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公開番号
2025158934
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2025056256
出願日
2025-03-28
発明の名称
固体電解コンデンサ及び製造方法
出願人
日本ケミコン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01G
9/055 20060101AFI20251009BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】高温に晒されても低等価直列抵抗(ESR)の変化が抑制された固体電解コンデンサ及び製造方法を提供する。
【解決手段】固体電解コンデンサは、誘電体皮膜を有する陽極体、陽極体と対向する陰極体及び陽極体と陰極体との間に介在する導電性高分子層とを備え、誘電体皮膜を有する陽極体を形成する陽極形成工程、陰極体を形成する陰極形成工程、陽極体と陰極体との間に導電性高分子層を形成する固体電解質形成工程とを含む製造方法にて作製される。陰極形成工程は、弁作用金属を基材とする陰極箔に拡面層を形成する拡面化工程及び拡面層上にカーボン層を積層するカーボン積層工程を有し、陰極体は、弁作用金属を基材とする陰極箔、陰極箔の表面に形成された拡面層及び拡面層上に積層されたカーボン層を有する。陰極形成工程では、陰極体の厚さの12%以上を占める拡面層が形成され、拡面層は、陰極体の厚さの12%以上を占める。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
誘電体皮膜を有する陽極体と、
前記陽極体と対向する陰極体と、
前記陽極体と前記陰極体との間に介在する導電性高分子層と、
を備え、
前記陰極体は、
弁作用金属を基材とする陰極箔と、
前記陰極箔の表面に形成された拡面層と、
前記拡面層上に積層されたカーボン層と、
を有し、
前記拡面層の厚さは、前記陰極体の厚さの12%以上を占めること、
を特徴とする固体電解コンデンサ。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記拡面層の厚さは、前記陰極体の厚さの24%以下であること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項3】
前記拡面層は、3.4μm以上の厚さを有すること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項4】
前記カーボン層は、前記拡面層内に入り込んでいること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項5】
前記カーボン層は、炭素材のスラリーが塗工されて成ること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項6】
前記導電性高分子層は、導電性高分子を含む導電性高分子液を用いて形成されていること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項7】
電解液を更に備えること、
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
【請求項8】
誘電体皮膜を有する陽極体を形成する陽極形成工程と、
陰極体を形成する陰極形成工程と、
前記陽極体と前記陰極体との間に導電性高分子の層を形成する固体電解質形成工程と、
を含み、
前記陰極形成工程は、
弁作用金属を基材とする陰極箔に拡面層を形成する拡面化工程と、
前記拡面層上にカーボン層を積層するカーボン積層工程と、
を有し、
前記陰極形成工程では、前記陰極体の厚さの12%以上を占める前記拡面層を形成すること、
を特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項9】
前記カーボン積層工程では、炭素材のスラリーを前記拡面層上に塗工すること、
を特徴とする請求項8記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項10】
前記固体電解質形成工程は、前記導電性高分子を含む導電性高分子液を用いて形成されていること、
を特徴とする請求項8記載の固体電解コンデンサの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解質として導電性高分子を有する固体電解コンデンサ、この電解コンデンサの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
電解コンデンサは、タンタルあるいはアルミニウム等のような弁作用金属を陽極箔及び陰極箔として備えている。陽極箔は、弁作用金属を焼結体あるいはエッチング箔等の形状にすることで拡面化され、拡面化された表面に誘電体皮膜を有する。陽極箔と陰極箔の間には電解質が介在する。電解質は、陽極箔の凹凸面に密接し、真の陰極として機能する。
【0003】
コンデンサは各種用途で用いられる。例えばパワーエレクトロニクスの分野において、交流電源の電力をコンバータ回路で直流電力に変換し、この直流電力をインバータ回路にて所望の交流電力に変換する電源回路には、コンバータ回路から出力される直流の脈動を抑制して平滑化してからインバータ回路に入力するために、平滑コンデンサが設けられている。また、窒化ガリウム等の半導体スイッチング素子の安定動作やノイズ除去のために、デカップリングコンデンサが当該半導体スイッチング素子の近傍に設けられる。そして、パワーエレクトロニクスの分野の大電力化に伴い、コンデンサに対する高容量化の要求が強くなっている。
【0004】
この点、電解コンデンサは、陽極箔の拡面化により比表面積を大きくすることができる。従って、電解コンデンサは、フィルムコンデンサ等の他種のコンデンサと比べて大きな静電容量を得やすいメリットがある。電解コンデンサは、電解液の形態で電解質を備えている。電解液は、陽極箔の誘電体皮膜との接触面積が増える。そのため、電解コンデンサの静電容量は更に大きくし易い。
【0005】
また、陰極箔にカーボン層を積層した電解コンデンサも提案されている(例えば、特許文献1参照)。陰極箔上にカーボン層を積層する理由は種々有るが、一例としては電解コンデンサの陽極側容量が効率良く活用できる。電解コンデンサは陽極側と陰極側に容量が発現する直列コンデンサと見做すことができるため、陽極側容量を効率良く活用するには陰極側容量が非常に重要である。陰極側容量を大きくすることができれば、電解コンデンサの静電容量は陽極側容量に近似していく。カーボン層は陰極酸化皮膜より大きな容量を有するため、電解コンデンサ容量を陽極側容量に漸次させることができる。
【0006】
近年では、導電性が電解液より高い固体電解質を電解質に用いた固体電解コンデンサも普及している(例えば特許文献2参照。)。固体電解コンデンサは、小型及び大容量であり、導電性が電解液より高い固体電解質を用いているために、低等価直列抵抗(ESR)である。固体電解質としては、二酸化マンガンや7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体が知られている。
【0007】
近年は、反応速度が緩やかで、また誘電体皮膜との密着性に優れた導電性高分子が固体電解質として急速に普及している。導電性高分子は、π共役二重結合を有するモノマーから誘導され、例えばポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)が挙げられる。導電性高分子は、化学酸化重合又は電解酸化重合の際に、有機スルホン酸等のポリアニオンがドーパントとして用いられて高い導電性が発現し、また誘電体皮膜との密着性に優れている。この導電性高分子を用いた固体電解コンデンサは特に低いESRを獲得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-80111号公報
特開2011-60980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば、許容リプル電流は電解コンデンサのESRに影響して制限を受ける。また、固体電解コンデンサのESRが高いと、固体電解コンデンサの放電時にESRによる電圧降下が起こり、固体電解コンデンサの充電時にESRによる電圧上昇が生じる。つまり、固体電解コンデンサが電圧変動を起こす。そのため、ESRが高い固体電解コンデンサは、電圧の平滑能力が低くなる。従って、よりESRが低い固体電解コンデンサが要望される。
【0010】
しかし、固体電解コンデンサは、高温環境下に晒されるとESRが悪化する方向に変化し易い。固体電解コンデンサのESRが悪化すると、固体電解コンデンサが発熱して導電性高分子を熱劣化させる虞がある。そのため、固体電解コンデンサのESRが更に悪化する悪循環に陥りかねない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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