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公開番号2025136676
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035424
出願日2024-03-08
発明の名称共重合体、感光性樹脂組成物、硬化物、積層体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08F 220/30 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】光架橋性とアルカリ可溶性を有し、さらに貯蔵安定性と熱架橋性を両立する共重
合体、および前記共重合体を含有する感光性樹脂組成物、前記感光性樹脂組成物の硬化物
を提供する。
【解決手段】本発明のフッ素原子を含有する単量体(F)とフェノール性水酸基を含有す
る単量体(Y)とエポキシ基を含有する単量体(K)を構成単量体として含み、さらにラ
ジカル重合性官能基を有する構成単位(X)を含有する共重合体(S)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フッ素原子を含有する単量体(F)由来の構成単位と、フェノール性水酸基を含有する
単量体(Y)由来の構成単位と、エポキシ基を含有する単量体(K)由来の構成単位を含
み、さらにラジカル重合性官能基を有する構成単位(X)を含有する共重合体。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記フッ素原子の含有量が共重合体の全固形分に対して10.0~35.0質量%であ
る、請求項1に記載の共重合体。
【請求項3】
前記構成単位(X)が活性エネルギー線の照射によってラジカル生成可能な官能基を有
する単量体(Xa)由来の構成単位を有する、請求項1に記載の重合体。
【請求項4】
前記単量体(Xa)が下記式(Ia)の構造を有する、請求項3に記載の共重合体。
TIFF
2025136676000025.tif
59
58
[式中、R

は炭素数1~5の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を示し、R
3
、R

は互いに結合して環を形成してもよいし、形成していなくてもよい。環を形成しない場合
は、R
3
とR

はそれぞれ独立して炭素数1~5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を
示し、環を形成する場合は、R
3
及びR

は合わせて炭素数2~10の環状構造を表す。
また、*は連結手を示す。]
【請求項5】
共重合体中に含まれるフェノール性水酸基が0.2~3mmol/gであり、かつアル
カリ可溶性である、請求項1に記載の共重合体。
【請求項6】
共重合体中に含まれるエポキシ基が0.2~3mmol/gである、請求項1に記載の
共重合体。
【請求項7】
共重合体中に含まれるラジカル重合性官能基が0.2~5mmol/gである、請求項
1に記載の共重合体。
【請求項8】
ディスプレイ用途に用いられる請求項1に記載の共重合体。
【請求項9】
請求項1~8に記載の共重合体を含有する感光性樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1~8に記載の共重合体を含有する感光性樹脂組成物を硬化させた硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、共重合体、前記共重合体を含む感光性樹脂組成物、前記感光性樹脂組成物の
硬化物、及び前記硬化物からなる層を有する積層体に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイの低消費電力化や広色域化のため、量子ドット等の発光性ナノ結晶粒
子を用いて画素を形成したカラーフィルタが検討されている。具体的には、赤色発光性の
ナノ結晶粒子を含む赤色画素、緑色発光性のナノ結晶粒子を含む緑色画素、光源からの青
色光を透過する青色画素を有するものが知られている。
カラーフィルタの製造方法としては、フォトリソグラフィー法とインクジェット法があ
り、後者の方がインク材料のロスを低減できることが知られている。
インクジェット法により発光性ナノ結晶粒子を含むカラーフィルタを製造する場合、予
め作製した硬化物に囲まれた領域(画素部)にインクを吐出して画素を形成する。そのた
め、硬化物に囲まれた領域には隣接する画素間におけるインク同士の混合等を防ぐ必要が
あり、添加剤として撥液性を有する共重合体が求められる。
【0003】
従来よりカラーフィルタの硬化物に用いられる共重合体にはフルオロアルキル基を含有
する撥液材が使用されている。
このような撥液材は、例えば特許文献1のように、活性エネルギー線の露光においてレ
ジストバインダーと光架橋するようエチレン性不飽和基を含み、さらに未露光部に残留す
る共重合体を現像工程で除去できるよう酸基を含有している。
また特許文献2では、「活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生する活性エネル
ギー線の照射によってラジカル生成可能な官能基を有する単量体と、パーフルオロアルキ
ル基を有する単量体を有する共重合体」が提案されてり、紫外線照射によってラジカルを
生成する単量体を含有することで良好な露光感度を確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-140043号公報
特開2022-116491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らが鋭意検討したところ、上記特許文献1における共重合体はフッ素及びエチ
レン性不飽和基を含有しているため、活性エネルギー線の照射によって光重合が進行し撥
液性の架橋膜を形成するものの、熱架橋性官能基は含有していないため熱工程での架橋反
応は期待できず、特に低照射条件において撥液性が不十分なものとなりやすいことを見出
した。
一方で上記特許文献2の共重合体と感光性組成物は、活性エネルギー線の照射によりラ
ジカルを発生する官能基を含有するため、例えば、レジスト用途に用いた場合にはアルカ
リ可溶性樹脂のエチレン性不飽和基と光架橋反応が進行することが考えられる。また、光
照射によって多くのラジカルを塗膜表面し、酸素阻害と拮抗し得ることは高い露光感度を
示すことに繋がる。しかしながら、特許文献2の共重合体は、カルボキシル基など酸基を
有する単量体の共重合を実質的に行っておらず、アルカリ可溶性を確保する設計となって
いないため、現像残渣によるパターン汚染の懸念がある。また、熱架橋基も有していない
ため、高い撥液性を確保することは困難であると考えられる。
そこで本発明は、良好な露光感度を有し、かつ硬化物の熱処理前後において熱架橋可能
なディスプレイ用カラーレジスト向けの共重合体を提供することを目的とする。
【0006】
本発明者らが鋭意検討したところ、フッ素原子を含有する単量体とフェノール性水酸基
を含有する単量体とエポキシ基を含有する単量体を構成単量体として含み、さらにラジカ
ル重合性官能基を含有する単位のいずれか1つ以上を含有する共重合体は、光架橋性とア
ルカリ可溶性を有し、さらに貯蔵安定性と熱架橋性を両立することを見出し、本発明を完
成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]フッ素原子を含有する単量体(F)由来の構成単位と、フェノール性水酸基を含有す
る単量体(Y)由来の構成単位と、エポキシ基を含有する単量体(K)由来の構成単位を
含み、さらにラジカル重合性官能基を有する構成単位(X)由来の構成単位を含有する共
重合体。
[2]前記フッ素原子の含有量が共重合体の全固形分に対して10.0~35.0質量%で
ある[1]に記載の共重合体。
[3]前記構成単位(X)が、活性エネルギー線の照射によってラジカル生成可能な官能基
を有する単量体(Xa)由来の構成単位を有する、[1]または[2]に記載の共重合体

[4]前記単量体(Xa)が下記式(Ia)の構造を有する[1]~[3]のいずれか一項に
記載の共重合体。
【0008】
TIFF
2025136676000001.tif
59
59
【0009】
[式中、R

は炭素数1~5の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を示し、R
3
、R

は互いに結合して環を形成してもよいし、形成していなくてもよい。環を形成しない場合
は、R
3
とR

はそれぞれ独立して炭素数1~5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を
示し、環を形成する場合は、R
3
及びR

は合わせて炭素数2~10の環状構造を表す。
また、*は連結手を示す。]
[5]共重合体中に含まれるフェノール性水酸基が0.2~3mmol/gであり、かつア
ルカリ可溶性である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の共重合体。
[6]共重合体中に含まれるエポキシ基が0.2~3mmol/gである、[1]~[5]
のいずれか一項に記載の共重合体。
[7][1]~[6]のいずれか一項に記載の重合体に含まれるラジカル重合性官能基が0
.2~5mmol/gである共重合体。
[8]ディスプレイ用途に用いられる[1]~[7]のいずれか一項に記載の共重合体。
[9][1]~[8]のいずれか一項に記載の共重合体を含有する感光性樹脂組成物。
[10][1]~[8]のいずれか一項に記載の共重合体を含有する感光性樹脂組成物を硬
化させた硬化物。
【発明の効果】
【0010】
本発明のフッ素原子を含有する単量体(F)とフェノール性水酸基を含有する単量体(
Y)とエポキシ基を含有する単量体(K)を構成単量体として含み、さらにラジカル重合
性官能基を有する構成単位(X)を含有する共重合体(S)(以下、単に共重合体(S)
と称する)は、露光感度が高く、また得られる硬化物は熱処理前後で撥液性の変化の小さ
い熱安定性を有する。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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