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公開番号2025151461
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024052898
出願日2024-03-28
発明の名称H形鋼製梁の耐火被覆構造
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人
主分類E04B 1/94 20060101AFI20251002BHJP(建築物)
要約【課題】現場施工性にすぐれた木製の耐火被覆材を備えたH形鋼製梁の耐火被覆構造を提供する。
【解決手段】本発明に係るH形鋼製梁の耐火被覆構造1は、H形鋼製梁7のウェブ5の両側面に配置された耐火被覆材取付部材9と、H形鋼製梁7の一方の側面に配置されてH形鋼製梁7の上フランジ3aの側面及びウェブ5の一部を被覆する木製の第1側方耐火被覆材11と、H形鋼製梁7の他方の側面に配置されてH形鋼製梁7の上フランジ3aの側面及びウェブ5の一部を被覆する木製の第2側方耐火被覆材13と、H形鋼製梁7の下フランジ3bとウェブ5の両側であって、ウェブ5の両側における第1側方耐火被覆材11及び第2側方耐火被覆材13によって覆われない部位を覆う下部耐火被覆材15とを備え、第1側方耐火被覆材11、第2側方耐火被覆材13及び下部耐火被覆材15が耐火被覆材取付部材9に留付けられている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
2枚のフランジと1枚のウェブで構成され床部材の下方に配置されるH形鋼製梁の耐火被覆構造であって、
前記H形鋼製梁のウェブの両側面に配置された耐火被覆材取付部材と、
前記H形鋼製梁の一方の側面に配置されて前記H形鋼製梁の上フランジの側面及びウェブの一部を被覆する木製の第1側方耐火被覆材と、
前記H形鋼製梁の他方の側面に配置されて前記H形鋼製梁の上フランジの側面及びウェブの一部を被覆する木製の第2側方耐火被覆材と、
前記H形鋼製梁の下フランジとウェブ両側であって、該ウェブ両側における前記第1側方耐火被覆材及び前記第2側方耐火被覆材によって覆われない部位を覆う下部耐火被覆材とを備え、
前記第1側方耐火被覆材、前記第2側方耐火被覆材及び前記下部耐火被覆材が前記耐火被覆材取付部材に留付けられていることを特徴とするH形鋼製梁の耐火被覆構造。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記耐火被覆材取付部材が、前記H形鋼製梁のフランジの板幅方向両側面より内側に位置し、前記第1側方耐火被覆材及び前記第2側方耐火被覆材に前記H形鋼製梁の上フランジの一部が載置される段部が形成され、前記下部耐火被覆材は幅方向で2分割されると共に前記H形鋼製梁の下フランジが挿入可能な溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。
【請求項3】
前記耐火被覆材取付部材は、前記H形鋼製梁のウェブの両側面にそれぞれ配置された木製の部材からなり、これら2つの部材が前記ウェブを貫通して設けられている接合部品によって連結固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。
【請求項4】
前記第1側方耐火被覆材、前記第2側方耐火被覆材及び前記下部耐火被覆材と前記耐火被覆材取付部材とが、座堀内に配設されたビスによって固定され、前記座堀内には前記ビスを隠すように埋め木が配設されていることを特徴とする請求項3記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。
【請求項5】
前記第1側方耐火被覆材及び前記第2側方耐火被覆材に設けられた前記座堀りの深さが、前記第1側方耐火被覆材及び前記第2側方耐火被覆材の表面から前記上フランジの側面までの水平距離以上であり、
前記下部耐火被覆材に設けられた前記座堀り深さが、前記下部耐火被覆材の表面から前記下フランジの側面までの水平距離以上であり、
前記座堀りに配設された埋め木は、前記第1側方耐火被覆材、前記第2側方耐火被覆材又は前記下部耐火被覆材の表面から前記ビスの頭までの距離を有していることを特徴とする請求項4記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。
【請求項6】
前記第1側方耐火被覆材、前記第2側方耐火被覆材及び前記下部耐火被覆材と前記H形鋼製梁との間に不燃性のスペーサが設けられ、前記第1側方耐火被覆材、前記第2側方耐火被覆材及び前記下部耐火被覆材と前記H形鋼製梁とが接していないことを特徴とする請求項3記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造
【請求項7】
前記第1側方耐火被覆材、前記第2側方耐火被覆材及び前記下部耐火被覆材と前記耐火被覆材取付部材の間に不燃性の部材が配設されてていることを特徴とする請求項3記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。
【請求項8】
前記H形鋼製梁の下フランジと前記下部耐火被覆材の間に不燃性の部材が配設されていることを特徴とする請求項7記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。
【請求項9】
前記H形鋼製梁のウェブ、前記耐火被覆材取付部材、前記第1側方耐火被覆材及び前記第2側方耐火被覆材を貫通する貫通孔と、少なくとも前記H形鋼製梁のウェブ及び前記耐火被覆材取付部材の貫通孔内面を被覆する不燃性で筒状の被覆材とが設けられており、
前記第1側方耐火被覆材及び前記第2側方耐火被覆材に設けられた貫通孔の内径が、前記筒状の被覆材の内径以下に設定されていることを特徴とする請求項3記載のH形鋼製梁の耐火被覆構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
2枚のフランジと1枚のウェブで構成され床部材の下方に配置されるH形鋼製梁の耐火被覆構造に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
火災時に人が避難するまでの間、建物が倒壊しないよう、主要な構造部材に耐火性が求められ、高温時に強度が下がるという鉄の特性から、鉄骨造建物では火災時に構造部材の温度上昇を抑えられるよう耐火被覆がなされる。
特に、柱や梁は建物を支える主要な部材であるため高い耐火性が求められる。火災時の高温下でも被覆された鉄骨の温度上昇を抑えるために、一般的には吹付ロックウール、ロックウールフェルト、けい酸カルシウム板、耐火塗料、せっこうボードなど不燃でかつ遮熱性の高い材料が耐火被覆に用いられる。
【0003】
従来の耐火被覆構造を、図面に基づいて簡単に説明する。
図11に示したものは、床部材8の下方に設置したH形鋼製梁7について、吹付けロックウール111による吹付け型耐火被覆構造であり、吹付けロックウール111はフランジ3及びウェブ5に接するように被覆されている。
図12に示したものは、H形鋼製梁7を囲むようにフェルト状耐火被覆材113を設けたものである。
図13に示したものは、けい酸カルシウム板等の3枚のボード状耐火被覆材115を、H形鋼製梁7に固定した鋼製下地117にビス53等の留付け材119で固定したものである。
【0004】
一般的な吹付ロックウールやけい酸カルシウム板等の耐火被覆の場合は全て現場施工のため、鉄骨ファブリケータにてH形鋼製梁7の加工後に現場に運搬し、鉄骨工事完了後に耐火被覆施工を行う。
【0005】
近年、木材の遮熱性を期待して木材を用いた耐火被覆構造が見られる。木材利用の背景にはCO
2
排出量削減があり、木材を建築部材として使用することで木材が蓄えた炭素を固定化することができ、CO
2
排出量削減につながるとされている。
【0006】
木材を利用した耐火被覆構造の例として、例えば特許文献1にはH形鋼製梁の両外側に木質被覆材で被覆する木鋼ハイブリッド部材が開示されている。
特許文献1に開示のものは、図14に模式的に示すように、H形鋼製梁7を一対の木質被覆材121で被覆するため、木質被覆材121には上下フランジ形状に合わせた溝123が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2023-25813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
火災時に木材は表面から炭化が進行していくため、要求される耐火時間に対して、フランジ3側面および下フランジ3b下面の被覆厚さを十分確保することが耐火性能上重要となる。
図14に示したような従来構造の場合、木質被覆材121のサイズはH形鉄骨梁7のサイズに依存する。そのため、H形鉄骨梁7が梁せい1000mm近い大断面になると木質被覆材121の断面が非常に大きくなり、人が持てないほど重くなる。現場での梁の耐火被覆工事は高所作業車等を用いて人力で行われることが一般的なため、木質被覆材121のサイズや重量が大きい場合は施工性が極めて悪くなる。
【0009】
そこで予め工場で被覆してから現場へ運搬することが考えられ、その手順は以下の通りである。
まず、鉄骨と木質被覆材それぞれで加工を進める。すなわち、H形鋼製梁は鉄骨ファブリケータにて加工を行い、木質被覆材は木材製造業者にて製造後、同業者もしくはプレカット業者にて加工を行う。
【0010】
その後に、鉄骨ファブリケータ、木質被覆材のプレカット業者、もしくは木材製造業者等にH形鋼製梁、木製耐火被覆材及びその他部品を運搬し、そこで組立を行う。組立が全て完了した後、現場に運搬する。
(【0011】以降は省略されています)

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