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公開番号2025153115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055411
出願日2024-03-29
発明の名称メタン製造反応器
出願人日本碍子株式会社,国立大学法人静岡大学
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類C07C 1/12 20060101AFI20251002BHJP(有機化学)
要約【課題】省エネルギーかつ優れたメタン転化率でメタンを製造可能なメタン製造反応器を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態によるメタン製造反応器は、ハニカム状基材と、触媒層と、を備えている。該ハニカム状基材は、複数のセルを規定する隔壁を備えている。該セルは、ガス流路を含んでいる。該触媒層は、二酸化炭素を水素と反応させてメタン化するためのメタン化反応触媒を含んでいる。該触媒層は、ガス流路に面するように該隔壁の表面に設けられている。該メタン化反応触媒は、活性成分としてのNiと、Niを担持する酸化セリウム担体と、を含んでいる。該ハニカム状基材は、コージェライトを含んでいる。該ハニカム状基材におけるセル密度は、300cpsi以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガス流路を含む複数のセルを規定する隔壁を備えるハニカム状基材と、
二酸化炭素を水素と反応させてメタン化するためのメタン化反応触媒を含む触媒層であって、前記ガス流路に面するように前記隔壁の表面に設けられた触媒層と、を含み、
前記メタン化反応触媒は、活性成分としてのNiと、Niを担持する酸化セリウム担体と、を含み、
前記隔壁は、コージェライトを含み、
前記ハニカム状基材におけるセル密度は、300cpsi以上である、メタン製造反応器。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記隔壁は、複数の気孔を有しており、
前記隔壁における平均気孔径は、5μm以上である、請求項1に記載のメタン製造反応器。
【請求項3】
前記隔壁は、複数の気孔を有しており、
前記隔壁における気孔率は、30%以上である、請求項1または2に記載のメタン製造反応器。
【請求項4】
前記隔壁の厚みは、0.0635mm以上である、請求項1または2に記載のメタン製造反応器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン製造反応器に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境負荷低減の観点から、二酸化炭素を回収して、炭素化合物の原料として再利用することが検討されている。例えば、二酸化炭素を水素と反応させてメタンに転化するメタネーションが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このようなメタネーションでは、反応の進行に大きなエネルギーが必要であり、かつ、メタン転化率も不十分であり、実用化に向けて種々の検討課題が残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-196619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主たる目的は、省エネルギーかつ優れたメタン転化率でメタンを製造し得るメタン製造反応器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の1つの実施形態によるメタン製造反応器は、ハニカム状基材と、触媒層と、を備えている。該ハニカム状基材は、複数のセルを規定する隔壁を備えている。該セルは、ガス流路を含む。該触媒層は、二酸化炭素を水素と反応させてメタン化するためのメタン化反応触媒を含んでいる。該触媒層は、ガス流路に面するように該隔壁の表面に設けられている。該メタン化反応触媒は、活性成分としてのNiと、Niを担持する酸化セリウム担体と、を含んでいる。該隔壁は、コージェライトを含んでいる。該ハニカム状基材におけるセル密度は、300cpsi以上である。
[2]上記[1]に記載のメタン製造反応器において、上記隔壁は、複数の気孔を有していてもよい。上記隔壁における平均気孔径は、5μm以上であってもよい。
[3]上記[1]または[2]に記載のメタン製造反応器において、上記隔壁は、複数の気孔を有していてもよい。上記隔壁における気孔率は、30%以上であってもよい。
[4]上記[1]から[3]のいずれかに記載のメタン製造反応器において、上記隔壁の厚みは、0.0635mm以上であってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、省エネルギーかつ優れたメタン転化率でメタンを製造可能なメタン製造反応器を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明の1つの実施形態によるメタン製造反応器の概略斜視図である。
図2は、図1のメタン製造反応器の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0009】
A.メタン製造反応器の概要
図1は本発明の1つの実施形態によるメタン製造反応器の概略斜視図であり;図2は図1のメタン製造反応器の概略断面図である。
図示例のメタン製造反応器100は、ハニカム状基材1と、触媒層2と、を備えている。ハニカム状基材1は、複数のセル13を規定する隔壁12を備えている。セル13は、ガス流路14を含んでいる。触媒層2は、二酸化炭素を水素と反応させてメタン化するためのメタン化反応触媒を含んでいる。触媒層2は、ガス流路14に面するように隔壁12の表面に設けられている。メタン化反応触媒は、活性成分としてのNiと、Niを担持する酸化セリウム担体と、を含んでいる。隔壁12は、コージェライトを含んでいる。
ハニカム状基材1におけるセル密度は、300cpsi以上、好ましくは500cpsi以上、より好ましくは700cpsi以上、さらに好ましくは800cpsi以上である。一方、ハニカム状基材1におけるセル密度の上限は、代表的には1200cpsiである。
なお、本明細書において、「ハニカム状基材のセル密度」とは、ハニカム状基材の長さ方向(セルの延びる方向)における断面のセル密度を意味しており、「cpsi」とは、当該断面の6.4516cm

(1平方インチ)あたりのセル数を意味する。
このような構成によれば、メタン化反応触媒がNiと酸化セリウム担体とを含み、ハニカム状基材がコージェライトを含み、かつ、ハニカム状基材におけるセル密度がこのような範囲であるので、二酸化炭素および水素をガス流路に通過させて触媒層に供給したときに、二酸化炭素および水素をメタン化反応触媒に効率よく接触させ得、下記式(1)に示す化学反応を円滑に進行させ得る。当該化学反応(1)は発熱反応であるため、発生する熱を化学反応の進行に有効に利用し得る。その結果、省エネルギーかつ優れたメタン転化率で、メタンを製造し得る。
CO

+4H

→CH

+2H

O・・・(1)
【0010】
B.ハニカム状基材の詳細
ハニカム状基材1は、代表的には、フロースルー型のハニカム構造を有している。ハニカム状基材1は、任意の適切な形状(全体形状)を有する。ハニカム状基材1の形状として、例えば、底面が円形の円柱状、底面が楕円形の楕円柱状、底面が多角形の角柱状、底面が不定形の柱状が挙げられる。1つの実施形態では、ハニカム状基材1は、円柱形状を有している。ハニカム状基材1の外径および長さは、目的に応じて適切に設定され得る。図示しないが、ハニカム状基材1は、長さ方向に直交する方向の断面において、その中心部に中空領域を有していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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