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公開番号2025115854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024010546
出願日2024-01-26
発明の名称害虫防除方法、害虫防除剤、及びその製造方法
出願人イカリ消毒株式会社,国立大学法人神戸大学,京都府公立大学法人
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類A01M 1/20 20060101AFI20250731BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】ヒトを含む哺乳類や鳥類に影響の少ない昆虫の分泌物を利用して、特定の害虫を選択的に防除する。
【解決手段】ホソヒラタムシ類、ヒラタムシ類、シバンムシ類、ゴミムシダマシ類、ヒメマキムシ類、コナチャタテ類、ヒロズコガ類、ハチ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、及びタカラダニ類のうち1種類以上の害虫の防除対象箇所に炭素数が23乃至29の炭化水素のうち1種類以上を防除成分として含有する防除剤を適用し、害虫の触角葉の特定の領域を活性化して害虫の嫌悪行動を誘発することにより、害虫を防除対象箇所から防除する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ホソヒラタムシ類、ヒラタムシ類、シバンムシ類、ゴミムシダマシ類、ヒメマキムシ類、コナチャタテ類、ヒロズコガ類、ハチ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、及びタカラダニ類のうち1種類以上の害虫の防除対象箇所に炭素数が23乃至29の炭化水素のうち1種類以上を防除成分として含有する防除剤を適用し、
前記害虫の触角葉の特定の領域を活性化して前記害虫の嫌悪行動を誘発することにより、前記害虫を防除対象箇所から防除する、
害虫防除方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記防除成分が、炭素数が23乃至29の不飽和炭化水素のうち1種類以上である、
請求項1に記載の害虫防除方法。
【請求項3】
前記防除成分が、トリコセン、ペンタコセン、及びヘキサコセンのうち1種類以上である、
請求項1に記載の害虫防除方法。
【請求項4】
前記防除成分が、(Z)-9-トリコセン、(Z)-9-ペンタコセン、(Z)-9-ヘキサコセン、(Z)-9-ヘプタコセン、及び(Z)-9-ノナコセンの(Z)-9-アルケンのうち1種類以上である、
請求項1に記載の害虫防除方法。
【請求項5】
前記防除成分が(Z)-9-トリコセンであり、(Z)-9-トリコセンの適用量が、適用面1m

あたり0.0005g以上である、
請求項1に記載の害虫防除方法。
【請求項6】
コナチャタテ類及びタカラダニ類のうち1種類以上の害虫の防除対象箇所に当該害虫の致死量の前記防除成分を適用する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の害虫防除方法。
【請求項7】
ホソヒラタムシ類、ヒラタムシ類、シバンムシ類、ゴミムシダマシ類、ヒメマキムシ類、コナチャタテ類、ヒロズコガ類、ハチ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、及びタカラダニ類のうち1種類以上の害虫に対する防除成分として、炭素数が23乃至29の炭化水素のうち前記害虫の触角葉の特定の領域を活性化して前記害虫の嫌悪行動を誘発する1種類以上を含有する、
害虫防除剤。
【請求項8】
ホソヒラタムシ類、ヒラタムシ類、シバンムシ類、ゴミムシダマシ類、ヒメマキムシ類、コナチャタテ類、ヒロズコガ類、ハチ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、及びタカラダニ類のうち1種以上の害虫を防除する防除剤の製造方法であって、炭素数が23乃至29の炭化水素のうち前記害虫の触角葉の特定の領域を活性化して前記害虫の嫌悪行動を誘発する1種類以上を含有する防除成分を、担体に担持させる工程を含む、
害虫防除剤の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、昆虫の分泌物に含まれる成分を用いて害虫を防除する技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
食品工場において、食品、穀粉、穀類などに発生したカビなどに害虫が発生することが知られている。医薬品工場では、一般の製造工場よりも高い衛生環境が要求される。これらの工場では、害虫混入による製品の汚染を防止するため、害虫への対策が必要である。害虫対策の一つとして、害虫防除剤を利用した対象空間への害虫の侵入制御が挙げられる。
【0003】
従来、食品工場や医薬品工場の害虫防除剤としては、ピレスロイド系化合物等のヒトに対し安全性の高い防除成分及び殺虫成分を含むものが使用されてきた。例えば、特許文献1では、屋外のアリ類、ゴキブリ類等の屋内への侵入や、大量発生したチャタテムシ類がコンクリートや石膏ボードの割れ目、壁と巾木の隙間等から室内へ侵入することを防ぐことを目的として、殺虫剤及び/又は害虫忌避剤としてピレスロイド系化合物を含有するシーリング材が提案されている。
【0004】
ピレスロイド系化合物は、一般に、幅広い種類の害虫に効果的で、速効性と残効性があり、低薬量で効果があるという特長を有する。しかし、ピレスロイド系化合物は、害虫の抵抗性が発達しやすいという課題がある。そこで、近年では、既存の殺虫剤に抵抗性を示す害虫にも有効な、昆虫のフェロモンの仕組みを利用した防除剤や殺虫剤の実用化が進んでいる。
【0005】
昆虫のフェロモンを利用した防除剤として、昆虫の性フェロモンを大量誘殺や交信撹乱に利用するものが知られている。例えば、特許文献2では、イエバエやクロバエのような双翅目昆虫を大量誘殺するための殺虫活性成分と当該昆虫を誘引するフェロモン誘引剤とを含む固体殺虫性組成物が開示されている。このフェロモン誘引剤として(Z)-9-トリコセンが例示されている。また、例えば、特許文献3では、交信撹乱によりショウジョウバエの交尾を阻害する9-トリコセンを含むショウジョウバエ防除用組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-189559号公報
特表平8-508287号公報
特許第6992011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
或る昆虫種の分泌物(例えば、フェロモンやアロモン)は特定の昆虫種に反応を誘発するという特異性を有する。昆虫の分泌物は、ヒトを含む哺乳類や鳥類への影響が少ないという特長がある。この観点から、食品工場や医薬品工場の屋内外に存在する可能性のある害虫の防除のために、昆虫の分泌物を利用した防除剤は有用である。
【0008】
本開示は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒトを含む哺乳類や鳥類に影響の少ない昆虫の分泌物に含まれる成分を利用して、特定の害虫を選択的に防除する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る害虫防除方法は、
ホソヒラタムシ類、ヒラタムシ類、シバンムシ類、ゴミムシダマシ類、ヒメマキムシ類、コナチャタテ類、ヒロズコガ類、ハチ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、及びタカラダニ類のうち1種類以上の害虫の防除対象箇所に炭素数が23乃至29の炭化水素のうち1種類以上を防除成分として含有する防除剤を適用し、
前記害虫の触角葉の特定の領域を活性化して前記害虫の嫌悪行動を誘発することにより、前記害虫を防除対象箇所から防除するものである。
【0010】
本開示の別の一態様に係る害虫防除剤は、
ホソヒラタムシ類、ヒラタムシ類、シバンムシ類、ゴミムシダマシ類、ヒメマキムシ類、コナチャタテ類、ヒロズコガ類、ハチ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、及びタカラダニ類のうち1種類以上の害虫に対する防除成分として、炭素数が23乃至29の炭化水素のうち前記害虫の触角葉の特定の領域を活性化して前記害虫の嫌悪行動を誘発する1種類以上を含有するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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