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公開番号2025140147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024039337
出願日2024-03-13
発明の名称通信装置、受信方法、及びプログラム
出願人株式会社国際電気通信基礎技術研究所
代理人個人,個人
主分類H04B 7/0413 20170101AFI20250919BHJP(電気通信技術)
要約【課題】MIMO伝送において、事前に予測した干渉波の受信確率に基づいて、適切なランクとウェイトとを事前に決定することができる通信装置を提供する。
【解決手段】送信側の通信装置からMIMO伝送によって送信された無線信号を受信する通信装置2は、干渉波ごとの受信確率と干渉波の有無に応じたランクごとのチャネル容量とを用いて、ランクごとのチャネル容量の期待値を算出する算出部24と、干渉波の受信確率が50%から所定の範囲内である場合に、干渉波の有無に応じたチャネル容量の最小値が最も大きいランク、及びそのランクにおけるチャネル容量が最小の事象のウェイトに決定し、そうでない場合に、期待値が最大のランク、及びそのランクにおける最も確率の高い事象のウェイトに決定する決定部25とを備え、受信部21は、決定されたウェイトを用いて、受信した無線信号から所望信号を抽出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
送信側の通信装置からMIMO伝送によって送信された無線信号を受信する通信装置であって、
複数のアンテナを介して無線信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信された無線信号を用いて、1以上の干渉波の有無に応じたランクごとのチャネル容量をそれぞれ取得するチャネル容量取得部と、
前記受信部で受信された1以上の干渉波ごとの受信履歴を用いて、1以上の干渉波ごとの所定時間経過後の受信確率を取得する確率取得部と、
前記確率取得部によって取得された1以上の干渉波ごとの受信確率と、前記チャネル容量取得部によって取得されたチャネル容量とを用いて、ランクごとのチャネル容量の期待値を算出する算出部と、
前記確率取得部によって取得された少なくともいずれかの干渉波の所定時間経過後の受信確率が50%から所定の範囲内である場合に、前記送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、1以上の干渉波の有無に応じたチャネル容量の最小値が最も大きいランクに決定し、前記受信部が所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおけるチャネル容量が最小である事象に応じたウェイトに決定し、そうでない場合に、前記送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、前記算出部によって算出された期待値が最大となるランクに決定し、前記受信部が所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおける最も確率の高い事象に応じたウェイトに決定する決定部と、
前記決定部によって決定されたランクを前記送信側の通信装置に送信する送信部と、を備え、
前記受信部は、前記決定部によって決定されたウェイトを用いて、前記複数のアンテナを介して受信した無線信号から所望信号を抽出する、通信装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記所定の範囲は、±α%の範囲である(ただし、αは50未満の正の実数である)、請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記決定部は、MIMO伝送によって送信された無線信号の前記受信部による受信結果に応じて、前記αを適応的に変化させる、請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記決定部は、前記αを時系列に応じて変化させる、請求項2記載の通信装置。
【請求項5】
送信側の通信装置からMIMO伝送によって送信された無線信号の受信方法であって、
複数のアンテナを介して受信された無線信号を用いて、1以上の干渉波の有無に応じたランクごとのチャネル容量をそれぞれ取得するステップと、
受信された1以上の干渉波ごとの受信履歴を用いて、1以上の干渉波ごとの所定時間経過後の受信確率を取得するステップと、
取得された1以上の干渉波ごとの受信確率と、取得されたチャネル容量とを用いて、ランクごとのチャネル容量の期待値を算出するステップと、
取得された少なくともいずれかの干渉波の所定時間経過後の受信確率が50%から所定の範囲内である場合に、前記送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、1以上の干渉波の有無に応じたチャネル容量の最小値が最も大きいランクに決定し、所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおけるチャネル容量が最小である事象に応じたウェイトに決定し、そうでない場合に、前記送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、算出された期待値が最大となるランクに決定し、所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおける最も確率の高い事象に応じたウェイトに決定するステップと、
決定されたランクを前記送信側の通信装置に送信するステップと、
決定されたウェイトを用いて、前記複数のアンテナを介して受信した無線信号から所望信号を抽出するステップと、を備えた受信方法。
【請求項6】
送信側の通信装置からMIMO伝送によって送信された無線信号の受信に関するプログラムであって、
コンピュータに、
複数のアンテナを介して受信された無線信号を用いて、1以上の干渉波の有無に応じたランクごとのチャネル容量をそれぞれ取得するステップと、
受信された1以上の干渉波ごとの受信履歴を用いて、1以上の干渉波ごとの所定時間経過後の受信確率を取得するステップと、
取得された1以上の干渉波ごとの受信確率と、取得されたチャネル容量とを用いて、ランクごとのチャネル容量の期待値を算出するステップと、
取得された少なくともいずれかの干渉波の所定時間経過後の受信確率が50%から所定の範囲内である場合に、前記送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、1以上の干渉波の有無に応じたチャネル容量の最小値が最も大きいランクに決定し、所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおけるチャネル容量が最小である事象に応じたウェイトに決定し、そうでない場合に、前記送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、算出された期待値が最大となるランクに決定し、所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおける最も確率の高い事象に応じたウェイトに決定するステップと、
決定されたランクを前記送信側の通信装置に送信するステップと、
決定されたウェイトを用いて、前記複数のアンテナを介して受信した無線信号から所望信号を抽出するステップと、を実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、MIMO伝送における無線信号の受信を行う通信装置等に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
現在の広帯域無線通信では、MIMO(Multiple Input Multiple Output;多入力多出力)伝送が多く用いられている。また、MIMO伝送におけるランクアダプテーションは、干渉波が到来した場合にロバストな伝送を行うために重要な技術である(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
免許不要帯では、各無線システムが自律的に運用されている。そのようなランダムアクセス制御を行っている無線チャネルを利用して行われる無線通信(例えば、無線LANなど)では、隠れノード問題が発生することもある。このような散発的な干渉波が存在する環境におけるランクアダプテーションも行われている(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
F. Bohagen, P. Orten, G. E. Oien,「Design of Optimal High-Rank Line-of-Sight MIMO Channels」, IEEE Transactions on Wireless Communications, vol. 6, no. 4, pp. 1420-1425, April 2007, doi: 10.1109/TWC.2007.348338
Yusuke Okumoto, Takayuki Matsumuro, Kazuto Yano, Toshikazu Sakano,「Performance evaluation on rank adaptation of MIMO transmission method using probabilistic interference arrival information assuming probability prediction error」,IEICE Communications Express, Vol.13, No.2, pp. 30-34, December 2023, DOI: 10.23919/comex.2023XBL0139
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
なお、散発的な干渉波が存在する環境において好適なランクアダプテーションを行うことができたとしても、MIMO伝送で受信した無線信号から所望信号を抽出するためのウェイトを、無線信号を受信するたびにリアルタイムで生成する場合には、そのリアルタイムでウェイトを生成する処理の負荷が大きく、そのようなウェイトの生成を行うことができる通信装置が限定されてしまうという問題があった。
【0006】
そこで、干渉波の受信確率に基づいて、干渉波の到来事象を事前に予測し、あらかじめウェイトを生成しておくことが考えられる。しかしながら、予測した干渉波の到来事象と、実際の干渉波の到来事象とが一致しなかった場合には、チャネル容量が大きく低下してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、事前に予測した干渉波の受信確率に基づいて、適切なランクとウェイトとを事前に決定することができる通信装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様による通信装置は、送信側の通信装置からMIMO伝送によって送信された無線信号を受信する通信装置であって、複数のアンテナを介して無線信号を受信する受信部と、受信部で受信された無線信号を用いて、1以上の干渉波の有無に応じたランクごとのチャネル容量をそれぞれ取得するチャネル容量取得部と、受信部で受信された1以上の干渉波ごとの受信履歴を用いて、1以上の干渉波ごとの所定時間経過後の受信確率を取得する確率取得部と、確率取得部によって取得された1以上の干渉波ごとの受信確率と、チャネル容量取得部によって取得されたチャネル容量とを用いて、ランクごとのチャネル容量の期待値を算出する算出部と、確率取得部によって取得された少なくともいずれかの干渉波の所定時間経過後の受信確率が50%から所定の範囲内である場合に、送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、1以上の干渉波の有無に応じたチャネル容量の最小値が最も大きいランクに決定し、受信部が所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおけるチャネル容量が最小である事象に応じたウェイトに決定し、そうでない場合に、送信側の通信装置が所定時間経過後に使用するランクを、算出部によって算出された期待値が最大となるランクに決定し、受信部が所定時間経過後に使用するウェイトを、決定したランクにおける最も確率の高い事象に応じたウェイトに決定する決定部と、決定部によって決定されたランクを送信側の通信装置に送信する送信部と、を備え、受信部は、決定部によって決定されたウェイトを用いて、複数のアンテナを介して受信した無線信号から所望信号を抽出する、ものである。
このような構成により、事前に予測した干渉波の受信確率に基づいて適切なランクとウェイトとを事前に決定することができ、干渉波の有無に応じた最適なウェイトを用いた状況により近いMIMO伝送を実現することができる。
【0009】
また、本発明の一態様による通信装置では、所定の範囲は、±α%の範囲(ただし、αは50未満の正の実数である)であってもよい。
このような構成により、αを適切な値に設定することにより、干渉波の有無に応じた最適なウェイトを用いた状況により近いMIMO伝送を実現することができる。
【0010】
また、本発明の一態様による通信装置では、決定部は、MIMO伝送によって送信された無線信号の受信部による受信結果に応じて、αを適応的に変化させてもよい。
このような構成により、通信環境の変化に応じてαの値を適応的に調整することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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