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公開番号
2025150649
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024051648
出願日
2024-03-27
発明の名称
光共振器、及び光周波数コム発生装置
出願人
国立大学法人徳島大学
代理人
主分類
G02F
1/365 20060101AFI20251002BHJP(光学)
要約
【課題】
垂直結合のリング共振器、及びディスク共振器は、従来の水平結合のリング共振器に比べて産業上コストが低減できるポテンシャルを有するが、高いQ値が実現困難であるという課題があった。
【解決手段】
リング共振器と直線導波路に挟まれるクラッド層において、部分的に屈折率の異なる領域を設ける。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
レーザー装置から照射される所定の周波数を有する励起光の入力を受け付ける入力部と
3次非線形光学効果を有する材質により構成された円形状の第1の導波路と、
前記第1の導波路の形成される面とは並行で、かつ異なる面上に形成され、前記第1の導波路と光学的に結合することにより、前記励起光の少なくとも一部を前記第1の導波路に入力し、前記第1の導波路から互いに等しい周波数間隔である複数の櫛状のスペクトラムを有する光周波数コムを取り出すように設けられた第2の導波路と、
前記第1の導波路の形成される面と、前記第2の導波路の形成される面との間に挟まれるクラッド層と、を備える光共振器であって、
前記クラッド層のうち、少なくとも片側を前記第1の導波路もしくは前記第2の導波路と接する領域に、部分的に屈折率が異なる領域を配置した光共振器。
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【請求項2】
前記部分的に屈折率が異なる領域は、前記第2の導波路と平行な方向の大きさが、前記第1の導波路と前記第2の導波路とのモード結合長より短い請求項1記載の光共振器。
【請求項3】
前記部分的に屈折率が異なる領域は、前記第2の導波路と平行な方向の大きさが、前記第2の導波路から前記第1の導波路に向かって鉛直に投影した領域における最も長い距離の半分より短い請求項1記載の光共振器。
【請求項4】
前記部分的に屈折率が異なる領域は、前記第2の導波路と垂直な方向の大きさが、前記第2の導波路と平行な方向の大きさより長い請求項1から3のいずれかに記載の光共振器。
【請求項5】
前記部分的に屈折率が異なる領域は、厚み方向の大きさが、前記クラッド層の厚みより薄く、かつ前記第2の導波路と接している、請求項1から3のいずれかに記載の光共振器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光共振器、及びそれを用いた光周波数コム発生装置に関し、高いQ値においても設備コストが低減可能な光共振器の形状に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
光周波数コムは、従来の電気では困難な、高い光の周波数を持つ基準信号源の実現を可能とし、それを用いた計測器や情報通信分野への応用が期待されている。
【0003】
光周波数コムは光のカー非線形光学効果を利用したもので、非線形光学現象が発生するために必要な光の強度を実現するため、マイクロメートルレベルの大きさのリングを持つ光共振器(以下、リング共振器と記載)を使ったものが知られている。リング共振器への光の入力には、リング共振器と直線導波路とのモード結合現象を利用するのが一般的である。
【0004】
以下に従来の光周波数コム発生装置について説明する。
同一平面内にリング共振器と直線導波路が構成されたマイクロ光共振器を図6に示す。図6(a)は導波路の平面図、図6(b)は、同断面図を表している。なお、図6(b)は図6(a)に示すx軸における断面図である。30aはシリコン基板29上に成膜された二酸化ケイ素(SiO
2
)で形成された第1のクラッド層である。この第1のクラッド層30aの一部をエッチング除去して第1の導波路31および第2の導波路32が埋め込まれている。またその上に第2のクラッド層30bが形成される。第1の導波路31はリング状であり、第2の導波路32は直線で構成される。第1の導波路31と第2の導波路32は僅かな隙間dを介して配置されている。なお、隙間dのy方向側面は、ドライエッチングで加工された面によって形成されている。また、第1の導波路31と第2の導波路32は3次非線形光学効果を有する材質で構成されており、その代表的なものは窒化シリコンである。(以下、この構成を水平結合のリング共振器と称する)。
【0005】
また近年、隙間dを精度よく配置することが技術的に困難であることを背景に、リング共振器と直線導波路が、お互いが平行で、かつ異なる面上に構成されたマイクロ光共振器が考案されており、この概略を図7に示す。図7(a)は導波路の平面図、図7(b)は、同断面図を表している。なお、図7(b)は図7(a)に示すx軸における断面図である。30aはシリコン基板29上に成膜された二酸化ケイ素(SiO
2
)で形成された第1のクラッド層である。この第1のクラッド層30aの一部をエッチング除去して第1の導波路31が埋め込まれている。またその上に第2のクラッド層30bが形成され、その厚みはdである。第2のクラッド層30bの上にはさらに第3のクラッド層30cが形成され、この第3のクラッド層30cには第2の導波路32が埋め込まれている。第1の導波路31はリング状であり、第2の導波路32は直線で構成される。この構成においては、第1の導波路31と第2の導波路32は第2のクラッド層30bの僅かな厚みdを介して配置されている。一般に、同一平面を高い精度でパターニングするのは波長の短いリソグラフィ技術が必要であり高価な設備を必要とするが、層の厚みを高精度で制御するには主に成膜時間をコントロールすればよく、図7の構成は一般に図6の構成(水平結合のリング共振器)より安価に製造することが期待できる。第1の導波路31と第2の導波路32は3次非線形光学効果を有する材質で構成されており、その代表的なものは窒化シリコンである点は、図6の構成と同じである。(以下、この構成を垂直結合のリング共振器と称する)。
【0006】
図7での構成において、リング共振器の代わりにディスク共振器を使うことができる。この概略を図8に示す。図8(a)は導波路の平面図、図8(b)は、同断面図を表している。なお、図8(b)は図8(a)に示すx軸における断面図である。図7の構成との違いは、第1のクラッド層30aの一部をエッチング除去して埋め込まれている第1の導波路31がディスク状であることであり、機能的にはほぼ同じである。(以下、この構成を垂直結合のディスク共振器と称する)。
【0007】
以上のように構成された従来の光周波数コム発生装置について、以下その動作について説明する。
【0008】
第2の導波路32には、図示されないが、CWレーザー光源装置から照射される励起光の入力を受け付ける入力部33が接続され、CWレーザー光源装置からCWレーザーである励起光34が第2の導波路32に入射される。
【0009】
入射される励起光34は波長λ1を有する連続波であるとする。図8(a)に入射励起光34の波長スペクトラムを示す。励起光34の共振波長λ1と第1の導波路31の共振波形が重なると、励起光34は第2の導波路32から染み出た、いわゆるエヴァネッセント波として第1の導波路31に取り込まれる。
【0010】
共振器内の異なる波長を有する各モードがそろった状態になると、ピークが重なり強め合う干渉により、パルス37が発生する。この状態をモード同期という。また、このパルスを光コムという。図10にモードの概念を示す。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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