TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025146984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2025127416,2022572181
出願日2025-07-30,2021-12-13
発明の名称フツリン酸ガラス及び近赤外線カットフィルタ
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類C03C 3/247 20060101AFI20250926BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】強度が高く、且つ失透の発生が抑制される、薄板化に好適なフツリン酸ガラス及びそれを用いた近赤外線カットフィルタの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、P、F、Oを必須成分として含有し、カチオン%におけるCu2+が5~14%、ΣR’+(ΣR’+はLi+、Na+の合計量をいう)が20~50%、(Ca2+の含有量+Ba2+の含有量)/ΣR2+(ΣR2+はBa2+、Sr2+、Ca2+、Mg2+の合計量をいう)が0.75~1.0、アニオン%におけるF-が5~37.2%、であるフツリン酸ガラスに関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
P、F、Oを必須成分として含有し、カチオン%における
Cu
2+
が5~14%、
ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう)が20~50%、
(Ca
2+
の含有量+Ba
2+
の含有量)/ΣR
2+
(ΣR
2+
はBa
2+
、Sr
2+
、Ca
2+
、Mg
2+
の合計量をいう)が0.75~1.0、
アニオン%における


が5~37.2%、
であることを特徴とするフツリン酸ガラス。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
カチオン%における
Li

の含有量/ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう)が0.75~1.0(但し、1.0を含まない)、
であることを特徴とする請求項1記載のフツリン酸ガラス。
【請求項3】
ヤング率が70GPa以上
であることを特徴とする請求項1又は2記載のフツリン酸ガラス。
【請求項4】
Li

の含有量/ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう)が0.8~0.9であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項記載のフツリン酸ガラス。
【請求項5】
カチオン%で

5+
30~60%、
Al
3+
4~20%、
ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう) 20~50%、
Li

15~40%、
Na

0.1~15%、
ΣR
2+
(ΣR
2+
はBa
2+
、Sr
2+
、Ca
2+
、Mg
2+
の合計量をいう) 1~20%、
Mg
2+
0~5%、
Ca
2+
0~10%、
Sr
2+
0~5%、
Ba
2+
0~10%、
Cu
2+
5~14%、
アニオン%で


20~37.2%、

2-
62.8~80%、
を含有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項記載のフツリン酸ガラス。
【請求項6】
カチオン%で

5+
30~60%、
Al
3+
4~20%、
ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう) 20~50%、
Li

15~40%、
Na

0.1~15%、
ΣR
2+
(ΣR
2+
はBa
2+
、Sr
2+
、Ca
2+
、Mg
2+
の合計量をいう) 1~20%、
Mg
2+
0~5%、
Ca
2+
0~10%、
Sr
2+
0~5%、
Ba
2+
0~10%、
Cu
2+
5~14%、
アニオン%で


5~20%(ただし、20%を含まない)、

2-
80~95%(ただし、80%を含まない)、
を含有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項記載のフツリン酸ガラス。
【請求項7】
板厚0.1mmにおいて、
透過率が50%となる波長が600~670nmの範囲内であり、
波長400nmにおける光の透過率が85%以上、
波長1200nmにおける光の透過率が40%以下
であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項記載のフツリン酸ガラス。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項記載のフツリン酸ガラスからなる近赤外線カットフィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルスチルカメラやカラービデオカメラなどの色補正フィルタに使用されるフツリン酸ガラス及びそれを用いた近赤外線カットフィルタに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラ等に使用されるCCDやCMOSなどの固体撮像素子は、可視領域から1200nm付近の近赤外領域にわたる分光感度を有している。したがって、そのままでは良好な色再現性を得ることができないので、赤外線を吸収する特定の物質が添加された近赤外線カットフィルタガラスを用いて視感度を補正している。この近赤外線カットフィルタガラスは、近赤外域の波長を選択的に吸収し、かつ高い耐候性を有するように、フツリン酸ガラスに銅成分を添加した光学ガラスが開発され使用されている。これらガラスとしては、特許文献1に組成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
日本国特開2006-182586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固体撮像素子を用いたカメラ等は、薄型化が進展している。それに伴い撮像デバイス及びその周辺部材も同様に薄型化が求められる。フツリン酸ガラスに銅成分を添加した近赤外線カットフィルタガラスを薄板化する場合、例えば、マグネシウム成分を添加することでガラスの硬度を上げることができると知られている(特許文献1参照)。しかしながら、これら成分は、添加するとガラスを成形する際、失透を生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、強度が高く、且つ失透の発生が抑制される、薄板化に好適なフツリン酸ガラス及びそれを用いた近赤外線カットフィルタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、フツリン酸ガラスにおいて、アルカリ金属成分、アルカリ土類金属成分の含有比率をそれぞれ所定範囲とすることで、強度が高く、且つ失透が生じにくく、更に所望の光学特性のガラスが得られることを見出した。
【0007】
本発明の一実施形態のフツリン酸ガラスは、P、F、Oを必須成分として含有し、カチオン%におけるCu
2+
が5~14%、ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう)が20~50%、(Ca
2+
の含有量+Ba
2+
の含有量)/ΣR
2+
(ΣR
2+
はBa
2+
、Sr
2+
、Ca
2+
、Mg
2+
の合計量をいう)が0.75~1.0、アニオン%におけるF

が5~37.2%であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、失透が生じにくいためガラス原料の低温溶融が可能で、所望の光学特性のフツリン酸ガラス及びそれを用いた近赤外線カットフィルタを得ることができる。また、本発明によればガラスの強度が高いので、薄板化した際に割れが発生するリスクを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の実施例及び比較例における透過率のグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態のフツリン酸ガラス(以下、単に「ガラス」ともいう。)は、P、F、Oを必須成分として含有し、カチオン%におけるCu
2+
が5~14%、(Ca
2+
の含有量+Ba
2+
の含有量)/ΣR
2+
(ΣR
2+
はBa
2+
、Sr
2+
、Ca
2+
、Mg
2+
の合計量をいう)が0.75~1.0、Li

の含有量/ΣR’

(ΣR’

はLi

、Na

の合計量をいう)が0.75~1.0(但し、1.0を含まない)、ヤング率が70GPa以上である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日本電気硝子株式会社
封着材料ペースト
3日前
AGC株式会社
車両用窓ガラスとその製造方法
8日前
AGC株式会社
感光性ガラス
29日前
日本電気硝子株式会社
ガラスの製造方法
2か月前
AGC株式会社
複層ガラス、高地対応複層ガラス
22日前
信越化学工業株式会社
光ファイバ母材の製造方法
2か月前
日本板硝子株式会社
ビル用複層ガラス
1か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス製造装置
8日前
AGC株式会社
合わせガラス
1か月前
白金科技股分有限公司
微小球およびその調製方法
3か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス板の製造方法
21日前
信越化学工業株式会社
石英ガラス棒およびその製造方法
14日前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
2日前
日本板硝子株式会社
車両用調光合わせガラス
3か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法
1か月前
AGC株式会社
積層体及び移動体
1日前
住友電気工業株式会社
光ファイバの製造方法
2か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバの製造装置
1か月前
住友電気工業株式会社
光ファイバの製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
減圧脱泡装置及びガラス製造装置
8日前
住友電気工業株式会社
光ファイバ母材の製造方法
1か月前
日本電気硝子株式会社
溶融装置及びガラス物品の製造方法
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法及び製造装置
1か月前
住友ゴム工業株式会社
ポリマー被覆ガラス基材
2か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス
1か月前
AGC株式会社
ガラス
2か月前
ヘラクレスガラス技研株式会社
5G電波透過型日射遮蔽高可視光透過ガラス
1か月前
芝浦機械株式会社
ガラス成形装置及び金型洗浄方法
1日前
芝浦機械株式会社
ガラス成形装置及び金型洗浄方法
8日前
日本電気硝子株式会社
ガラス繊維用集束剤、ガラスストランド、及びセメント複合材
3か月前
日本電気硝子株式会社
ガラス物品の製造方法およびガラス溶融装置
2日前
住友電気工業株式会社
光ファイバおよび光ファイバの製造方法
1か月前
HOYA株式会社
銀含有偏光ガラスおよび光アイソレータ
7日前
株式会社IMUZAK
脆性素材加工物、及びその製造方法
1か月前
HOYA株式会社
銀含有偏光ガラスおよび光アイソレータ
7日前
AGC株式会社
化学強化結晶化ガラスおよび化学強化用結晶化ガラス
11日前
続きを見る