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公開番号2025065066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2024174605
出願日2024-10-03
発明の名称積層体、積層体の製造方法及び半導体装置
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/365 20060101AFI20250410BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
ヘテロエピタキシャル成長により形成される場合であっても、クラックが抑制された高品質なコランダム型結晶性酸化ガリウム半導体膜を有する半導体積層体及びその製造方法並びに該積層体を用いた半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
基板と、該基板上に形成された、コランダム構造を有し酸化ガリウムを主成分とする結晶性酸化物半導体膜、とを含む積層体であって、前記基板と前記結晶性酸化物半導体膜との間には、1以上の緩衝層が形成されており、該緩衝層の熱膨張係数をα(/℃)、ヤング率をE(GPa)としたとき、前記αと前記Eが、0<E(α-0.0000069)<0.00077の関係を満たすものであることを特徴とする積層体及びその製造方法並びに該積層体を用いた半導体装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、該基板上に形成された、コランダム構造を有し酸化ガリウムを主成分とする結晶性酸化物半導体膜、とを含む積層体であって、
前記基板と前記結晶性酸化物半導体膜との間には、1以上の緩衝層が形成されており、該緩衝層の熱膨張係数をα(/℃)、ヤング率をE(GPa)としたとき、前記αと前記Eが、0<E(α-0.0000069)<0.00077の関係を満たすものであることを特徴とする積層体。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記αと前記Eが、0.000047<E(α-0.0000069)<0.00071の関係を満たすものであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記緩衝層は、コランダム構造を有する結晶性酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
前記緩衝層は、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化バナジウム、酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン、のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
基板上に、コランダム構造を有し酸化ガリウムを主成分とする結晶性酸化物半導体膜を形成する積層体の製造方法であって、
前記基板と前記結晶性酸化物半導体膜との間に、1以上の緩衝層を形成し、該緩衝層の熱膨張係数をα(/℃)、ヤング率をE(GPa)としたとき、前記αと前記Eを、0<E(α-0.0000069)<0.00077の関係を満たすものとすることを特徴とする積層体の製造方法。
【請求項6】
前記αと前記Eを、0.000047<E(α-0.0000069)<0.00071の関係を満たすものとすることを特徴とする請求項5に記載の積層体の製造方法。
【請求項7】
前記緩衝層を、コランダム構造を有する結晶性酸化物とすることを特徴とする請求項5に記載の積層体の製造方法。
【請求項8】
前記緩衝層を、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化バナジウム、酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン、のいずれか1つ以上を含むものとすることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
【請求項9】
少なくとも請求項1から4のいずれか一項に記載の積層体を含むことを特徴とする半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体、積層体の製造方法及び半導体装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
高耐圧、低損失および高耐熱を実現できる次世代のスイッチング素子として、バンドギャップの大きな酸化ガリウム(Ga



)を用いた半導体素子が注目されており、インバータなどの電力用半導体装置への適用が期待されている。
【0003】
特にコランダム型のα-Ga



は、比較的安価なサファイア基体を用いたエピタキシャル成長が可能であり、さらにミストCVD(化学気相成長)法(特許文献1)やHVPE(ハライド気相成長)法(特許文献2)といった常圧プロセスが適用できることから、既存の電力用半導体素子に比べて低コストで製造できる期待がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-28480号公報
特開2019-34882号公報
特許第5397795号公報
特開2018-2544号公報
特開2022-70975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、上述のようなヘテロエピタキシャル成長では、基体とエピタキシャル層との格子不整合や熱膨張係数の違いによるストレスに起因して、転位などの結晶欠陥や反りやクラックが生じるという問題があった。特に大面積の基体に成膜を行う場合にはこれらの問題がより顕著になり、その生産が困難であった。
【0006】
特許文献3では、下地基板と半導体層の間に単層のバッファ層を備えた積層体が開示されている。
【0007】
特許文献4では、下地基板に2層以上の酸化物層が形成されている下地基板を用いて、300μm四方以上の領域でクラックを含まない膜厚3μm以上のコランダム構造を有するInAlGaO系半導体膜を形成した例が示されている。しかしながら、特許文献4に示されている例によりクラックを抑制できるのは、実際のところ直径4インチ(約10センチメートル)未満の小直径基板に限られ、実用的なサイズ(直径4インチ以上)の基板を用いた場合には効果が不十分であった。また小直径の基板においても、基板の反りを抑制するには至らなかった。
【0008】
これを受け、特許文献5では、複数のバッファ層を設けることで、クラックが抑制された高品質なコランダム型結晶性金属酸化物半導体膜が得られることが開示されている。
【0009】
しかしながら、バッファ層に要求される物性についてはこれまで知られておらず、開示されている特徴は経験的なものに過ぎなかった。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ヘテロエピタキシャル成長により形成される場合であっても、クラックが抑制された高品質な酸化ガリウムを主成分として含むコランダム型結晶性半導体膜を有する積層体及びその製造方法並びに該積層体を用いた半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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