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公開番号
2025132469
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024030071
出願日
2024-02-29
発明の名称
タイヤ
出願人
住友ゴム工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
B60C
13/00 20060101AFI20250903BHJP(車両一般)
要約
【課題】耐クラック性に優れたタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド4を構成するトレッド用ゴム組成物と、一対のサイドウォール6の少なくとも一方を構成するサイドウォール用ゴム組成物とが、異なるゴム組成物で構成され、サイドウォール6の表面が、アクリル系樹脂で被覆され、トレッド用ゴム組成物のアセトン抽出量AEt(質量%)と、サイドウォール用ゴム組成物のアセトン抽出量AEs(質量%)との差(AEt-AEs)が、1.0質量%以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
トレッドと、一対のサイドウォールとを備えたタイヤであって、
前記トレッドを構成するトレッド用ゴム組成物と、一対のサイドウォールの少なくとも一方を構成するサイドウォール用ゴム組成物とが、異なるゴム組成物で構成され、
前記サイドウォールの表面が、アクリル系樹脂で被覆され、
前記トレッド用ゴム組成物のアセトン抽出量AEt(質量%)と、前記サイドウォール用ゴム組成物のアセトン抽出量AEs(質量%)との差(AEt-AEs)が、1.0質量%以上であるタイヤ。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記サイドウォール用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対する老化防止剤の含有量が0.3質量部以上7.0質量部以下である請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記アクリル系樹脂で形成された塗膜の厚みが10μm以上500μm以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項4】
タイヤ最大幅位置における前記サイドウォールの厚みが1.5mm以上である請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記トレッドのアセトン抽出量AEt(質量%)及び前記サイドウォールのアセトン抽出量AEs(質量%)の差(AEt-AEs)と、前記サイドウォール表面のアクリル系樹脂で形成された塗膜の厚みTa(μm)との積((AEt-AEs)×Ta)が、30以上200以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記トレッドのアセトン抽出量AEt(質量%)及び前記サイドウォールのアセトン抽出量AEs(質量%)の差(AEt-AEs)と、タイヤ最大幅位置における前記サイドウォールの厚みTs(mm)との積((AEt-AEs)×Ts)が、4.0以上15.0以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記トレッドに形成された周方向溝の溝深さDが5.0mm以上10.0mm以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記トレッドのアセトン抽出量AEt(質量%)及び前記サイドウォールのアセトン抽出量AEs(質量%)の差(AEt-AEs)と、前記トレッドに形成された周方向溝の溝深さD(mm)との積((AEt-AEs)×D)が、21以上40以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
タイヤのトレッド、サイドウォールは転動、静置時に加わる変形や、摩耗の有無など、タイヤが使用される際に加わる入力が異なるため、それぞれの要求に合わせて異なるゴム組成物が一般に用いられる。タイヤの耐クラック性もその1つであり、例えば、サイドウォールに含まれる老化防止剤量を多くすることが考えられる。その他、耐クラック性を向上させる方法として、サイドウォールの装飾性を高める方法なども提案されている(特許文献1など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-17557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、トレッド、サイドウォールのそれぞれの未加硫ゴムを貼り合わせて加硫した場合、加硫時の熱拡散により老化防止剤が隣接しているトレッド、サイドウォール間で均一化されるようになるため、十分な耐クラック性を得ることが難しい。また、サイドウォールなどのサイド部材は、タイヤ走行時の屈曲が大きく、クラック等が問題になることがある。原因としては、破壊強度不足に起因する傷の発生、亀裂の進展速度が考えられ、いずれもゴムの低燃費化と背反する内容である。
【0005】
本発明は、前記課題を解決し、耐クラック性に優れたタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、トレッドと、一対のサイドウォールとを備えたタイヤであって、
前記トレッドを構成するトレッド用ゴム組成物と、一対のサイドウォールの少なくとも一方を構成するサイドウォール用ゴム組成物とが、異なるゴム組成物で構成され、
前記サイドウォールの表面が、アクリル系樹脂で被覆され、
前記トレッド用ゴム組成物のアセトン抽出量AEt(質量%)と、前記サイドウォール用ゴム組成物のアセトン抽出量AEs(質量%)との差(AEt-AEs)が、1.0質量%以上であるタイヤに関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、トレッドと、一対のサイドウォールとを備えたタイヤであって、前記トレッドを構成するトレッド用ゴム組成物と、一対のサイドウォールの少なくとも一方を構成するサイドウォール用ゴム組成物とが、異なるゴム組成物で構成され、前記サイドウォールの表面が、アクリル系樹脂で被覆され、前記トレッド用ゴム組成物のアセトン抽出量AEt(質量%)と、前記サイドウォール用ゴム組成物のアセトン抽出量AEs(質量%)との差(AEt-AEs)が、1.0質量%以上であるタイヤであるので、耐クラック性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
図1のタイヤのトレッドの近辺が示された拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記タイヤは、トレッドと、一対のサイドウォールとを備えたタイヤであって、該トレッドを構成するトレッド用ゴム組成物と、一対のサイドウォールの少なくとも一方を構成するサイドウォール用ゴム組成物とが、異なるゴム組成物で構成され、該サイドウォールの表面が、アクリル系樹脂で被覆され、該トレッド用ゴム組成物のアセトン抽出量AEt(質量%)と、該サイドウォール用ゴム組成物のアセトン抽出量AEs(質量%)との差(AEt-AEs)が、1.0質量%以上である。
【0010】
上記タイヤにより前述の効果が得られるメカニズムは必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
シリコーン樹脂系のタイヤ用ワックスなどの場合には、シリコーン樹脂の分散のために、含まれている界面活性剤の働きで老化防止剤が捕捉されてしまう。一方、上記タイヤは、サイドウォール部がアクリル系樹脂で被覆(コーティング)されているため、そのようなことが生じず、老化防止剤を系内に留めておきつつ、表面を保護できる。そのため、サイドウォール部での老化防止剤の減少速度を遅くすることが可能となると考えられる。
また、アクリル系樹脂は、シリコーン樹脂と比較してタイヤへの密着性が高く、塗膜の剥離が発生しづらいため、タイヤ表面全体に耐オゾン性を付与することが可能になると考えられる。
さらに、ゴム組成物内の可塑剤の量の指標となるアセトン抽出量(AE)について、トレッド部のアセトン抽出量(AEt)をサイドウォール部のアセトン抽出量(AEs)よりも多くすることで、可塑剤量に濃度勾配が生じ、加硫後にゆっくりと時間をかけて、トレッド部からサイドウォール部へ向かって移行が生じやすくなる。その際、移行するアセトン抽出成分とともに老化防止剤もトレッド部からサイドウォール部へ移動させやすくすることが可能となる。よって、サイドウォール部での老化防止剤の減少速度を抑えつつ、徐々にトレッド部から減少した老化防止剤をサイドウォール部へ供給することができ、サイドウォール部の耐クラック性能を向上させることができると考えられる。
以上のメカニズムにより、上記タイヤによれば、耐クラック性を向上できると推察される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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