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公開番号2025074038
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2024186513
出願日2024-10-23
発明の名称光電変換素子、光電変換装置、移動体、及び建材
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H10K 30/50 20230101AFI20250502BHJP()
要約【課題】短絡電流密度が向上した光電変換素子を提供すること。
【解決手段】第一電極と、第二電極と、該第一電極と該第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層と、を有する光電変換素子であって、該光電変換素子が、該光電変換層と該第一電極との間に、複数のピロール環が共役結合してなる環状共役化合物の非晶質体を含有する電荷輸送層を有し、該電荷輸送層についての、CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θが6.5°以上8.5°以下である範囲内に、半値幅が0.5°以下である回折ピークが存在しないことを特徴とする、光電変換素子である。
【選択図】図1(a)
特許請求の範囲【請求項1】
第一電極と、第二電極と、該第一電極と該第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層と、を有する光電変換素子であって、
該光電変換層と該第一電極との間に、複数のピロール環が共役結合してなる環状共役化合物の非晶質体を含有する電荷輸送層を有し、
該電荷輸送層についての、CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θが6.5°以上8.5°以下である範囲内に、半値幅が0.5°以下である回折ピークが存在しないことを特徴とする、光電変換素子。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記電荷輸送層についての、CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θが6.5°以上8.5°以下である範囲内に、半値幅が0.6°以上である回折ピークが存在する、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項3】
前記第一電極と前記電荷輸送層との間に、第二の電荷輸送層を有する、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項4】
前記電荷輸送層が、樹脂を含有する、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項5】
前記電荷輸送層中の前記環状共役化合物の含有量を100質量部としたとき、前記電荷輸送層中の前記樹脂の含有量が、3質量部以上30質量部以下である、請求項4に記載の光電変換素子。
【請求項6】
前記環状共役化合物が、フタロシアニン化合物である、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項7】
前記フタロシアニン化合物は、中心金属が無い、若しくは、中心金属がガリウム、アルミニウム、チタン、シリコンである、請求項6に記載の光電変換素子。
【請求項8】
前記フタロシアニン化合物が、ガリウムフタロシアニン化合物である、請求項6に記載の光電変換素子。
【請求項9】
前記ガリウムフタロシアニン化合物が、ヒドロキシガリウムフタロシアニンである、請求項8に記載の光電変換素子。
【請求項10】
前記電荷輸送層が、CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θが6.8°以上7.1°以下、及び、16.4°以上16.8°以下である範囲内にピークを有する、請求項1に記載の光電変換素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は光電変換素子、光電変換装置、移動体、及び建材に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
化石エネルギーの枯渇問題及び化石エネルギーの使用による地球の環境問題を解決するために、太陽エネルギー、風力、水力等のように、再生可能であって清浄な代替エネルギー源に関する研究が活発に行われている。その中でも、太陽光を直接電気的エネルギーに変化させる太陽電池に関する関心が増大している。ここで、太陽電池とは、太陽光から光エネルギーを吸収し、電子及び正孔が発生する光起電力効果を利用して電流-電圧を生成する電池を意味する。
【0003】
現在、20%を超える光エネルギー変換効率を有するn-pダイオード型シリコン(Si)単結晶ベースの太陽電池が広く知られ、実際に太陽光発電に用いられている。しかしながら、これらは、高温処理工程を必要とし、また材料自体の価格も高いため、単位電力あたりのコストが高いという問題を有している。また、シリコン資源の面から、供給性にも問題を有している。
【0004】
一方、有機材料を用いた太陽電池(以下、「有機太陽電池」という)は、高温処理工程を必要とせず、シート状基板でいわゆるroll to roll方式での生産が可能で低コスト化が見込める。しかし、有機太陽電池の実用化のためには発電効率と耐久性の更なる向上が望まれている。特に光電変換層としてペロブスカイト構造の結晶を有するペロブスカイト型太陽電池は、光電変換性に優れるため太陽電池の実用化に向けた開発が進められている。例えば特許文献1には、ホール輸送層(以下、「電荷輸送層」とも呼ぶ。)とペロブスカイトの間にフタロシアニン化合物を含有する層を形成し、変換効率の向上が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-168820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らの検討によると、上記の従来技術には、実用化に向けてさらなる変換効率の高効率化の実現が求められており、そのために短絡電流密度を向上する必要があった。
本発明の目的は、短絡電流密度が向上した光電変換素子を提供することにある。また、本発明の目的は、上記光電変換素子を有する、光電変換装置、移動体、及び建材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、
第一電極と、第二電極と、該第一電極と該第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層と、を有する光電変換素子であって、
該光電変換層と該第一電極との間に、複数のピロール環が共役結合してなる環状共役化合物の非晶質体を含有する電荷輸送層を有し、
該電荷輸送層についての、CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θが6.5°以上8.5°以下である範囲内に、半値幅が0.5°以下である回折ピークが存在しないことを特徴とする、光電変換素子である。
また、本発明は、上記に記載の光電変換素子を有する、光電変換装置である。
また、本発明は、上記に記載の光電変換素子を有する、移動体である。
また、本発明は、上記に記載の光電変換素子を有する、建材である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、短絡電流密度が向上した光電変換素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の光電変換素子の一例の厚さ方向の断面模式図である。
本発明の光電変換素子の別の一例の厚さ方向の断面模式図である。
本発明の光電変換素子の別の一例の厚さ方向の断面模式図である。
本発明の光電変換素子を備えた移動体の一例を模式的に示す斜視図である。
本発明の光電変換素子を備えた建材の一例を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<一実施形態>
本発明の一実施形態は、光電変換素子についてである。
本発明の光電変換素子は、
第一電極と、第二電極と、該第一電極と該第二電極との間に配置されている、ペロブスカイト構造の結晶を含む光電変換層と、を有する光電変換素子であって、
該光電変換層と該第一電極との間に、複数のピロール環が共役結合してなる環状共役化合物の非晶質体を含有する電荷輸送層を有し、
該電荷輸送層についての、CuKα線を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角度2θが6.5°以上8.5°以下である範囲内に、半値幅が0.5°以下である回折ピークが存在しないことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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