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公開番号2025145685
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045997
出願日2024-03-22
発明の名称キャップ取付方法及び軸受キャップ
出願人内山工業株式会社
代理人協明国際弁理士法人
主分類F16C 33/76 20060101AFI20250926BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】軸受内部空間と軸受外部との圧力差を効果的に低減が可能でありながらも損傷を軽減し得るキャップ取付方法及び軸受キャップを提供する。
【解決手段】軸受装置1における外輪2の軸方向一端部に、該外輪に嵌合するキャップ本体11と該キャップ本体の内径側の開口11aを塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体17とを備えた軸受キャップ10を取り付けるキャップ取付方法であって、前記膜状体を、前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に向けて凸となるように変形させた状態で、前記キャップ本体を前記外輪に嵌合させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸受装置における外輪の軸方向一端部に、該外輪に嵌合するキャップ本体と該キャップ本体の内径側の開口を塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体とを備えた軸受キャップを取り付けるキャップ取付方法であって、
前記膜状体を、前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に向けて凸となるように変形させた状態で、前記キャップ本体を前記外輪に嵌合させることを特徴とするキャップ取付方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1において、
軸方向に見て前記膜状体の中央部を軸受内部空間側に押圧した状態で、前記キャップ本体を前記外輪に嵌合させることを特徴とするキャップ取付方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記キャップ本体を押圧する本体押圧部と前記膜状体を軸受内部空間側に向けて凸となるように変形させる膜状体押圧部とを有した治具を用い、前記キャップ本体を前記外輪に嵌合させることを特徴とするキャップ取付方法。
【請求項4】
軸受装置における外輪の軸方向一端部に取り付けられる軸受キャップであって、
前記外輪に嵌合する円筒部と、該円筒部の内径側に設けられた円環部と、該円環部の内径側の開口を塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体と、を備えており、
前記円筒部の嵌合面には、前記外輪に嵌合させる際に軸受内部空間と軸受外部とを連通させる軸方向に延びる溝部と、前記外輪に嵌合された際に該外輪に当接するシール部と、が設けられていることを特徴とする軸受キャップ。
【請求項5】
請求項4において、
前記円環部の内径側には、前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に凹んだ凹部を区画する凹部区画部が設けられ、該凹部区画部の内径側の前記開口を塞ぐように前記膜状体が設けられていることを特徴とする軸受キャップ。
【請求項6】
軸受装置における外輪の軸方向一端部に取り付けられる軸受キャップであって、
前記外輪に嵌合する円筒部と、該円筒部の内径側に設けられた円環部と、該円環部の内径側に設けられ前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に凹んだ凹部を区画する凹部区画部と、該凹部区画部の内径側の開口を塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体と、を備えていることを特徴とする軸受キャップ。
【請求項7】
請求項5または請求項6において、
前記膜状体を軸方向一方側から覆うように前記凹部区画部に装着され、軸方向に貫通する通気孔が設けられた保護部材を備えていることを特徴とする軸受キャップ。
【請求項8】
請求項4乃至請求項6のいずれか1項において、
前記膜状体は、環状の凹凸部を径方向に配列した断面波形状とされていることを特徴とする軸受キャップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受装置における外輪の軸方向一端部に軸受キャップを取り付けるキャップ取付方法及び軸受キャップに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、軸受装置における外輪の軸方向一端部に取り付けられ、軸方向一端側を密封する軸受キャップが知られている。このような軸受装置においては、その軸方向他端側の密封部材及び軸受キャップによって軸方向両端側が密封され、軸受内部のグリース等の漏出や軸受内部への異物等の侵入が抑制されるが、温度変化等によって軸受内部空間と軸受外部とに圧力差が生じれば、密封性が低下する懸念がある。
例えば、下記特許文献1には、内輪及び外輪の間の隙間の開口を塞ぐ密封蓋に設けられた、軸受内部空間と軸受外部とを連通する貫通孔と、この貫通孔を塞ぐように取り付けられた可撓性材料で構成された変形可能部材と、で内圧調整手段が構成された転がり軸受が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-226826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された転がり軸受では、密封蓋を外輪に嵌合させる際に、軸受外部から軸受内部空間側に移動する密封蓋によって軸受内部空間の圧力が上昇し、これにより、変形可能部材が軸受外部側に突出するように変形した状態で密封蓋が取り付けられて損傷し易くなる懸念がある。また、このように密封蓋が取り付けられた状態で温度上昇等によって軸受内部空間の圧力が上昇した際には、変形可能部材が軸受外部側に変形し難くなる懸念がある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、軸受内部空間と軸受外部との圧力差を効果的に低減が可能でありながらも損傷を軽減し得るキャップ取付方法及び軸受キャップを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のキャップ取付方法は、軸受装置における外輪の軸方向一端部に、該外輪に嵌合するキャップ本体と該キャップ本体の内径側の開口を塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体とを備えた軸受キャップを取り付けるキャップ取付方法であって、前記膜状体を、前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に向けて凸となるように変形させた状態で、前記キャップ本体を前記外輪に嵌合させることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の軸受キャップの構成1は、軸受装置における外輪の軸方向一端部に取り付けられる軸受キャップであって、前記外輪に嵌合する円筒部と、該円筒部の内径側に設けられた円環部と、該円環部の内径側の開口を塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体と、を備えており、前記円筒部の嵌合面には、前記外輪に嵌合させる際に軸受内部空間と軸受外部とを連通させる軸方向に延びる溝部と、前記外輪に嵌合された際に該外輪に当接するシール部と、が設けられていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の軸受キャップの構成2は、軸受装置における外輪の軸方向一端部に取り付けられる軸受キャップであって、前記外輪に嵌合する円筒部と、該円筒部の内径側に設けられた円環部と、該円環部の内径側に設けられ前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に凹んだ凹部を区画する凹部区画部と、該凹部区画部の内径側の開口を塞ぐように設けられ可撓性を有した膜状体と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
以下の実施の形態の記載により、本発明に係る軸受キャップは、以下の従属的構成を備えていてもよいことが開示される。
<構成3>
構成1において、前記円環部の内径側には、前記軸受装置の軸方向他端側となる軸受内部空間側に凹んだ凹部を区画する凹部区画部が設けられ、該凹部区画部の内径側の前記開口を塞ぐように前記膜状体が設けられていてもよい。
<構成4>
構成2または構成3において、前記膜状体を軸方向一方側から覆うように前記凹部区画部に装着され、軸方向に貫通する通気孔が設けられた保護部材を備えていてもよい。
<構成5>
構成1乃至構成4のいずれか1つにおいて、前記膜状体は、環状の凹凸部を径方向に配列した断面波形状とされていてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のキャップ取付方法及び軸受キャップは、上述した構成とされるため、軸受内部空間と軸受外部との圧力差を効果的に低減が可能でありながらも損傷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る軸受キャップが取り付けられた軸受装置の一例を示す概略的縦断面図である。
(a)は図1のX部の拡大図、(b)は同軸受キャップの要部の模式的背面図である。
(a)は同軸受キャップを取り付ける本実施形態に係るキャップ取付方法の工程を示す概略的縦断面図、(b)は(a)の要部の拡大図である。
(a)は同キャップ取付方法の工程を示す概略的縦断面図、(b)は(a)の要部の拡大図である。
(a)~(c)は、軸受キャップの各変形例を模式的に示す概略的縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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