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公開番号2025088178
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202712
出願日2023-11-30
発明の名称口腔内硝酸還元菌増殖剤
出願人ライオン株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類A61K 33/00 20060101AFI20250604BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、口腔内の硝酸還元菌を選択的に増殖させ、口腔細菌叢バランスを制御する口腔内硝酸還元菌増殖剤を提供することを目的とする。
【解決手段】硝酸イオン供給化合物、及びステロール骨格を有し、好ましくは式(1)で表される化合物を含む口腔内硝酸還元菌増殖剤。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)成分:硝酸イオン供給化合物、及び
(B)成分:ステロール骨格を有する化合物
を含む口腔内硝酸還元菌増殖剤。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
(B)成分が、式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の剤。
TIFF
2025088178000018.tif
67
170
(式(1)中、R

は、水素原子又は下記式(2)で表される基を示す。R

、R

及びR

は、それぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~7のアルキル基を示す。R

、及びR

はそれぞれ独立して水素原子、又は水酸基を示す。R

はカルボキシル基を有していてもよい炭素原子数1~10のアルキル基、又は炭素原子数1~10のアルケニル基を示す。R

はアルキル基であり、アルキル基を構成する炭素原子が炭素原子C

と結合して環を形成していてもよい。式中、実線と点線の二重線は、単結合又は二重結合を示す。)
TIFF
2025088178000019.tif
16
170
(式(2)中、R

は炭素原子数1~7のアルキル基又はアルコキシ基、及び水酸基を有する芳香環を有する炭素原子数1~7のアルケニル基を示す。)
【請求項3】
(A)成分が、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、及び硝酸アンモニウムからなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項4】
(B)成分が、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、酪酸コレステロール、β-シトステロール、γ-オリザノール、及びジヒドロコレステロールからなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項5】
硝酸還元菌が、ヘモフィラス属細菌、ナイセリア属細菌、ベイロネラ属細菌、グラヌリカテラ属細菌、ロートロピア属細菌、ロシア属細菌、アクチノマイセス属細菌、レプトトリキア属細菌、及びシャリアー属細菌からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項6】
ヘモフィラス属細菌が、ヘモフィラス パラインフルエンザを含むこと、
ナイセリア属細菌が、ナイセリア ムコサ、ナイセリア フラべセンス、ナイセリア サブフラーバ、ナイセリア パーフラーバ、ナイセリア シッカ、及びナイセリア フラバからなる群より選ばれる1種以上を含むこと、
ベイロネラ属細菌が、ベイロネラ パルビューラを含むこと、
グラヌリカテラ属細菌が、グラヌリカテラ アディアセンスを含むこと、
ロートロピア属細菌が、ロートロピア ミラビリスを含むこと、
ロシア属細菌が、ロシア ムシラギノーサ、ロシア デントカリオーサ、及びロシア エアリアからなる群より選ばれる1種以上を含むこと、
アクチノマイセス属細菌が、アクチノマイセス ビスコサス、及びアクチノマイセス ネスランディーからなる群より選ばれる1種以上を含むこと、
レプトトリキア属細菌が、レプトトリキア ブッカリスを含むこと、並びに
シャリアー属細菌が、シャリアー オドントリティカを含むこと、
の少なくともいずれかを満たす、請求項5に記載の剤。
【請求項7】
(A)成分の有効量が50~5000ppmであるか、又は
(B)成分の有効量が5~10000ppmである、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項8】
(A)成分に対する(B)成分の有効量比が、0.005~50である、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項9】
口腔菌叢改善剤、う蝕予防・改善剤、歯周病予防・改善剤である、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項10】
(A)成分:硝酸イオン供給化合物、及び
(B)成分:フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、酪酸コレステロール、β-シトステロール、γ-オリザノール、及びジヒドロコレステロールからなる群より選ばれる1種以上
を含む口腔用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内硝酸還元菌増殖剤に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
口腔内には700種を超える細菌が存在している。近年、う蝕、歯周病罹患者は健常者と比較して、口腔細菌叢のバランスが乱れていることが報告されており、う蝕、歯周病の予防には口腔細菌叢の制御が重要であると考えられるようになってきている。さらに、細菌由来のDNAを用いた解析技術の進歩により、病気の原因となる細菌だけでなく、健康に関わる細菌について理解が進んでいる。例えばナイセリア属菌やヘモフィラス属菌は健常者に多い代表的な細菌であり、硝酸イオン(NO


)を亜硝酸イオン(NO


)や一酸化窒素(NO)に還元する能力を有する。硝酸還元能を有する菌、すなわち硝酸還元菌が宿主であるヒトに利をもたらす機構として、一酸化窒素の血圧低下作用や歯周病原菌に対する抗菌作用、唾液pHの低下抑制による歯の脱灰を防ぐ作用などが知られている。従って、口腔内の硝酸還元菌を選択的に増殖させ、口腔細菌叢バランスを制御することはう蝕、歯周病予防において有用である。
【0003】
硝酸還元菌は、硝酸塩を主要なエネルギー源とするため、硝酸還元菌を口腔内で生育するには硝酸塩を高濃度で供給しなければならない。一方、硝酸塩の過剰摂取により、発がん性のあるN-ニトロソ化合物の生成に関与するリスクがあることも指摘されている。そのため、口腔内硝酸塩濃度が低い状況下においても、硝酸還元菌を増殖するシーズが望まれている。そこで、添加物(医薬部外品添加物、食品添加物)の中で、硝酸還元菌増殖剤の探索に着手した。
【0004】
細菌叢バランスを制御する技術として、以下が提案されている。
特許文献1には、硝酸イオン供給化合物及び糖アルコールを有効成分とする口腔内ナイセリア ムコサ増加剤が記載されている。特許文献2には、水溶性の硝酸塩、塩基性アミノ酸、水溶性アルカリ金属ポリリン酸塩及び水を含有する口腔ケア組成物が記載されている。特許文献3には、γ-オリザノールと、γ-オリザノールを内包する生体適合性粒子を含む腸内細菌叢構成比率調整剤が記載され、生体適合性粒子としてステロール類が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-151714号公報
国際公開第2022/251626号
特開2018-52896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、硝酸イオン供給化合物及びステロール骨格を有する化合物による硝酸還元菌を選択的に増殖させる効果については知られていない。
【0007】
本発明は、口腔内の硝酸還元菌を選択的に増殖させ、口腔細菌叢バランスを制御する口腔内硝酸還元菌増殖剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の〔1〕~〔11〕を提供する。
〔1〕(A)成分:硝酸イオン供給化合物、及び(B)成分:ステロール骨格を有する化合物を含む口腔内硝酸還元菌増殖剤。
〔2〕(B)成分が、式(1)で表される化合物である、〔1〕に記載の剤。
TIFF
2025088178000001.tif
67
170
(式(1)中、R

は、水素原子又は下記式(2)で表される基を示す。R

、R

及びR

は、それぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1~7のアルキル基を示す。R

、及びR

はそれぞれ独立して水素原子、又は水酸基を示す。R

はカルボキシル基を有していてもよい炭素原子数1~10のアルキル基、又は炭素原子数1~10のアルケニル基を示す。R

はアルキル基であり、アルキル基を構成する炭素原子が炭素原子C

と結合して環を形成していてもよい。式中、実線と点線の二重線は、単結合又は二重結合を示す。)
TIFF
2025088178000002.tif
16
170
(式(2)中、R

は炭素原子数1~7のアルキル基、又はアルコキシ基及び水酸基を有する芳香環を有する炭素原子数1~7のアルケニル基を示す。)
〔3〕(A)成分が、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、及び硝酸アンモニウムからなる群より選ばれる1種以上を含む、〔1〕又は〔2〕記載の剤。
〔4〕(B)成分が、フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、酪酸コレステロール、β-シトステロール、γ-オリザノール、及びジヒドロコレステロールからなる群より選ばれる1種以上を含む、〔1〕~〔3〕のいずれか1項記載の剤。
〔5〕硝酸還元菌が、ヘモフィラス属細菌、ナイセリア属細菌、ベイロネラ属細菌、グラヌリカテラ属細菌、ロートロピア属細菌、ロシア属細菌、アクチノマイセス属細菌、レプトトリキア属細菌、及びシャリアー属細菌からなる群より選ばれる1種以上を含む、〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載の剤。
〔6〕ヘモフィラス属細菌が、ヘモフィラス パラインフルエンザを含むこと、ナイセリア属細菌が、ナイセリア ムコサ、ナイセリア フラべセンス、ナイセリア サブフラーバ、ナイセリア パーフラーバ、ナイセリア シッカ、及びナイセリア フラバからなる群より選ばれる1種以上を含むこと、ベイロネラ属細菌が、ベイロネラ パルビューラを含むこと、グラヌリカテラ属細菌が、グラヌリカテラ アディアセンスを含むこと、ロートロピア属細菌が、ロートロピア ミラビリスを含むこと、ロシア属細菌が、ロシア ムシラギノーサ、ロシア デントカリオーサ、及びロシア エアリアからなる群より選ばれる1種以上を含むこと、アクチノマイセス属細菌が、アクチノマイセス ビスコサス、及びアクチノマイセス ネスランディーからなる群より選ばれる1種以上を含むこと、レプトトリキア属細菌が、レプトトリキア ブッカリスを含むこと、並びにシャリアー属細菌が、シャリアー オドントリティカを含むこと、の少なくともいずれかを満たす、〔5〕に記載の剤。
〔7〕(A)成分の有効量が50~5000ppmであるか、又は(B)成分の有効量が5~10000ppmである、〔1〕~〔6〕のいずれか1項記載の剤。
〔8〕(A)成分に対する(B)成分の有効量比が、0.005~50である、〔1〕~〔7〕のいずれか1項記載の剤。
〔9〕口腔菌叢改善剤、う蝕予防・改善剤、歯周病予防・改善剤である、〔1〕~〔8〕のいずれか1項記載の剤。
〔10〕(A)成分:硝酸イオン供給化合物、及び(B)成分:フィトステロール、コレステロール、ラノステロール、酪酸コレステロール、β-シトステロール、γ-オリザノール、及びジヒドロコレステロールからなる群より選ばれる1種以上を含む口腔用組成物。
〔11〕タブレット、ドリンク、又は口腔用フィルムである、〔10〕に記載の口腔用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、口腔内の硝酸還元菌を選択的に増殖させることができるため、口腔内の硝酸還元能が高まり、亜硝酸塩や一酸化窒素により口腔細菌叢バランスを制御することができ、う蝕、歯周病を予防又は改善し得る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[1.口腔内硝酸還元菌増殖剤]
口腔内硝酸還元菌増殖剤は、下記(A)及び(B)成分を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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