TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024143590
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023056348
出願日
2023-03-30
発明の名称
連結型ビニルポリマー化合物及びその製造方法、それを用いたプラスチック製品及びその分解処理方法、並びに接合体の分離方法
出願人
学校法人神奈川大学
代理人
個人
主分類
C08F
20/60 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】低分子量ビニルポリマーをジアシルヒドラジン骨格で連結することで酸化剤と接触した際に低分子量化することが可能であり、かつ、ゲル化の抑制された高分子量ビニル系ポリマー、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ビニルモノマーと化学式(2)で表す架橋化合物とをラジカル重合させてポリマーとすることで、ジアシルヒドラジン骨格をもつ連結型ビニルポリマー化合物とする。このとき、三次元網目構造の発達によるゲル化や硬化を抑制するために、(a)連鎖移動剤を共存させる、又は(b)重合開始剤の量を適切に選択する。これにより、下記化学式(1)で表す部分構造を連結部に備え、塩化メチレン可溶割合が全体の80質量%以上となる、本発明の連結型ビニルポリマー化合物が得られる。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024143590000024.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">19</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">143</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
下記化学式(1)で表す部分構造を連結部に備え、塩化メチレン可溶割合が全体の80質量%以上となる連結型ビニルポリマー化合物。
TIFF
2024143590000021.tif
18
146
(上記化学式(1)中、*は、ビニルポリマー主鎖への結合を表す。)
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
少なくとも1つの末端が、連鎖移動剤の残基、又はラジカル重合開始剤由来の重合開始末端で終止していることを特徴とする請求項1記載の連結型ビニルポリマー化合物。
【請求項3】
前記連鎖移動剤の残基が、フェニルセレニド基(-SePh)であり、前記重合開始末端がイソブチロニトリル基(-C(CH
3
)
2
CN)であることを特徴とする請求項2記載の連結型ビニルポリマー化合物。
【請求項4】
主鎖がスチレン又は(メタ)アクリル酸エステルの付加重合体で形成される請求項1記載の連結型ビニルポリマー化合物。
【請求項5】
前記(メタ)アクリル酸エステルが、アクリル酸ブチルである請求項4記載の連結型ビニルポリマー化合物。
【請求項6】
ビニルモノマーと下記化学式(2)で表す架橋化合物とを連鎖移動剤の存在下でラジカル重合させることを特徴とする連結型ビニルポリマー化合物の製造方法。
TIFF
2024143590000022.tif
18
135
【請求項7】
前記連鎖移動剤が、ジフェニルジセレニドである請求項6記載の連結型ビニルポリマー化合物の製造方法。
【請求項8】
前記ビニルモノマーがスチレン又は(メタ)アクリル酸エステルである請求項6又は7記載の連結型ビニルポリマー化合物の製造方法。
【請求項9】
前記ビニルモノマーがスチレンであり、前記ジフェニルジセレニドの使用量が、スチレンのモル数に対して0.1モル%以上2モル%以下である請求項8記載の連結型ビニルポリマー化合物の製造方法。
【請求項10】
前記ビニルモノマーがアクリル酸ブチルであり、前記ジフェニルジセレニドの使用量が、アクリル酸ブチルのモル数に対して0.1モル%以上0.4モル%以下であることを特徴とする請求項8記載の連結型ビニルポリマー化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結型ビニルポリマー化合物及びその製造方法、それを用いたプラスチック製品及びその分解処理方法、並びに接合体の分離方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点等から、廃棄しても自然に分解されるような、生分解性高分子や光分解性高分子に代表される分解性高分子材料の開発が盛んに行われている。しかし、生分解性高分子や光分解性高分子は、通常の使用環境において経時的な劣化を伴うことが問題となっている。
【0003】
このため、使用時に経時的に劣化することなく、廃棄時に速やかに分解可能なポリマー化合物が求められており、廃棄時に酸化剤により容易に分解可能な高分子化合物として、ポリ(ジアシルヒドラジン)が数例提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【0004】
このポリ(ジアシルヒドラジン)は、上記のように酸化剤により容易に分解することができるので、プラスチック製品の廃棄物問題を解消し得るばかりでなく、例えば、これを接着剤組成物に応用すれば、酸化剤を用いることで容易に接合状態を解除することのできる接着剤組成物になるし、塗料組成物に応用すれば、酸化剤を用いることで容易に塗膜を剥離することのできる塗料組成物になると期待される。
【0005】
特許文献1に記載されたポリ(ジアシルヒドラジン)は、ジカルボン酸の反応性誘導体(酸クロライドや活性エステル誘導体)とヒドラジンとを重縮合させること、又はジカルボン酸の反応性誘導体とジカルボン酸のジヒドラジドとを重縮合させて得られるとされ、また、特許文献2に記載されたポリ(ジアシルヒドラジン)は、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物を適切な酸化剤の存在下で酸化重合させることで得られるとされる。そしてこれらは、いずれも酸化剤により切断可能なジアシルヒドラジン骨格を備える。他に、ジアシルヒドラジン構造を備えたジフェノールをエポキシ樹脂と重付加させて得られるポリマー化合物は、酸化剤により切断可能なジアシルヒドラジン骨格を備える(例えば、特許文献3を参照)。このように、ジアシルヒドラジン骨格を含むポリマー化合物は、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物と二官能性アシル化剤との重縮合反応や重付加反応、又はジアシルヒドラジン構造を有するモノマーを用いた重縮合反応や重付加反応により得ることができる。
【0006】
また、非特許文献1には、下記化学式(2)で表すような、2つのビニル基とジアシルヒドラジン骨格とを備えた化合物であるビス(アクリロイルヒドラジン)とN,N-ジメチルアクリルアミド又はN,N-ジエチルアクリルアミドとを共重合(付加重合)させることで、架橋されたポリマー化合物の硬化物が得られるとされる。このポリマー化合物は、ビニル化合物を重合させたビニルポリマーとなる。そして、この硬化物は、それを構成するポリマー化合物の架橋部にジアシルヒドラジン骨格を備えるので、酸化剤で処理することで脱架橋されて水に可溶化するとされる。
【0007】
TIFF
2024143590000002.tif
19
160
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-022315号公報
特開2011-052075号公報
特開2011-236381号公報
【非特許文献】
【0009】
N. Kihara, K. Yanaze, S. Yokoyama, M. Kaneko, Polym. J., 2019, 51, 1007-1013.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の通り、酸化剤により分解可能なジアシルヒドラジン骨格を備えたポリマー化合物としては、(A)ジカルボン酸ジヒドラジド化合物を二官能性アシル化剤と重縮合反応や重付加反応させる、又はジアシルヒドラジン構造を有するモノマーを用いて重縮合反応や重付加反応させることにより、主鎖にジアシルヒドラジン骨格の導入されたものや、(B)2つのビニル基とジアシルヒドラジン骨格とを備えた化合物であるジアクリロイルヒドラジンと他のビニル化合物とを共重合させることで架橋部分にジアシルヒドラジン骨格の導入されたものが知られている。前者である(A)は、ポリマー化合物の主鎖が切断されることで低分子量化され、後者である(B)は、ポリマー化合物の架橋部分が切断されることで脱架橋された直鎖状ポリマーが得られる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
学校法人神奈川大学
接着加工部材の製造方法及び治具
1日前
学校法人神奈川大学
連結分離装置及びその組み立て方法
2か月前
学校法人神奈川大学
芳香族ポリエステルおよびその製造方法
5日前
学校法人神奈川大学
シクロペンタ-縮環多環芳香族炭化水素化合物の製造方法
7日前
学校法人神奈川大学
飽和回避制御装置、姿勢制御装置、自走式移動装置及び飽和回避制御方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
フッ素含有ポリマーの分解方法
1か月前
学校法人神奈川大学
バナジウムの回収方法、及びバナジウムとその他の金属とを含む溶液からバナジウムを選択的に回収する方法
8日前
学校法人神奈川大学
クラックパターン膜及びそれからなる透明導電膜形成用マスク、クラックパターン膜の製造方法、透明導電膜の製造方法、導電膜の基材に対する密着性を向上させる方法、並びに導電膜
1日前
東ソー株式会社
摺動部材
3か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東レ株式会社
多孔質構造体
4か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
3か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
3か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
5日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
1か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
3か月前
東レ株式会社
CPUソケット
3か月前
東レ株式会社
CPUソケット
3か月前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
9日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
2か月前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
2日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
26日前
花王株式会社
樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
4か月前
愛知電機株式会社
加熱処理設備
2か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
4か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
4か月前
株式会社コバヤシ
光硬化性組成物
23日前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2日前
富士フイルム株式会社
組成物
2か月前
日本製紙株式会社
樹脂組成物
4か月前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
1か月前
株式会社村田製作所
樹脂組成物
26日前
株式会社クラレ
水性エマルジョン及び接着剤
1か月前
続きを見る
他の特許を見る