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公開番号
2025134212
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-17
出願番号
2024031974
出願日
2024-03-04
発明の名称
リン酸コバルトリチウムの製造方法
出願人
日本化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01B
25/45 20060101AFI20250909BHJP(無機化学)
要約
【課題】工業的に有利な方法で、X線回折的に単相のリン酸コバルトリチウムを高い収率で得ることができる方法を提供すること。
【解決手段】水溶媒に、カルボン酸、水酸化コバルト及び必要により金属(M)の水酸化物を添加し、次いで、炭酸リチウムを添加して、水性スラリー(1)を調製する第1工程と、該水性スラリー(1)をメディアミルにより湿式粉砕処理して、粉砕処理物を含むスラリー(2)を得る第2工程と、該粉砕処理物を含むスラリー(2)にリン酸を添加して原料混合スラリー(3)を得る第3工程と、該原料混合スラリー(3)を噴霧乾燥処理して、反応前駆体を得る第4工程と、該反応前駆体を焼成する第5工程と、を有することを特徴とするリン酸コバルトリチウムの製造方法とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1):
Li
x
Co
1-y
M
y
PO
4
(1)
(式中、0.8≦x≦1.2、0≦y≦0.7であり、Mは、Ni、Mg、Zn、Cu、Fe、Cr、Mn、Al、Na、K、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Y、Yb、Mo、W、V、Bi、Pb、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Ga、Ge、La、Ce、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy及びHoから選ばれる1種又は2種以上の金属元素を示す。)
で表されるリン酸コバルトリチウムの製造方法であって、
水溶媒に、カルボン酸、水酸化コバルト及び必要により金属(M)の水酸化物を添加し、次いで、炭酸リチウムを添加して、水性スラリー(1)を調製する第1工程と、
該水性スラリー(1)をメディアミルにより湿式粉砕処理して、粉砕処理物を含むスラリー(2)を得る第2工程と、
該粉砕処理物を含むスラリー(2)にリン酸を添加して原料混合スラリー(3)を得る第3工程と、
該原料混合スラリー(3)を噴霧乾燥処理して、反応前駆体を得る第4工程と、
該反応前駆体を焼成する第5工程と、
を有することを特徴とするリン酸コバルトリチウムの製造方法。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記一般式(1)において、0.1≦y≦0.6であり、前記金属(M)の水酸化物が水酸化ニッケルであることを特徴とする請求項1に記載のリン酸コバルトリチウムの製造方法。
【請求項3】
前記粉砕処理物を含むスラリー(2)中の固形分の平均粒子径が1.5μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリン酸コバルトリチウムの製造方法。
【請求項4】
前記カルボン酸がシュウ酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリン酸コバルトリチウムの製造方法。
【請求項5】
前記反応前駆体がリチウムのリン酸塩、コバルトのカルボン酸塩及び必要により添加する金属(M)のカルボン酸塩を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のリン酸コバルトリチウムの製造方法。
【請求項6】
焼成温度が380~1100℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリン酸コバルトリチウムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池、全固体電池等の正極材として有用なリン酸コバルトリチウムの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯機器、ノート型パソコンの電池としてリチウムイオン電池が活用されている。リチウムイオン電池は一般に容量、エネルギー密度に優れているとされている。また、ハイブリット自動車や電気自動車としての利用も期待さている。リチウムイオン二次電池は自動車用途で用いられる場合、従来のものと比べて、温度や充放電電流の条件が過酷になる。
【0003】
リン酸コバルトリチウム(LiCoPO
4
)、或いはコバルトの一部を他の金属で置換したリン酸コバルトリチウム等のオリビン型リン酸塩は、高温においてもその強固な構造から酸素を放出せず、安全性が高くなることから、自動車用途のリチウム二次電池、全固体電池等の正極活物質として注目されている(特許文献1~3)。
【0004】
本発明者らは先に、水溶媒に、有機酸及び水酸化コバルトを添加し、次いで、リン酸及び水酸化リチウムを添加して、水性原料スラリー(1)を調製する第1工程と、該水性原料スラリー(1)をメディアミルにより湿式粉砕処理して、原料粉砕処理物を含むスラリー(2)を得る第2工程と、該原料粉砕処理物を含むスラリー(2)を噴霧乾燥処理して、反応前駆体を得る第3工程と、該反応前駆体を焼成する第4工程と、を有することを特徴とするリン酸コバルトリチウムの製造方法を提案した(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-134724号公報
特開2015-88266号公報
特開2015-170464号公報
国際公開第2020/012970号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献4の方法では、X線回折的に単相のリン酸コバルトリチウムが得られるが、原料粉砕処理物を含むスラリーをスプレードライヤーで乾燥する際に、スプレードライヤーへの付着の問題があるため、リチウム源として高価で取り扱いも難しい水酸化リチウムを用いる必要があった。このため、工業的に一層有利な方法でリン酸コバルトリチウムを製造する方法の開発が要望されている。
【0007】
したがって、本発明の目的は、工業的に有利な方法で、X線回折的に単相のリン酸コバルトリチウムを高い収率で得ることができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、リン酸コバルトリチウムの製造方法において、(i)水溶媒に、カルボン酸、水酸化コバルト及び必要により金属(M)の水酸化物を添加し、次いで安価であり且つ取り扱い易い炭酸リチウムをリチウム源として添加して得られる水性スラリーはメディアミルにより湿式粉砕処理が可能であること、(ii)該水性スラリーを湿式粉砕処理した粉砕処理物を含むスラリーにリン酸を添加して得られる原料混合スラリーは、各原料が均一に分散し、取り扱いが容易であること、(iii)該原料混合スラリーを噴霧乾燥処理して得られる反応前駆体を焼成することによりX線回折的に単相のリン酸コバルトリチウムが高い収率で得られること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明が提供しようとする発明は、下記一般式(1):
Li
x
Co
1-y
M
y
PO
4
(1)
(式中、0.8≦x≦1.2、0≦y≦0.7であり、Mは、Ni、Mg、Zn、Cu、Fe、Cr、Mn、Al、Na、K、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Y、Yb、Mo、W、V、Bi、Pb、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Ga、Ge、La、Ce、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy及びHoから選ばれる1種又は2種以上の金属元素を示す。)
で表されるリン酸コバルトリチウムの製造方法であって、
水溶媒に、カルボン酸、水酸化コバルト及び必要により金属(M)の水酸化物を添加し、次いで、炭酸リチウムを添加して、水性スラリー(1)を調製する第1工程と、
該水性スラリー(1)をメディアミルにより湿式粉砕処理して、粉砕処理物を含むスラリー(2)を得る第2工程と、
該粉砕処理物を含むスラリー(2)にリン酸を添加して原料混合スラリー(3)を得る第3工程と、
該原料混合スラリー(3)を噴霧乾燥処理して、反応前駆体を得る第4工程と、
該反応前駆体を焼成する第5工程と、
を有することを特徴とするリン酸コバルトリチウムの製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、工業的に有利な方法で、X線回折的に単相のリン酸コバルトリチウムを高い収率で得ることができる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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