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公開番号2025140078
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024039246
出願日2024-03-13
発明の名称メタクリル樹脂の製造方法、メタクリル樹脂、メタクリル樹脂組成物および人工大理石の製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 11/12 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、人工大理石からメタクリル樹脂を製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】メタクリル樹脂(B)と水酸化アルミニウム(C)とを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(1)と、前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相(D)および液相としての硫酸アルミニウム水溶液(E)を分離する工程(2)と、前記硫酸アルミニウム水溶液(E)と、メタクリル酸メチルを含む重合性モノマー組成物(F)とを用いて懸濁重合を行い、メタクリル樹脂(A)を製造する工程(3)とを含む、メタクリル樹脂(A)の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
メタクリル樹脂(A)の製造方法であって、
メタクリル樹脂(B)と水酸化アルミニウム(C)とを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(1)と、
前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相(D)および液相としての硫酸アルミニウム水溶液(E)を分離する工程(2)と、
前記硫酸アルミニウム水溶液(E)と、メタクリル酸メチルを含む重合性モノマー組成物(F)とを用いて懸濁重合を行い、メタクリル樹脂(A)を製造する工程(3)と、
を含む、メタクリル樹脂(A)の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記工程(2)で得られた固相(D)を熱分解してメタクリル酸メチル(G)を得る工程(4)と、
前記メタクリル酸メチル(G)を、工程(3)の前記重合性モノマー組成物(F)に混合する工程(5)と、をさらに含む、請求項1に記載のメタクリル樹脂(A)の製造方法。
【請求項3】
前記硫酸アルミニウム水溶液(E)のpHを3.0~8.0に調整して水酸化アルミニウムを含む懸濁剤を調製する工程(6)と、
前記懸濁剤を前記工程(3)で用いることをさらに含む、請求項1に記載のメタクリル樹脂(A)の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の製造方法によって得られた、メタクリル樹脂。
【請求項5】
射出成形用である、請求項4に記載のメタクリル樹脂。
【請求項6】
人工大理石用である、請求項4に記載のメタクリル樹脂。
【請求項7】
請求項5に記載のメタクリル樹脂と、
光拡散性フィラーと、を含み、光拡散性能を有する、メタクリル樹脂組成物。
【請求項8】
メタクリル樹脂と水酸化アルミニウムとを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(A1)と、
前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相と水相を分離して硫酸アルミニウム水溶液を得る工程(A2)と、
前記硫酸アルミニウム水溶液から水酸化アルミニウムを精製する工程(A3)と、
前記水酸化アルミニウムを用いて、人工大理石を製造する工程(A4)と、
を含む、人工大理石の製造方法。
【請求項9】
メタクリル樹脂と水酸化アルミニウムとを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(a1)と、
前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相と水相を分離する工程(a2)と、
前記固相を熱分解して、メタクリル酸メチルを生成する工程(a3)と、
前記メタクリル酸メチルを用いて、人工大理石を製造する工程(a4)と、
を含む、人工大理石の製造方法。
【請求項10】
請求項1に記載の製造方法で得られたメタクリル樹脂(A)と、メタクリル酸メチルと、水酸化アルミニウムとを用いることを特徴とする、人工大理石の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタクリル樹脂の製造方法、メタクリル樹脂、メタクリル樹脂組成物および人工大理石の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
環境負荷を低減する観点から、ポリメタクリル酸メチルを熱分解および解重合してメタクリル酸メチルを単離して再利用する、「ケミカルリサイクル」の検討が進められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を熱分解する方法が記載されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、人工大理石からメタクリル酸メチルを回収する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2022-520072号公報
韓国登録特許10-0982728
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、PMMAのケミカルリサイクルにおいては、リサイクルするための多量の原料の確保が難しい。一方、人工大理石は端材等として多量に入手しやすくメタクリル酸メチルを回収するための原料として好ましいが、人工大理石の成分の半分以上が無機成分であり、リサイクル時の無機成分の活用に課題があった。
【0007】
そこで、本発明は、人工大理石からメタクリル樹脂を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、水酸化アルミニウムを含む人工大理石を硫酸で洗浄し、固相と液相を分離することで硫酸アルミニウム水溶液を得ることができ、この硫酸アルミニウム水溶液を懸濁剤として用いてメタクリル樹脂を重合できることを見出した。
【0009】
また、本発明では、人工大理石を熱分解して回収したメタクリル酸メチルおよび無機成分のいずれも用いて人工大理石を製造することができることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] メタクリル樹脂(A)の製造方法であって、
メタクリル樹脂(B)と水酸化アルミニウム(C)とを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(1)と、
前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相(D)および液相としての硫酸アルミニウム水溶液 (E)を分離する工程(2)と、
前記硫酸アルミニウム水溶液(E)と、メタクリル酸メチルを含む重合性モノマー組成物(F)とを用いて懸濁重合を行い、メタクリル樹脂(A)を製造する工程(3)と、
を含む、メタクリル樹脂(A)の製造方法。
[2] 前記工程(2)で得られた固相(D)を熱分解してメタクリル酸メチル(G)を得る工程(4)と、
前記メタクリル酸メチル(G)を、工程(3)の前記重合性モノマー組成物(F)に混合する工程(5)と、をさらに含む、[1]に記載のメタクリル樹脂(A)の製造方法。
[3] 前記硫酸アルミニウム水溶液(E)のpHを3.0~8.0に調整して水酸化アルミニウムを含む懸濁剤を調製する工程(6)と、
前記懸濁剤を前記工程(3)で用いることをさらに含む、[1]または[2]に記載のメタクリル樹脂(A)の製造方法。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載の製造方法によって得られた、メタクリル樹脂。
[5] 射出成形用である、[4]に記載のメタクリル樹脂。
[6] 人工大理石用である、[4]または[5]に記載のメタクリル樹脂。
[7] [5]に記載のメタクリル樹脂と、光拡散性フィラーとを含み、光拡散性能を有する、メタクリル樹脂組成物。
[8] メタクリル樹脂と水酸化アルミニウムとを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(A1)と、
前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相と水相を分離して硫酸アルミニウム水溶液を得る工程(A2)と、
前記硫酸アルミニウム水溶液から水酸化アルミニウムを精製する工程(A3)と、
前記水酸化アルミニウムを用いて、人工大理石を製造する工程(A4)と、
を含む、人工大理石の製造方法。
[9] メタクリル樹脂と水酸化アルミニウムとを含む人工大理石を粉砕して、粉砕された人工大理石を得る工程(a1)と、
前記粉砕された人工大理石を硫酸で洗浄して、洗浄により生じた固相と水相を分離する工程(a2)と、
前記固相を熱分解して、メタクリル酸メチルを生成する工程(a3)と、
前記メタクリル酸メチルを用いて、人工大理石を製造する工程(a4)と、
を含む、人工大理石の製造方法。
[10] [1]~[3]のいずれかに記載の製造方法で得られたメタクリル樹脂(A)と、メタクリル酸メチルと、水酸化アルミニウムとを用いることを特徴とする、人工大理石の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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