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公開番号2025136606
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035300
出願日2024-03-07
発明の名称蛍光体粉末、真贋判定用発光剤、真贋判定方法、及び、発光装置
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09K 11/64 20060101AFI20250911BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】高温(例えば、200℃)使用時において優れた発光強度を発揮し得る蛍光体粉末を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、一般式(Sr1-xEux)3Li0.84yAl6.84+zSi14.16-zOzN28-z[一般式中、xが0.08以下であり、yが0.02~2.00であり、zが0.50~1.80である]で表される蛍光体を含み、波長450nmの光を照射した際に得られる蛍光スペクトルにおいて、650~720nmの波長域に発光ピークを有する、蛍光体粉末を提供する。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
一般式(Sr
1-x
Eu



Li
0.84y
Al
6.84+z
Si
14.16-z



28-z
[一般式中、xが0.08以下であり、yが0.02~2.00であり、zが0.50~1.80である]で表される蛍光体を含み、
波長450nmの光を照射した際に得られる蛍光スペクトルにおいて、650~720nmの波長域に発光ピークを有する、蛍光体粉末。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記yが0.08~0.30である、請求項1に記載の蛍光体粉末。
【請求項3】
SrAlSi



で表される結晶相の含有量が10質量%以下である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末。
【請求項4】
粉末X線回折法によって定量分析を行った場合の(Sr,Eu)
3.6
LiAl

Si
11

10

19
・(SiO)
0.4
で表される結晶相の含有量が10質量%以下である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の蛍光体粉末を含む、真贋判定用発光剤。
【請求項6】
製品の少なとも一部に蛍光体を含む領域を設け、前記領域に対して波長450nmの光を照射し、前記領域から発せられる蛍光の波長に基づいて前記製品の真贋を判断することを含み、
前記蛍光体が、請求項5に記載の真贋判定用発光剤である、真贋判定方法。
【請求項7】
一次光を発する発光素子と、前記一次光の一部を吸収して、一次光の波長よりも長い波長を有する二次光を発する波長変換体と、を備え、
前記波長変換体が、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末を含む、発光装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蛍光体粉末、真贋判定用発光剤、真贋判定方法、及び、発光装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近赤外光を発する発光装置として、GaInAs等のGaAs系化合物半導体、InP系化合物半導体などを用いた発光ダイオード(Light-Emitting Diode:LED:LED)が知られている。近赤外光を発するLEDは、各種リモコンセンサー、車載カメラ等に広く使用される。また、近赤外領域の光は生体透過性に優れ、医療、農業、及び食品等の各種分野において、異物検知等の品質検査用途、並びに、血液中のヘモグロビン及び酸素等の濃度測定用途などにも使用される。近赤外光は熱源としても利用できるためLED信号機の着雪対策等への適用可能性についても検討されている。
【0003】
上述のようなLEDから発せられる近赤外光はシャープな発光スペクトルを有しており、半値幅も狭いものとなっている。そのため、種々の波長成分を含むことが望ましい分野においては、ある程度の広がりを有する発光を取り出せるような発光装置が望まれる。
【0004】
その候補の一つとして、近赤外光を含むような発光を示す蛍光体粉末が検討されている(例えば、特許文献1,2)。特許文献3には、Sr
6x
(Si,Al)
27-12x
(O,N)
31-6x
Li
3y
、ただし、0.4≦x≦0.8、0≦y≦0.35、であらわされる結晶及びSr

Si
12.432
Al
8.568

1.608

26.392
Li
0.96
と同一の結晶構造を有する結晶を母体結晶として有する無機化合物を含む蛍光体が開示されている。
【0005】
蛍光体粉末はまた、ブランド品等の偽造防止のために用いる真贋判定用のマーカとして利用することも検討されている(例えば、特許文献4)。この場合、蛍光体粉末は、例えば、真正品に対して付する潜在マークを形成するためのインクに配合されるなどして用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-041135号公報
特開2020-188044号公報
国際公開第2022/244523号
国際公開第2011/030747号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
蛍光体粉末の発光強度を向上させる方法としては、蛍光体中の賦活元素の濃度を高める方法が考えられる。しかし、賦活元素の濃度を高くした場合、蛍光体を使用する際の温度が高くなるにつれ、発光強度の大幅な低下を招くことが知られており、有用でない場合がある。特許文献3に記載の蛍光体においては、Liの含有量を下げることによって発光強度が向上する傾向が示されている。しかし、単純にLiの含有量を低下させた場合には、蛍光体のピーク波長が短波長化しており、発光波長への影響も生じるため、Liの含有量の制御だけでは、目的とする近赤外発光蛍光体を得ることができない。
【0008】
本開示は、高温(例えば、200℃)使用時において優れた発光強度を発揮し得る蛍光体粉末を提供することを目的とする。本開示はまた、上述の蛍光体粉末を含む真贋判定用発光剤、及び真贋判定方法を提供することを目的とする。本開示はまた、上述の蛍光体粉末を使用した発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、以下の[1]~[7]を提供する。
【0010】
[1] 一般式(Sr
1-x
Eu



Li
0.84y
Al
6.84+z
Si
14.16-z



28-z
[一般式中、xが0.08以下であり、yが0.02~2.00であり、zが0.50~1.80である]で表される蛍光体を含み、
波長450nmの光を照射した際に得られる蛍光スペクトルにおいて、650~720nmの波長域に発光ピークを有する、蛍光体粉末。
[2] 前記yが0.08~0.30である、[1]に記載の蛍光体粉末。
[3] SrAlSi



で表される結晶相の含有量が10質量%以下である、[1]又は[2]に記載の蛍光体粉末。
[4] 粉末X線回折法によって定量分析を行った場合の(Sr,Eu)
3.6
LiAl

Si
11

10

19
・(SiO)
0.4
で表される結晶相の含有量が10質量%以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の蛍光体粉末。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の蛍光体粉末を含む、真贋判定用発光剤。
[6] 製品の少なとも一部に蛍光体を含む領域を設け、前記領域に対して波長450nmの光を照射し、前記領域から発せられる蛍光の波長に基づいて前記製品の真贋を判断することを含み、
前記蛍光体が、[5]に記載の真贋判定用発光剤である、真贋判定方法。
[7] 一次光を発する発光素子と、前記一次光の一部を吸収して、一次光の波長よりも長い波長を有する二次光を発する波長変換体と、を備え、
前記波長変換体が、[1]~[4]のいずれかに記載の蛍光体粉末を含む、発光装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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