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公開番号
2025136503
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024035126
出願日
2024-03-07
発明の名称
眼表面薬物滞留化剤および該剤を含有する点眼剤
出願人
学校法人近畿大学
,
日油株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
47/40 20060101AFI20250911BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】眼科疾患では、有効成分を眼表面や角膜表面に滞留させ、その効果や作用を長時間にわたり持続させることが可能な点眼剤が求められているのが現状である。さらに、懸濁製剤においては薬物の可溶化度(溶解度)を向上させることが求められている。
【解決手段】シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有する共重合体を含む眼表面薬物滞留化剤は、難溶性薬物の溶媒(特に、水)での可溶化度を向上させ、眼表面(特に、角膜表面)に対して優れた薬物滞留化効果を示し、さらに、該薬物の効果や作用を長時間にわたり持続させることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有し、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)のモル比n及びカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)のモル比mがn/(n+m)=0.50~0.90かつm/(n+m)=0.10~0.50である共重合体(P)を含む、眼表面薬物滞留化剤。
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(式(A)中、xは1~3の整数、kは6~8の整数を示す。)
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続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
前記構成単位(A)のシクロデキストリンがβ-シクロデキストリン(k=7)であることを特徴とする、請求項1に記載の眼表面薬物滞留化剤。
【請求項3】
請求項1に記載の眼表面薬物滞留化剤と薬剤を含有する点眼剤。
【請求項4】
前記薬剤がレバミピドである、請求項3に記載の点眼剤。
【請求項5】
ドライアイ治療剤である、請求項4に記載の点眼剤。
【請求項6】
請求項1に記載の眼表面薬物滞留化剤及び薬物を眼に使用することを特徴とする、薬物を眼表面に滞留させるための方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の構造を有する共重合体を含む眼表面薬物滞留化剤および該剤を含有する点眼剤に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
外眼部に投与される剤型として主に点眼剤と眼軟膏があるが、使用感、利便性などの点を考慮すると点眼剤が最適であり、多くの点眼剤が販売されている。
例えば、ドライアイ治療薬としては、ムコスタ点眼液(ドライアイ治療薬物:レバミピド)、緑内障治療薬としては、チモプトール点眼液(緑内障治療薬物:チモロールマレイン酸塩)などが用いられている。
点眼された薬物は、まず涙液層内に分布した後、眼組織内に移行していく。点眼薬の眼内移行性は、薬物がどの程度長く涙液中にとどまり、角膜や結膜といった眼表面に接触しているかに大きく依存する。しかしながら、点眼剤は点眼後直ちに涙液により希釈され、涙点から排出される。そのため、十分な治療効果を発揮させるためには、通常1日2~4回程度の点眼が必要とされ、治療期間については、数週間から数年間等と長期間にわたる場合もある。
患者の負担を抑えることを目的として、薬物の効果を持続させることで点眼回数を減らすことのできる点眼剤について開発がなされている。
薬物の効果を持続させるための技術として、点眼剤に増粘剤を配合して高粘度点眼剤とすることで薬物を眼表面へと滞留させる技術(特許文献1)や、点眼剤自体は低粘度でありながら、点眼後の点眼剤が眼表面に存在するイオン濃度/pHを感知して高粘度となり、有効成分である薬物を眼表面へと滞留させる技術(特許文献2)等が開発されている。
また、増粘多糖類と2価の金属塩とからなるゲル微粒子を組み合わせて角結膜上の滞留性を向上させる技術(特許文献3)等も開発されている。
【0003】
しかし、眼科疾患に有効となる薬剤を、眼表面や角膜表面に滞留させ、本来発現すべき効果を長時間にわたって持続させる技術については、いまだ、満足のいく技術は開発できていないのが現状である。
さらに、ムコスタ点眼液などの難水溶性薬物を含む製剤は懸濁製剤であり、点眼時の一時的な霧視、沈降した粒子の再分散、ろ過滅菌ができないなどの問題がある。従って、これらの問題を克服し、患者の利便性を向上させることは喫近の課題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-089460号公報
特表2014-525891号公報
特開2017-119693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
眼科疾患では、有効成分を眼表面や角膜表面に滞留させ、その効果や作用を長時間にわたり持続させることが可能な点眼剤が求められているのが現状である。
さらに、懸濁製剤においては薬物の可溶化度(溶解度)を向上させることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有する共重合体を含む眼表面薬物滞留化剤は、難溶性薬物の溶媒(特に、水)での可溶化度を向上させ、眼表面(特に、角膜表面)に対して優れた薬物滞留化効果を示し、さらに、該薬物の効果や作用を長時間にわたり持続させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
1.シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有し、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)のモル比n及びカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)のモル比mがn/(n+m)=0.50~0.90かつm/(n+m)=0.10~0.50である共重合体(P)を含む、眼表面薬物滞留化剤。
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(式(A)中、xは1~3の整数、kは6~8の整数を示す。)
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2.前記構成単位(A)のシクロデキストリンがβ-シクロデキストリン(k=7)であることを特徴とする、前項1に記載の眼表面薬物滞留化剤。
3.前項1に記載の眼表面薬物滞留化剤と薬剤を含有する点眼剤。
4.前記薬剤がレバミピドである、前項3に記載の点眼剤。
5.ドライアイ治療剤である、前項4に記載の点眼剤。
6.前項1に記載の眼表面薬物滞留化剤及び薬物を眼に使用することを特徴とする、薬物を眼表面に滞留させるための方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の眼表面薬物滞留化剤は、難溶性である有効成分(眼科用薬剤等の難溶性薬物)の溶媒(特に、水)での可溶化度を向上させることができることを確認した。さらに、本発明の眼表面薬物滞留化剤は、該有効成分の眼表面(特に、角膜表面)での優れた薬物滞留化効果を示し、さらに、該薬物の効果や作用を長時間にわたり持続させることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【0009】
難溶性薬物の溶解度の測定結果。
難溶性薬物の角膜滞留性の測定結果。
涙液量の評価によるドライアイ治療評価の結果。
ムチン量測定によるドライアイ治療評価の結果。
Tear Film Break-Up Areaによるドライアイ治療評価(DR-1αで撮影した眼表面の写真)の結果。
Tear Film Break-Up Areaによるドライアイ治療評価(Tear film breakup levels(%))の結果。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の眼表面薬物滞留化剤は、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を含有し、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)のモル比n及びカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)のモル比mがn/(n+m)=0.50~0.90かつm/(n+m)=0.10~0.50である共重合体(P)を含む。
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(式(A)中、xは1~3の整数、kは6~8の整数を示す。)
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また、本発明に係る共重合体(P)は、シクロデキストリン基含有単量体に基づく構成単位(A)とカチオン性基含有単量体に基づく構成単位(B)を構成単位とし、数平均分子量が5,000~500,000である共重合体である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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