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公開番号
2025159118
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2025134339,2022524552
出願日
2025-08-12,2021-05-21
発明の名称
化学強化ガラス物品およびその製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
C03C
21/00 20060101AFI20251009BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】本発明は、強度に優れ、破壊時の破片の飛散が抑制され、かつ、チッピングが生じにくい化学強化ガラス物品の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、第一の表面と、前記第一の表面に対向する第二の表面と、前記第一の表面及び前記第二の表面に接する端部と、を有する化学強化ガラス物品であって、前記第一の表面における圧縮応力値が400~1000MPaであり、前記第一の表面からの深さを変数としてガラス内部の圧縮応力値を表すとき、圧縮応力値が最大となる深さm[μm]が0μmより大きく、深さm[μm]における圧縮応力値をCS
m
[MPa]、前記第一の表面における圧縮応力値をCS
0
[MPa]として、CS
m
-CS
0
[MPa]が30MPa以上であり、圧縮応力値が0となる深さDOLが50~150μmである、化学強化ガラス物品等に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
板の片方の表面である第一の表面と、前記第一の表面とは反対側の前記板の表面である第二の表面と、前記第一の表面及び前記第二の表面にそれぞれ接する前記板の側面からなる端部と、を有する化学強化ガラス物品であって、
前記第一の表面における圧縮応力値が400~1000MPaであり、
前記第一の表面からの深さを変数としてガラス内部の圧縮応力値を表すとき、
圧縮応力値が最大となる深さm[μm]が0μmより大きく、
深さm[μm]における圧縮応力値をCS
m
[MPa]、
前記第一の表面における圧縮応力値をCS
0
[MPa]として、
CS
m
-CS
0
[MPa]が30MPa以上であり、
圧縮応力値が0となる深さDOLが50~150μmであり、
前記化学強化ガラス物品の母ガラスが、酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
を40~75%、
Al
2
O
3
を12.4~35%、
Li
2
Oを4~35%
含有する、化学強化ガラス物品。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第一の表面からの深さ60μmにおける圧縮応力値CS
60
が100MPa以上である、請求項1に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項3】
前記CS
m
-CS
0
[MPa]が300MPa以下である、請求項1または2に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項4】
前記圧縮応力値が最大となる深さm[μm]が5μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項5】
リチウムアルミノシリケートガラスからなる、請求項1~4のいずれか1項に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項6】
前記化学強化ガラス物品が結晶化ガラスである請求項5に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項7】
化学強化ガラスの母ガラスが、酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
を40~75%、
Al
2
O
3
を12.4~20%、
Li
2
Oを4~35%、
ZrO
2
+TiO
2
+SnO
2
を1~7%含有する請求項6に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項8】
化学強化ガラスの母ガラスが、酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
を40~65%、
Al
2
O
3
を15~35%、
Li
2
Oを4~15%、
Y
2
O
3
+La
2
O
3
を1~15%含有する非晶質ガラスである請求項5に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項9】
化学強化ガラスの母ガラスが、酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
を60~75%、
Al
2
O
3
を12.4~20%、
Li
2
Oを5~20%、
Na
2
O+K
2
Oを1~15%含有する非晶質ガラスである請求項5に記載の化学強化ガラス物品。
【請求項10】
厚さをt[μm]、前記第一の表面からの深さx[μm]におけるLi、Na、Kのイオン濃度をLi(x)、Na(x)、K(x)としたとき、
Li(0)≦Li(t/2)、
K(0)≦K(t/2)、かつ
Na(0)>0.3×[Li(0)+Na(0)+K(0)]、
Li(t/2)>0.7×[Li(t/2)+Na(t/2)+K(t/2)]である、請求項5~9のいずれか1項に記載の化学強化ガラス物品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学強化されたガラス物品およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯端末のカバーガラス等には、化学強化ガラスが用いられている。化学強化ガラスは、ガラスを硝酸ナトリウムなどの溶融塩に接触させて、ガラス中に含まれるアルカリ金属イオンと、溶融塩に含まれるよりイオン半径の大きいアルカリ金属イオンとの間でイオン交換を生じさせ、ガラスの表面部分に圧縮応力層を形成したものである。化学強化ガラスの強度は、ガラス表面からの深さを変数とする圧縮応力値で表される応力プロファイルに強く依存する。
【0003】
携帯端末等のカバーガラスは、落下した時などの変形によって割れることがある。このような破壊、すなわち曲げモードによる破壊を防ぐためには、ガラス表面における圧縮応力を大きくすることが有効である。そのため最近では700MPa以上の高い表面圧縮応力を形成することが多くなっている。
【0004】
一方、携帯端末等のカバーガラスは、端末がアスファルトや砂の上に落下した際に、突起物との衝突によって割れることがある。このような破壊、すなわち衝撃モードによる破壊を防ぐためには、圧縮応力層深さを大きくして、ガラスのより深い部分にまで圧縮応力層を形成することが有効である。
【0005】
しかし、ガラス物品の表面部分に圧縮応力層を形成すると、ガラス物品中心部には、表面の圧縮応力に応じた引張応力が必然的に発生する。この引張応力値が大きくなりすぎると、ガラス物品が破壊する際に激しく割れて破片が飛散する。したがって化学強化ガラスは、表面の圧縮応力を大きくし、より深い部分にまで圧縮応力層を形成する一方で、表層の圧縮応力の総量が大きくなりすぎないように設計される。
【0006】
特許文献1には、リチウムを含有するアルカリアルミノホウケイ酸ガラスを用いて、2段階の化学強化を行う方法が記載されている。また、特許文献2には、3段階のイオン交換処理を施すことで、落下強度が高く、かつ破壊した時に破片が飛散しにくい化学強化ガラスが得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
日本国特表2013-536155号公報
国際公開第2019/004124号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の2段階の化学強化を行う方法によれば、ガラスの表面部分にはナトリウム-カリウム交換による大きな圧縮応力が生じ、また、より深い部分にはリチウム-ナトリウム交換によるやや小さい圧縮応力が生じうる。このことにより、曲げモードによる破壊と衝撃モードによる破壊の双方を抑制できると考えられる。
【0009】
しかしながら、特許文献1、2に記載された化学強化ガラス物品は、その最表面に非常に大きな圧縮応力が形成されているため、化学強化処理の不手際等によって応力のバランスが崩れやすく、チッピングが生じることがあった。また、化学強化ガラス物品の製造工程中で小さな傷が生じた場合などに、表面を研磨すると、その部分の強度が大幅に低下する問題がある。
【0010】
したがって、本発明は、強度に優れ、破壊時の破片の飛散が抑制され、かつ、チッピングが生じにくい化学強化ガラス物品の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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