TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025140984
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2024040662
出願日
2024-03-15
発明の名称
多孔エレクトレットフィルム及び積層圧電シート
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類
H10N
30/857 20230101AFI20250919BHJP()
要約
【課題】高い圧電性を有し、かつ圧電性の経時安定性に優れた多孔エレクトレットフィル
ム及び該多孔エレクトレットフィルムと電極を積層した積層圧電シートを提供すること。
【解決手段】ポリオレフィン系樹脂(A)及びスチレン系熱可塑性エラストマー(B)を
含む多孔エレクトレットフィルムであって、空孔の平均アスペクト比が4.0以上20以
下である、多孔エレクトレットフィルムである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリオレフィン系樹脂(A)及びスチレン系熱可塑性エラストマー(B)を含む多孔エ
レクトレットフィルムであって、空孔の平均アスペクト比が4.0以上20以下である、
多孔エレクトレットフィルム。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記ポリオレフィン系樹脂(A)の温度230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフ
ローレート(MFR(A))が8g/10分以上である、請求項1に記載の多孔エレクト
レットフィルム。
【請求項3】
前記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)のスチレン含有量が10質量%以上50質
量%以下である、請求項1に記載の多孔エレクトレットフィルム。
【請求項4】
前記熱可塑性エラストマー(B)の温度200℃、荷重10kgにおけるメルトフロー
レート(MFR(B))が2.0g/10分以下である、請求項1に記載の多孔エレクト
レットフィルム。
【請求項5】
前記ポリオレフィン系樹脂(A)の温度230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフ
ローレート(MFR(A))と、前記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)の温度20
0℃、荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR(B))との差(MFR(A)
-MFR(B))が6g/10分以上である、請求項1に記載の多孔エレクトレットフィ
ルム。
【請求項6】
前記ポリオレフィン系樹脂(A)がポリプロピレン樹脂である、請求項1に記載の多孔
エレクトレットフィルム。
【請求項7】
β晶核剤(C)を含む、請求項1に記載の多孔エレクトレットフィルム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の多孔エレクトレットフィルムの少なくとも一方の面に
電極層を備えた積層圧電シート。
【請求項9】
請求項8に記載の積層圧電シートを用いたセンサーデバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔エレクトレットフィルム及び該多孔エレクトレットフィルムを用いた積
層圧電シートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
エレクトレットとは、電気を通しにくい高分子材料や無機質材料等を熱的又は電気的に
処理することで、その材料の一部を半永久的に分極させたものである。
例えば、多孔性樹脂フィルムを用いた多孔エレクトレットは、優れた圧電効果を示すこ
とが知られており、アクチュエーター、発振器、ソナー、振動発電、センサー等に広く用
いられている。優れた圧電性を有するエレクトレットフィルムとするためには、電荷注入
の際により高い電圧でフィルムを分極処理し、より多くの電荷を注入することが必要にな
る。
【0003】
多孔エレクトレットの一例として、特許文献1では、ポリプロピレン系樹脂のβ晶を利
用した微多孔膜を用いた圧縮性ポリオレフィンフィルムが提案されている。
ポリプロピレン系樹脂は極性が小さい高分子であり、化学構造的に分子内骨格に電荷を
局在化させるのは難しいため、単体では高い圧電定数が得られない。そのため、空孔内に
誘電率の異なる空気を導入し、電荷をトラップすることで、高い圧電定数を実現している
。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-55114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年フレキシブルエレクトロニクスの発展により、多孔エレクトレットフィルムを感圧
材に用いた折り曲げ可能なデバイスの研究が進められている。微多孔膜を用いたエレクト
レットフィルムは大面積を低コストで製造することができるため、折り曲げ可能なデバイ
ス用途として注目されている。
しかしながら、従来の微多孔膜を用いたエレクトレットフィルムは、帯電処理後の圧電
性が経時で減衰していく課題があった。
そこで、本発明は、高い圧電性を有し、かつ圧電性の経時安定性に優れた多孔エレクト
レットフィルム、該多孔エレクトレットフィルムと電極層を備えた圧電シート及び、該圧
電シートを用いたセンサーデバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂(A)
及びスチレン系熱可塑性エラストマー(B)を含む多孔エレクトレットフィルムであって
、空孔の平均アスペクト比が4.0以上20以下である、多孔エレクトレットフィルムと
することにより、高い圧電性と、圧電性の経時安定性が得られることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] ポリオレフィン系樹脂(A)及びスチレン系熱可塑性エラストマー(B)を含む
多孔エレクトレットフィルムであって、空孔の平均アスペクト比が4.0以上20以下で
ある、多孔エレクトレットフィルム。
[2] 前記ポリオレフィン系樹脂(A)の温度230℃、荷重2.16kgにおけるメ
ルトフローレート(MFR(A))が8g/10分以上である、[1]に記載の多孔エレ
クトレットフィルム。
[3] 前記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)のスチレン含有量が10質量%以上
50質量%以下である、[1]又は[2]に記載の多孔エレクトレットフィルム。
[4] 前記熱可塑性エラストマー(B)の温度200℃、荷重10kgにおけるメルト
フローレート(MFR(B))が2.0g/10分以下である、[1]~[3]のいずれ
かに記載の多孔エレクトレットフィルム。
[5] 前記ポリオレフィン系樹脂(A)の温度230℃、荷重2.16kgにおけるメ
ルトフローレート(MFR(A))と、前記スチレン系熱可塑性エラストマー(B)の温
度200℃、荷重10kgにおけるメルトフローレート(MFR(B))との差(MFR
(A)-MFR(B))が6g/10分以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の
多孔エレクトレットフィルム。
[6] 前記ポリオレフィン系樹脂(A)がポリプロピレン樹脂である、[1]~[5]
のいずれかに記載の多孔エレクトレットフィルム。
[7] β晶核剤(C)を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔エレクトレット
フィルム。
[8] [1]~[7]のいずれかに記載の多孔エレクトレットフィルムの少なくとも一
方の面に電極層を備えた圧電シート。
[9] [8]に記載の圧電シートを用いたセンサーデバイス。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高い圧電性を有し、かつ圧電性の経時安定性に優れた多孔エレクトレ
ットフィルム及び、該多孔エレクトレットフィルムと電極を積層した積層圧電シートを提
供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明は、本発明の実施態
様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に限定され
ない。
【0010】
本発明において、「x~y」(x,yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらな
い限り「x以上y以下」の意と共に、「好ましくはxより大きい」あるいは「好ましくは
yより小さい」の意も包含するものである。
また、「x以上」(xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好まし
くはxより大きい」の意を包含し、「y以下」(yは任意の数字)と記載した場合、特に
ことわらない限り「好ましくはyより小さい」の意も包含するものである。
さらに、「x及び/又はy(x,yは任意の構成)」とは、x及びyの少なくとも一方
を意味するものであって、xのみ、yのみ、x及びy、の3通りを意味するものである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム
17日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステルフィルム
17日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物の再利用方法
17日前
三菱ケミカル株式会社
積層体及びその製造方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物の再利用方法
17日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物の再利用方法
17日前
三菱ケミカル株式会社
顕色剤及び感熱記録材料
16日前
三菱ケミカル株式会社
積層ポリエステルフィルム
2日前
三菱ケミカル株式会社
チキソ性付与剤、液状組成物
2日前
三菱ケミカル株式会社
アクリル酸エチルの製造方法
6日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステル及びその製造方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物、硬化物及び接着剤
16日前
三菱ケミカル株式会社
硬化性組成物、硬化物、積層体
6日前
三菱ケミカル株式会社
放射線検出素子及び放射線検出器
17日前
三菱ケミカル株式会社
眼科用医療器具及びその製造方法
3日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂分散体、塗料、接着剤及び積層体
2日前
三菱ケミカル株式会社
粘着剤組成物、粘着剤及び粘着シート
16日前
三菱ケミカル株式会社
粘着剤組成物、粘着剤及び粘着シート
2日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物、成形材料、及び樹脂成形体
16日前
三菱ケミカル株式会社
食品用シート、容器及び電子レンジ加温用容器
4日前
三菱ケミカル株式会社
共重合体、医療用コーティング剤及び医療機器
16日前
三菱ケミカル株式会社
共重合体、感光性樹脂組成物、硬化物、積層体
16日前
三菱ケミカル株式会社
共重合体、感光性樹脂組成物、硬化物、積層体
16日前
三菱ケミカル株式会社
ポリビニルアルコール系樹脂組成物ペレット群
6日前
三菱ケミカル株式会社
組成物、粘着剤組成物、粘着剤、及び粘着シート
9日前
三菱ケミカル株式会社
多孔エレクトレットフィルム及び積層圧電シート
6日前
三菱ケミカル株式会社
活性エネルギー線硬化性粘着剤組成物及びその用途
6日前
三菱ケミカル株式会社
粒子、成形材料、成形体、およびそれらの製造方法
3日前
三菱ケミカル株式会社
エポキシ樹脂組成物、硬化物、及び電気・電子部品
6日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステル原料組成物及びポリエステルの製造方法
17日前
三菱ケミカル株式会社
酸変性ポリエステル系樹脂、生分解性接着剤、及び積層体
2日前
三菱ケミカル株式会社
粒子及び粒子の製造方法と、樹脂組成物及びその製造方法
3日前
三菱ケミカル株式会社
ビニルアルコール系ブロック共重合体およびその製造方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物、成形品、レンズおよびフィルム
6日前
三菱ケミカル株式会社
窒化ホウ素凝集粉末、複合材組成物、放熱部材、半導体デバイス
4日前
三菱ケミカル株式会社
窒化ホウ素凝集粉末、複合材組成物、放熱部材、半導体デバイス
4日前
続きを見る
他の特許を見る