H → R-COCl → RCONu +HCl
【0005】
しかし、カルボン酸塩化物の合成には,腐食性や毒性の高い塩化チオニルまたはホスゲンを用いる必要があり、安全性に問題がある。また、塩化水素が副生するため、アミンを用いるアミド合成には適していない。
【0006】
その他、酸無水物とアルコールまたはアミンを反応させる方法も知られている。しかし、酸無水物の合成にカルボン酸塩化物が必要である。また、酸無水物の反応性が低く、原料の無駄も多い。
【0007】
特許文献1には、1-メチルピロール等とトリクロロアセチルクロリドとを反応させ、更にアミンを反応させるアミドの製造方法が記載されている。しかし、トリクロロアセチルクロリドと反応できる化合物は限られており、延いては合成できるアミドも限られている。
【0008】
本発明者らは、テトラハロエチレンおよびアミン化合物を含む混合物に、酸素存在下、高エネルギー光を照射することにより、イソシアネート、カルバメート、ウレア等の合成中間体になるN-置換トリハロアセトアミドの製造方法を開発している(特許文献2)。しかし、本法で合成されるN-置換トリハロアセトアミドからエステルまたはアミドを合成することは難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2022/038166号パンフレット
国際公開第2020/196553号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、エステルやアミドを製造するための方法が種々知られているが、安全性、効率、適用範囲に問題があった。
そこで本発明は、エステルやアミド等のカルボン酸誘導体、及びポリマーを安全かつ効率的に製造することができ、適用範囲の広い方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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