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公開番号
2025077411
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023189590
出願日
2023-11-06
発明の名称
ハブユニット軸受の損傷検出システム
出願人
日本精工株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
F16C
19/52 20060101AFI20250512BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】車両の速度変化の影響を受けることなく、軌道面の損傷の発生、及び損傷の発生した軌道面を特定することができるハブユニット軸受の損傷検出システムを提供する。
【解決手段】ハブユニット軸受10の損傷検出システムにおいて、回転速度センサ52A、52B、52Cは、外輪20又は外輪20と共に回転しない部分に水平に支持固定される。演算部は、少なくとも転動体40のピッチ及び公転速度に基づいて計算される周期で発生する回転速度センサ52A、52B、52Cの信号位相の進み又は遅れの発生を捉えることで、外輪軌道20a、20b及び内輪軌道31a、31bの少なくともいずれか一方の表面に生じた損傷の発生を検知する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持固定された状態で回転しない外輪と、
外周面の外端部に設けられた取付フランジと、中間部及び内端部に複列の内輪軌道を有し、使用時に車輪と共に回転するハブと、
前記各外輪軌道と前記各内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられ、外側列の前記外輪軌道と前記内輪軌道とで外側列の軸受部を、内側列の前記外輪軌道と前記内輪軌道とで内側列の軸受部をそれぞれ構成する転動体と、
前記外側列の軸受部及び前記内側列の軸受部の少なくとも一方の近傍に固定されるエンコーダと、
前記エンコーダに対向配置され、前記ハブの回転速度を検出するための回転速度センサと、
前記回転速度センサの信号を処理する演算部と、
を備え、前記外輪軌道及び前記内輪軌道の少なくともいずれか一方の表面に生じた損傷を検出するハブユニット軸受の損傷検出システムであって、
前記回転速度センサは、前記外輪又は前記外輪と共に回転しない部分に水平に支持固定され、
前記演算部は、少なくとも前記転動体のピッチ及び公転速度に基づいて計算される周期で発生する前記回転速度センサの信号位相の進み又は遅れの発生を捉えることで、前記損傷の発生を検知する、
ハブユニット軸受の損傷検出システム。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前記外側列の軸受部の近傍に設けられた前記エンコーダは、前記取付フランジの内側側面に設けられたアキシャルエンコーダであり、
前記回転速度センサは、前記アキシャルエンコーダに軸方向から対向配置される、
請求項1に記載のハブユニット軸受の損傷検出システム。
【請求項3】
前記ハブは、ハブ軸と、前記ハブ軸に嵌合して加締め固定される内輪と、を有し、
前記内側列の軸受部の近傍に設けられた前記エンコーダは、前記内輪の大端面に取り付けられ、径方向内側に屈曲する支持環に設けられたアキシャルエンコーダであり、
前記回転速度センサは、前記アキシャルエンコーダに軸方向から対向配置される、
請求項1に記載のハブユニット軸受の損傷検出システム。
【請求項4】
前記エンコーダは、前記外側列の軸受部及び前記内側列の軸受部の近傍に固定され、
前記回転速度センサは、前記各エンコーダに対向配置される、
請求項1~3のいずれか1項に記載のハブユニット軸受の損傷検出システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハブユニット軸受の損傷検出システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ハブユニット軸受の外輪とハブ輪は、炭素含有量が0.5~0.6質量%の中炭素鋼を熱間鍛造した後、軌道面を熱処理して製作される。ハブ輪の内輪軌道面部は比較的肉厚であるが、外輪軌道面部は肉薄であるため、フレーキング等の軌道面の損傷は外輪軌道面に発生することが多い。中炭素鋼は軸受鋼(C:1質量%)に比べて靭性が高いので、動的最大せん断応力位置でのクラックは、表面に向かって伸展し難く、軌道面表面に平行に進行する。このようなフレーキングの場合、初期には表面が剥がれず、クラックから軌道面表面に至る部分が転動体でのされて凹むだけであるため、振動や音響の悪化が少ない。しかし、クラックの進展に伴いクラックが軌道面の表面に出てくると、一気に軌道面表面が剥がれてフレーキングが進展する。ある時点からフレーキングが一気に進展する破損モードは、運転者からホイール軸受までの距離が遠く、運転者が小さな損傷を検知しにくい大型トラックの様な車両の場合、好ましくない破損モードであり、また、将来的なドライバーレス車両や隊列走行を考慮すると、ハブユニット軸受の損傷が小さい段階で損傷を検知することが望まれる。
【0003】
図7に示すように、特許文献1のハブユニット軸受100は、複列の外輪軌道101aを備える外輪101と、複列の内輪軌道102aを備えるハブ102と、外輪軌道101aと内輪軌道102aとの間に転動自在に設けられた複数の転動体103と、を有する。ハブユニット軸受100は、ハブ102の軸方向両側にエンコーダ104を設け、それぞれのエンコーダ104に対向する不図示のセンサの検出信号同士の間の位相差に基づいて、ハブ102に加わるトルクを検出可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-19934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ハブユニット軸受の外輪及びハブ、特に外輪軌道面の損傷は、振動や音響の悪化の要因であり、早期での検出が望ましい。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のハブユニット軸受100は、2つのセンサの検出信号同士の間の位相差に基づいてハブ102に加わるトルクを検出可能であるが、外輪101及びハブ102の軌道面101a、102aに発生した損傷を検出することはできない。
【0007】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の速度変化の影響を受けることなく、軌道面の損傷の発生、及び損傷の発生した軌道面を特定することができるハブユニット軸受の損傷検出システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の上記目的は、ハブユニット軸受に係る下記[1]の構成により達成される。
[1] 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持固定された状態で回転しない外輪と、
外周面の外端部に設けられた取付フランジと、中間部及び内端部に複列の内輪軌道を有し、使用時に車輪と共に回転するハブと、
前記各外輪軌道と前記各内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられ、外側列の前記外輪軌道と前記内輪軌道とで外側列の軸受部を、内側列の前記外輪軌道と前記内輪軌道とで内側列の軸受部をそれぞれ構成する転動体と、
前記外側列の軸受部及び前記内側列の軸受部の少なくとも一方の近傍に固定されるエンコーダと、
前記エンコーダに対向配置され、前記ハブの回転速度を検出するための回転速度センサと、
前記回転速度センサの信号を処理する演算部と、
を備え、前記外輪軌道及び前記内輪軌道の少なくともいずれか一方の表面に生じた損傷を検出するハブユニット軸受の損傷検出システムであって、
前記回転速度センサは、前記外輪又は前記外輪と共に回転しない部分に水平に支持固定され、
前記演算部は、少なくとも前記転動体のピッチ及び公転速度に基づいて計算される周期で発生する前記回転速度センサの信号位相の進み又は遅れの発生を捉えることで、前記損傷の発生を検知する、
ハブユニット軸受の損傷検出システム。
【発明の効果】
【0009】
本発明のハブユニット軸受の損傷検出システムによれば、車両の速度変化の影響を受けることなく、外輪及び内輪の軌道面の損傷の発生、及び損傷の発生した軌道面を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の第1実施形態に係るハブユニット軸受の断面図である。
図2は、軌道面の損傷によりハブに発生する振動の状態を示す模式図である。
図3(a)は、図1のA-A断面模式図であり、図3(b)は、図3(a)の状態に対しハブが上下に振動した状態を示す図である。
図4Aは、第1実施形態の第1変形例に係るハブユニット軸受の断面図である。
図4Bは、第1実施形態の第2変形例に係るハブユニット軸受の断面図である。
図5は、本発明の第2実施形態に係るハブユニット軸受の断面図である。
図6Aは、第2実施形態の第1変形例に係るハブユニット軸受の断面図である。
図6Bは、第2実施形態の第2変形例に係るハブユニット軸受の断面図である。
図7は、従来のハブユニット軸受の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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