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公開番号2025150551
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051479
出願日2024-03-27
発明の名称セラミックス試料の酸分解方法
出願人日本碍子株式会社
代理人弁理士法人松阪国際特許事務所,個人,個人,個人
主分類G01N 1/28 20060101AFI20251002BHJP(測定;試験)
要約【課題】窒化アルミニウムを主成分とするセラミックス試料を好適に分解する。
【解決手段】AlNを主成分とするセラミックス試料の酸分解方法は、硫酸を含む分解液とAlNを主成分とする粉末状のセラミックス試料(すなわち、AlN試料)との混合物を密閉容器に収納する工程(ステップS11)と、当該混合物にマイクロ波を照射して200℃以上かつ250℃以下の処理温度にて加熱することによりAlN試料を分解して試料溶液を生成する工程(ステップS12)と、を備える。これにより、AlN試料を好適に分解することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
窒化アルミニウムを主成分とするセラミックス試料の酸分解方法であって、
a)硫酸を含む分解液と窒化アルミニウムを主成分とする粉末状のセラミックス試料との混合物を密閉容器に収納する工程と、
b)前記混合物にマイクロ波を照射して200℃以上かつ250℃以下の処理温度にて加熱することにより前記セラミックス試料を分解して試料溶液を生成する工程と、
を備えるセラミックス試料の酸分解方法。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
請求項1に記載のセラミックス試料の酸分解方法であって、
前記分解液における硫酸濃度は15質量%以上かつ50質量%以下であるセラミックス試料の酸分解方法。
【請求項3】
請求項1に記載のセラミックス試料の酸分解方法であって、
前記セラミックス試料は、10質量%未満の添加物を含むセラミックス試料の酸分解方法。
【請求項4】
請求項3に記載のセラミックス試料の酸分解方法であって、
前記添加物は有機物を含むセラミックス試料の酸分解方法。
【請求項5】
請求項4に記載のセラミックス試料の酸分解方法であって、
前記セラミックス試料は、スプレードライ粉末であり、
前記分解液は、0.6質量%以上かつ10質量%以下の硝酸を含むセラミックス試料の酸分解方法。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載のセラミックス試料の酸分解方法であって、
前記セラミックス試料は、仮焼粉末または焼成粉末であるセラミックス試料の酸分解方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化アルミニウムを主成分とするセラミックス試料の酸分解方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックス試料の化学分析方法として、「ファインセラミックス用窒化アルミニウム微粉末の化学分析方法(JIS R1675)」が知られている。当該化学分析方法では、AlNを主成分とする試料を硫酸加圧酸分解法で溶解させた試料溶液に対して、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)による測定を行ってケイ素(Si)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)等の不純物成分の定量が行われる。
【0003】
上記硫酸加圧酸分解法によって試料溶液を生成する際には、まず、粉末状の試料および硫酸水溶液を樹脂製の内容器にいれ、当該内容器をステンレス鋼製の耐圧容器の内部に収容する。続いて、当該耐圧容器を空気浴等によって200℃まで加熱して16時間維持する。そして、耐圧容器を室温まで冷却した後、耐圧容器が開放され、試料が硫酸水溶液に溶解した試料溶液が取得される。
【0004】
ところで、上述の硫酸加圧酸分解法では、耐圧容器を加熱することによって内部の試料および硫酸水溶液を間接的に加熱しているため、試料および硫酸水溶液の加熱に要する時間が16時間と長くなる。また、ステンレス鋼製の耐圧容器は比較的大きく重いため、合計8時間程度の昇温時間および降温時間も必要になる。
【0005】
一方、特許文献1では、AlNを主成分とする試料と、塩酸を含有する溶液との混合物をテフロン(登録商標)製の内容器に収納し、当該内容器を密閉容器に収容した後、当該混合物を250W、400W、500Wの出力の順に各5分間、マイクロ波加熱することにより、AlNを主成分とする試料を分解する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3241213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1の方法では、「JIS R1675」の硫酸加圧酸分解法に比べて、試料の加熱に要する時間は短いが、試料の分解は必ずしも好適に行われるわけではない。例えば、試料が、市販のAlN原料粉末に添加物が混合された混合物である場合、特許文献1の方法では試料が分解しきれずに溶液中に残存する結果となった。特に、添加物が有機物である場合、試料の溶け残りが顕著となった。また、試料が、上述のAlN原料粉末や混合物を仮焼した仮焼粉末である場合も、特許文献1の方法では試料が分解しきれずに溶液中に残存する結果となった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、窒化アルミニウムを主成分とするセラミックス試料を好適に分解することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
態様1の発明は、窒化アルミニウムを主成分とするセラミックス試料の酸分解方法であって、a)硫酸を含む分解液と窒化アルミニウムを主成分とする粉末状のセラミックス試料との混合物を密閉容器に収納する工程と、b)前記混合物にマイクロ波を照射して200℃以上かつ250℃以下の処理温度にて加熱することにより前記セラミックス試料を分解して試料溶液を生成する工程と、を備える。
【0010】
態様2の発明は、態様1のセラミックス試料の酸分解方法であって、前記分解液における硫酸濃度は15質量%以上かつ50質量%以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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