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公開番号
2025094579
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023210221
出願日
2023-12-13
発明の名称
スカベンジャー受容体遺伝子の発現促進剤
出願人
株式会社 資生堂
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23L
33/105 20160101AFI20250618BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】コレステロールを低下させる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】加齢により減少するリンパ管内皮細胞において発現するクラスBスカベンジャー受容体の発現を促進する薬剤を提供する。より具体的に、ツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、及びチンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1つの植物抽出物が、クラスBスカベンジャー受容体の発現を促進する成分であることを確認し、スカベンジャー受容体の発現促進剤を提供する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、チンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1種のエキスを含む、スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進剤。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
リンパ管において、スカベンジャーレセプター遺伝子の発現を促進する、請求項1に記載の発現促進剤。
【請求項3】
前記スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進剤が、膜2回貫通スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進剤である、請求項1に記載の発現促進剤。
【請求項4】
前記膜2回貫通スカベンジャーレセプター遺伝子が、SCARB1遺伝子又はCD36遺伝子である、請求項3に記載の発現促進剤。
【請求項5】
前記エキスがツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキスからなる群から選ばれ、SCARB1遺伝子の発現を促進する、請求項4に記載の発現促進剤。
【請求項6】
前記エキスがチンピエキス及びテンチャエキスからなる群から選ばれ、CD36遺伝子の発現を促進する、請求項4に記載の発現促進剤。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の発現促進剤を含む、食品又は化粧料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、血中コレステロールの調節に関与するスカベンジャー受容体遺伝子の発現調節に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
スカベンジャー受容体は、酸化型LDLに結合可能な受容体である。LDL受容体欠損患者においてもマクロファージの泡沫細胞化が進展することから、LDL受容体以外にLDLに結合する受容体が存在するというスカベンジャー仮説が提唱され、その後、酸化型LDLを結合して取り込む受容体として、スカベンジャー受容体が同定された。マクロファージによるスカベンジャー受容体の発現は、プラーク形成に関与することから、アテローム性動脈硬化発症の抑制のために、スカベンジャー受容体遺伝子発現抑制剤の開発が行われている(特許文献1:特開2009-029727号公報)。
【0003】
現在では、スカベンジャー受容体機能を担う構造が特定され、そのような構造を有するスカベンジャー受容体ファミリーが発見され、8つのクラス(クラスA~クラスH)に分類されている。これらのスカベンジャー受容体は、酸化型LDLとの相互作用することで、動脈硬化、血栓症、心血管疾患の合併症に関わっている。このうち、クラスBスカベンジャー受容体に分類されるCD36や、スカベンジャー受容体B1(SCARB1)は、2回膜貫通型のスカベンジャー受容体として知られている。クラスBスカベンジャー受容体は、マクロファージのみならず、血小板などの血液成分、さらには血管細胞やリンパ管細胞などにおいても発現することが報告されている(非特許文献1:Lim et al., (2013)Cell Metabolism)。また、クラスBスカベンジャー受容体は、酸化型LDLのみならず、HDLや長鎖脂肪酸や、特定のタンパク質などへの結合性も報告されている。
【0004】
スカベンジャー受容体B1(SCARB1)は、HDLに対する結合性を有しており、肝臓での逆コレステロール輸送における役割を果たしている。また、SCARB1は、リンパ管細胞での発現も知られている。スカベンジャー受容体B1(SCARB1)のノックアウトマウスでは、HDLコレステロール値が上昇することが報告されている(非特許文献2:N Endl. J. Med. 20-11; 364;136-45)。
【0005】
CD36は、酸化型LDLのみならず、I型及びIV型コラーゲン、トロンボスポジン、長鎖脂肪酸など、様々な分子と結合性を有している。CD36は、止血、血栓形成、炎症、アテローム形成の他、マラリアの感染にも寄与することが知られている。マラリア感染患者では、血液中のHDLコレステロールが低下することが知られており、赤血球に寄生したマラリア原虫が、血小板由来のCD36やSCARB1受容体を含むエクソソームを利用してHDLコレステロールを取り込むことが報告された(非特許文献3:Frontiers in Cell and Developmental Biology2021年)。リンパ管内皮細胞でのスカベンジャー受容体の発現は、血管から供給された余剰なコレステロールの回収システムとして機能する。リンパ管により回収されたHDLコレステロールは、肝臓に送られ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-029727号公報
【非特許文献】
【0007】
Lim et al., (2013)Cell Metabolism
N Endl. J. Med. 20-11; 364;136-45
Frontiers in Cell and Developmental Biology 2021
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
コレステロールを低下させる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが、脈管の老化について研究を行ったところ、リンパ管内皮細胞において発現するクラスBスカベンジャー受容体の発現が加齢により減少することを見出した。そこで、加齢に対し対抗するために、クラスBスカベンジャー受容体の発現を促進する成分についてスクリーニングを行ったところ、ツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、及びチンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1つの植物抽出物が、驚くべきことにリンパ管内皮細胞においてクラスBスカベンジャー受容体の発現を促進することを見出し、本発明に至った。そこで本発明は以下に関する:
[1-1] ツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、チンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1種のエキスを含む、スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進剤。
[1-2]スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進剤の製造のための、ツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、チンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1種のエキスの使用。
[1-3]スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進において使用するためのツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、チンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1種のエキス。
[1-4]スカベンジャーレセプター遺伝子の発現促進方法であって、ツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキス、チンピエキスからなる群から選ばれる少なくとも1種のエキスを投与する方法。
[2] リンパ管において、スカベンジャーレセプター遺伝子の発現を促進する、項目1-1~1-4に記載の発明。
[3] 前記スカベンジャーレセプター遺伝子が、膜2回貫通スカベンジャーレセプター遺伝子である、項目1-1~2のいずれか一項に記載の発明。
[4] 前記膜2回貫通スカベンジャーレセプター遺伝子が、SCARB1遺伝子又はCD36遺伝子である、項目3に記載の発明。
[5]前記エキスがツバキ種子エキス、ローズマリーエキス、テンチャエキスからなる群から選ばれ、SCARB1遺伝子の発現を促進する、項目4に記載の発明。
[6] 前記エキスがチンピエキス及びテンチャエキスからなる群から選ばれ、CD36遺伝子の発現を促進する、項目4に記載の発明。
[7] 項目1-1~6のいずれか一項に記載の発現促進剤を含む、食品又は化粧料。
【発明の効果】
【0010】
脈管内皮細胞によるスカベンジャー受容体の発現促進により、コレステロールの回収が可能になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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