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公開番号
2025043477
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-01
出願番号
2023150781
出願日
2023-09-19
発明の名称
炭素繊維の回収方法
出願人
日産自動車株式会社
,
国立大学法人東京科学大学
代理人
弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類
C08J
11/16 20060101AFI20250325BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】再生炭素繊維に与えるダメージ(再生炭素繊維が劣化するの)を抑制できる炭素繊維の回収方法及び回収された再生炭素繊維を用いた炭素繊維強化プラスチックの製造方法を提供する。
【解決手段】炭素繊維強化プラスチックを酸性水溶液に浸漬し、前記炭素繊維強化プラスチックの樹脂分の少なくとも一部を溶出する第1処理工程と、前記第1処理工程で処理された処理物を、発泡性を有するアルカリ性水溶液に浸漬し、前記処理物の樹脂分の少なくとも一部を溶出する第2処理工程と、を含む。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素繊維強化プラスチックを酸性水溶液に浸漬し、前記炭素繊維強化プラスチックの樹脂分の少なくとも一部を溶出する第1処理工程と、
前記第1処理工程で処理された処理物を、発泡性を有するアルカリ性水溶液に浸漬し、前記処理物の樹脂分の少なくとも一部を溶出する第2処理工程と、を含む炭素繊維の回収方法。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記アルカリ性水溶液は、アルカリ炭酸塩及びアルカリ炭酸水素塩のうち少なくとも1種を含む請求項1に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項3】
前記アルカリ性水溶液は、発泡剤を含む請求項1に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項4】
前記発泡剤は、非イオン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤のうち少なくとも1種を含む請求項3に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項5】
前記陰イオン性界面活性剤は、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩のうち少なくとも1種を含み、
前記非イオン性界面活性剤は、多価アルコールのうち少なくとも1種を含む請求項4に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項6】
前記アルカリ性水溶液は、濃度が0.005~0.1Mの炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸水素ナトリウム水溶液である請求項1~5のいずれか一項に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項7】
前記第1処理工程において、前記炭素繊維強化プラスチックを、温度が60~80℃、濃度が4~8Mの硝酸水溶液に、8時間以上、浸漬する請求項6に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項8】
前記第2処理工程において、前記第1処理工程で処理された処理物を、温度が60~80℃の前記炭酸ナトリウム水溶液又は前記炭酸水素ナトリウム水溶液に、1~120分、浸漬する請求項6に記載の炭素繊維の回収方法。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか一項に記載の炭素繊維の回収方法により回収された再生炭素繊維を用いて、炭素繊維強化プラスチックを製造する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素繊維強化プラスチックから炭素繊維を回収する方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
廃材となった炭素繊維強化プラスチックから炭素繊維をリサイクルする方法として、炭素繊維複合材料を、濃度6Mの硝酸水溶液などの酸性水溶液に浸漬したのち、濃度2.5Mの水酸化ナトリウムなどのアルカリ性水溶液に浸漬する方法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-136932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のリサイクル方法では、好ましくは0.1~10M程度の高濃度のアルカリ性水溶液を用いるため、再生炭素繊維にダメージを与えて再生炭素繊維が劣化するという問題がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、再生炭素繊維に与えるダメージを抑制できる炭素繊維の回収方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、炭素繊維強化プラスチックを酸性水溶液に浸漬処理したのち、当該処理された処理物を、発泡性を有するアルカリ性水溶液に浸漬処理することによって上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、再生炭素繊維にダメージを与えるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
自動車用炭素繊維強化プラスチック部品の廃棄品から試料を作製する方法を示す図である。
試料を酸性水溶液で処理する方法を示す図である。
試料をアルカリ性水溶液で処理する方法を示す図である。
処理された試料から炭素繊維を回収する方法を示す図である。
比較例1の再生炭素繊維を示すSEM写真である。
実施例4の再生炭素繊維を示すSEM写真である。
実施例10の再生炭素繊維を示すSEM写真である。
バージン炭素繊維からなる炭素繊維強化プラスチック(vCFRP)と再生炭素繊維からなる炭素繊維強化プラスチック(rCFRP)の曲げ強度及び曲げ弾性率を示す図である。
バージン炭素繊維からなる炭素繊維強化プラスチック(vCFRP)と再生炭素繊維からなる炭素繊維強化プラスチック(rCFRP)の引張強度及び引張弾性率を示す図である。
バージン炭素繊維(vCF)と再生炭素繊維(rCF)の界面せん断強度を示す図である。
バージン炭素繊維(vCF)と再生炭素繊維(rCF)の引張強度を示す図である。
バージン炭素繊維(vCF)と再生炭素繊維(rCF)の繊維断面を示すTEM写真である。
バージン炭素繊維(vCF)と再生炭素繊維(rCF)の繊維断面に観察されたボイドのEDXマッピングを示す図である。
バージン炭素繊維(vCF)と再生炭素繊維(rCF)のラマン分光測定のラマンスペクトルにおけるG1ピークとD1ピークの面積比を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態は、廃材等となった炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)から炭素繊維を回収する炭素繊維の回収方法と、当該炭素繊維の回収方法により回収された再生炭素繊維を用いて炭素繊維強化プラスチックを製造する炭素繊維強化プラスチックの製造方法である。以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態例を説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、数値の範囲を「x1~x2」にて示す場合、特段の記載がない限り、両端の数値x1,x2を含むものとする。
【0010】
《炭素繊維の回収方法》
本実施形態の炭素繊維の回収方法は、炭素繊維強化プラスチックを酸性水溶液に浸漬し、前記炭素繊維強化プラスチックの樹脂分の少なくとも一部を溶出する第1処理工程と、前記第1処理工程で処理された処理物を、発泡性を有するアルカリ性水溶液に浸漬し、前記処理物の樹脂分の少なくとも一部を溶出する第2処理工程と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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