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公開番号2025144788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044634
出願日2024-03-21
発明の名称樹脂組成物、樹脂シート、積層体、シート硬化物及び回路基板材料
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低誘電特性を有し、かつ、耐熱性を有する樹脂組成物、樹脂シート、積層体、シ
ート硬化物及び回路基板材料を提供することを目的とする。
【解決手段】スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エ
チレン系重合体、及び環状ポリオレフィン樹脂共重合体からなる群から選ばれる少なくと
も1種の熱可塑性樹脂(A)並びに、下記一般式(I)で表される脂環式多官能(メタ)
アクリレート化合物(B)を含む樹脂組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025144788000006.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">95</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は水酸基又は1価の有機基を表し、
Xは脂環式炭化水素基を表す。ただし、R2が1価の有機基の場合、2以上のR2が互い
に結合して環Xを含む縮合環を形成してもよい。lは1又は2の整数を表し、mは2~1
0の整数を表し、nは0~10の整数を表す。ただし、環Xを構成する炭素原子数をxと
した場合、2x≧m+nである。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン系重
合体、及び環状ポリオレフィン樹脂共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱
可塑性樹脂(A)並びに、下記一般式(I)で表される脂環式多官能(メタ)アクリレー
ト化合物(B)を含む樹脂組成物。
TIFF
2025144788000005.tif
32
93
(式中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、R

は水酸基又は1価の有機基を表し、
Xは脂環式炭化水素基を表す。ただし、R

が1価の有機基の場合、2以上のR

が互い
に結合して環Xを含む縮合環を形成してもよい。lは1又は2の整数を表し、mは2~1
0の整数を表し、nは0~10の整数を表す。ただし、環Xを構成する炭素原子数をxと
した場合、2x≧m+nである。)
熱可塑性樹脂
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂(A)として、スチレン系熱可塑性エラストマーを含む、請求項1に
記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量が10質量%以上70質量%以
下である、請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)が30,000以上である、請求項
1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する前記脂環式多官能(メタ)アクリレート
化合物(B)の含有量が、0.01質量部以上50質量部以下である、請求項1に記載の
樹脂組成物。
【請求項6】
前記脂環式多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の質量平均分子量(Mw)が10
0以上5,000以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
(B)成分以外のラジカル重合性化合物(C)を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する、前記脂環式多官能(メタ)アクリレー
ト化合物(B)及び前記ラジカル重合性化合物(C)の含有量の和が、2質量部以上10
0質量%以下である、請求項7に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記樹脂組成物を200℃、2MPaの条件で30分間熱プレスして得られた硬化物の
、周波数10GHzにおける誘電正接が0.003以下である、請求項1に記載の樹脂組
成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の樹脂組成物からなる、樹脂シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、樹脂シート、積層体、シート硬化物及び回路基板材料に関する

続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気・電子機器の高性能・高機能化に伴い、通信速度及び情報伝達量の向上のた
めに、通信周波数の高周波化が進んでいる。
回路基板にデジタル信号を流すと、送信されたデジタル信号の一部が回路基板中で熱変
換され、伝送損失が発生する。伝送損失の量は比誘電率及び誘電正接の積で表されるため
、低損失通信を実現するには、比誘電率及び誘電正接の低い材料、すなわち低誘電特性を
有する部材が必要となる。特に高周波領域における伝送信号はより熱に変換されやすい特
徴があるため、より低誘電特性を有する材料が求められている。
一方、電気・電子機器内の回路の高集積化に伴い、電気・電子機器内部の発熱量も大き
くなっているため、回路基板材料は耐熱性を有することも求められる。
【0003】
低誘電特性を有する材料としては、例えば、エポキシ化合物とシアネート化合物とが配
合されたポリフェニレンエーテル樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)や、マレイミド
樹脂(例えば、特許文献2参照)等の熱硬化系樹脂、環状オレフィン系樹脂組成物(例え
ば、特許文献3参照)等の熱可塑性樹脂が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-059363号公報
特開2012-255059号公報
国際公開第2006/095511号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の熱硬化系樹脂は、熱可塑性樹脂に比べて比誘電率及び誘電正接が
高い傾向があり、低誘電特性とするためには無機粒子等を大量に添加する必要があった。
一方、従来の熱可塑性樹脂は、低誘電特性ではあるものの、耐熱性が良好でない場合が
あった。
【0006】
そこで、本発明は、低誘電特性を有し、かつ、耐熱性を有する前記シート硬化物及び前
記回路基板材料を製造可能な樹脂組成物、樹脂シート及び積層体を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、スチレン系熱可塑性エラストマー
、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン系重合体、及び環状ポリオレフィン樹脂
共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A)並びに、脂環式多
官能(メタ)アクリレート化合物(B)を含む樹脂組成物により、低誘電特性、及び耐熱
性を両立し得ることを見出した。
【0008】
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン
系重合体、及び環状ポリオレフィン樹脂共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種
の熱可塑性樹脂(A)並びに、下記一般式(I)で表される脂環式多官能(メタ)アクリ
レート化合物(B)を含む樹脂組成物。
TIFF
2025144788000001.tif
32
92
(式中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、R

は水酸基又は1価の有機基を表し、
Xは脂環式炭化水素基を表す。ただし、R

が1価の有機基の場合、2以上のR

が互い
に結合して環Xを含む縮合環を形成してもよい。lは1又は2の整数を表し、mは2~1
0の整数を表し、nは0~10の整数を表す。ただし、環Xを構成する炭素原子数をxと
した場合、2x≧m+nである。)
[2]前記熱可塑性樹脂(A)として、スチレン系熱可塑性エラストマーを含む、上記[
1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量が10質量%以上70質量
%以下である、上記[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記熱可塑性樹脂(A)の質量平均分子量(Mw)が30,000以上である、上
記[1]~[3]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[5]前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する前記脂環式多官能(メタ)アクリレ
ート化合物(B)の含有量が、1質量部以上50質量部以下である、[1]~[4]のい
ずれかに記載の樹脂組成物。
[6]前記脂環式多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の質量平均分子量(Mw)が
100以上5,000以下である。[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7](B)成分以外のラジカル重合性化合物(C)を含む、[1]~[6]のいずれか
に記載の樹脂組成物。
[8]前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対する前記脂環式多官能(メタ)アクリレ
ート化合物(B)及び前記ラジカル重合性化合物(C)の含有量の和が、2質量部以上1
00質量%以下である、[7]に記載の樹脂組成物。
[9]前記樹脂組成物を200℃、2MPaの条件で30分間熱プレスして得られた硬化
物の、周波数10GHzにおける誘電正接が0.003以下である、[1]~[8]のい
ずれかに記載の樹脂組成物。
[10][1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物からなる、樹脂シート。
[11][10]に記載の樹脂シートの一方又は両方の面に、離型フィルムを備える、積
層体。
[12]上記[10]に記載の樹脂シートを硬化させてなる、シート硬化物。
[13]上記[10]に記載の樹脂シートからなる絶縁層と、導体とを積層してなる、回
路基板材料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低誘電特性を有し、かつ、耐熱性を有する樹脂組成物、樹脂シート、
積層体、シート硬化物及び回路基板材料を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。ただし、本発明は、次に説明
する実施形態に限定されるものではない。
なお、本発明において「フィルム」とは、シート、フィルム、テープを概念的に包含す
るものである。
また、回路基板、樹脂基板等のように「基板」と表現する場合、板体、シート及びフィ
ルムを包含するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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