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公開番号2025133184
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024030972
出願日2024-03-01
発明の名称泥土と製鋼スラグとの混合方法およびシステム
出願人五洋建設株式会社
代理人個人,個人
主分類E02F 7/00 20060101AFI20250904BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】リクレーマ船を利用して浚渫土等の泥土と製鋼スラグとを落下混合する際に、船に特別な艤装を施すことなく十分な混合効果を得ることができる泥土と製鋼スラグとの混合方法・システムを提供する。
【解決手段】この泥土と製鋼スラグとの混合方法は、コンベアを有するリクレーマ船を用いて泥土に製鋼スラグを混合する方法であって、土運船内の泥土に製鋼スラグを供給し、泥土と製鋼スラグとをバックホウにより、高さ2m以上の落下混合1回に相当する品質が得られるように所定の混合時間で混合し、その混合材料をリクレーマ船に供給しコンベアにより搬送し高さ2m以上の落下混合を行い、混合材料について高さ2m以上の落下混合を少なくとも2回行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
コンベアを有する作業船を用いて泥土に製鋼スラグを混合する方法であって、
土運船内の泥土に製鋼スラグを供給し、前記泥土と前記製鋼スラグとをバックホウにより、高さ2m以上の落下混合1回に相当する品質が得られるように所定の混合時間で混合し、
その混合材料を前記作業船に供給し前記コンベアにより搬送し高さ2m以上の落下混合を行い、
前記混合材料について高さ2m以上の落下混合を少なくとも2回行う、泥土と製鋼スラグとの混合方法。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記混合時間として、前記落下混合1回に相当する湿潤密度と強度と浮遊物質量または濁度との内の少なくともいずれかの品質を得るのに必要な時間を設定する請求項1に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項3】
事前に前記湿潤密度と前記強度と前記浮遊物質量または濁度との内の少なくともいずれかについて混合時間試験を行い、その試験結果に基づいて前記混合時間を設定する請求項2に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項4】
前記混合時間はさらに前記土運船における前記混合材料の容量および前記バックホウのバケット容量を考慮して設定される請求項2に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項5】
前記混合時間を一定に設定し、前記混合材料の目標強度が得られるような前記泥土の含水比と前記製鋼スラグの粒径と前記製鋼スラグの混合率との内の少なくともいずれか1つを設定する請求項1に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項6】
事前に前記泥土の含水比と前記製鋼スラグの粒径と前記製鋼スラグの混合率との内の少なくともいずれか1つについて配合試験を行い、その試験結果に基づいて前記設定をする請求項5に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項7】
前記バックホウにより前記混合を行う際に前記泥土と前記製鋼スラグとが前記バックホウのバケット内で所定の混合比率であることを確認した後に、前記混合材料を前記作業船に供給する請求項1に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項8】
前記混合材料を前記コンベアによる搬送前に土砂ホッパに落下させることで落下混合を行う請求項1に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項9】
前記バックホウが前記作業船に設置され、前記土運船を前記作業船に接近させて前記混合を行う請求項1に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
【請求項10】
前記バックホウが陸上側に設置され、前記土運船を接岸させて前記混合を行い、前記混合後に前記土運船を前記作業船に接近させて前記混合材料を前記作業船に供給する請求項1に記載の泥土と製鋼スラグとの混合方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浚渫土等の泥土と製鋼スラグとの混合方法およびシステムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、カルシア改質土(浚渫土と製鋼スラグの混合材料/非特許文献5)の混合方法として、落下混合が公知である(特許文献1)。高さ2m以上×3回の落下混合により、カルシア改質土において所定の強度や湿潤密度が得られることが報告されている(非特許文献1)。
【0003】
リクレーマ船は、海面埋立工事等の際に土運船により輸送されてきた土砂をバックホウ等により揚荷し、コンベヤを介して埋立地等へ排出する作業船である。かかるリクレーマ船を使用した落下混合の場合、製鋼スラグの供給設備の設置等の船の艤装が必要である。また、リクレーマ船からの排出時には2回の落下混合であるため、陸上で3回目の落下混合が必要である(非特許文献2,特許文献1)。
【0004】
図7に従来のリクレーマ船を利用した落下混合施工を概略的に示す。図7のリクレーマ船は、バックホウBH等を用いて浚渫土と製鋼スラグ等のカルシア改質材とを、所定体積比でホッパHPに投入し、ホッパHPからベルトコンベアBCに供給し、この供給時に1回目の落下混合が行われ、この混合材料をベルトコンベアBCで搬送し陸上側の貯留槽に供給し、この供給時に2回目の落下混合が行われるようになっている。貯留槽からダンプトラック等の運搬車DPにより運搬された混合材料は、運搬車DPから埋立地に投入されるが、この投入時に3回目の落下混合が行われる。
【0005】
また、落下混合を効率化するために、図8のように、カルシア改質材の供給システムを搭載するとともに、コンベアを追加して、排出時に3回目の落下混合が終了するカルシア落下混合船が開発されている(非特許文献4,特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-173285号公報
特開2020-066916号公報
【非特許文献】
【0007】
山越陽介・赤司有三・菅野浩樹・田中裕一・松本歩・渋谷貴志「落下混合方式によるカルシア改質土の埋立」土木学会 第69回年次学術講演会,VI-312,pp.623-624,2014. http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00035/2014/69-06/69-06-0312.pdf
田中裕一・高将真・今村正・渋谷貴志・山越陽介・赤司有三・北野吉幸・菅野浩樹「カルシア改質土による海面埋立」土木学会論文集B3(海洋開発),vol.70,No.2,pp.I_888-I_893,2014.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejoe/70/2/70_I_888/_pdf/-char/ja
田中裕一・中島健一・野中宗一郎「カルシア落下混合船の混合特性」土木学会全国大会 第76回年次学術講演会,VI-65,2021.
田中裕一「カルシア落下混合船「オーシャン3号」-カルシア改質土の大規模・高品質な施工が可能-」marine voice 21 Autumn 2021 vol.35 16-19頁https://www.umeshunkyo.or.jp/ronbun/pdf/MarineVoice_315b.pdf
「カルシア改質土利用技術マニュアル」沿岸技術センター,2017年
山越陽介・赤司有三・菅野浩樹・田中裕一・松本歩・渋谷貴志「落下混合方式によるカルシア改質土の埋立」土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
リクレーマ船を利用して浚渫土と製鋼スラグとを混合する際は、図7のように、リクレーマ船に製鋼スラグ供給設備等の艤装を行うことが必要であるが、かかる艤装は、工期・コストがかかるため、省略することが考えられる。しかし、製鋼スラグ供給設備を省略すると、所定の比率の製鋼スラグを供給することができず、また、3回の混合落下を確保することができない。
【0009】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、リクレーマ船を利用して浚渫土等の泥土と製鋼スラグとを落下混合する際に、船に特別な艤装を施すことなく十分な混合効果を得ることができる泥土と製鋼スラグとの混合方法・システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための泥土と製鋼スラグとの混合方法は、コンベアを有する作業船を用いて泥土に製鋼スラグを混合する方法であって、
土運船内の泥土に製鋼スラグを供給し、前記泥土と前記製鋼スラグとをバックホウにより、高さ2m以上の落下混合1回に相当する品質が得られるように所定の混合時間で混合し、その混合材料を前記作業船に供給し前記コンベアにより搬送し高さ2m以上の落下混合を行い、前記混合材料について高さ2m以上の落下混合を少なくとも2回行うものである。
(【0011】以降は省略されています)

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