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公開番号2025114225
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024008789
出願日2024-01-24
発明の名称ガラス板用合紙、ガラス板積層体、ガラス板梱包体、及びガラス板用合紙の製造方法
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類D21H 17/63 20060101AFI20250729BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】ガラス板表面への異物の付着が抑制されたガラス板用合紙の提供を目的とする。
【解決手段】パルプを原料に含み、対向する一対の主面を有するガラス板用合紙であって、前記ガラス板用合紙は、前記主面の少なくとも一方の表面に、円相当径が0.3~15μmの含Ca異物を含み、前記含Ca異物のうち、算術平均高さSaが0.1μm超であるものの個数割合が50%以上である、ガラス板用合紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
パルプを原料に含み、対向する一対の主面を有するガラス板用合紙であって、
前記ガラス板用合紙は、前記主面の少なくとも一方の表面に、円相当径が0.3~15μmの含Ca異物を含み、
前記含Ca異物のうち算術平均高さSaが0.1μm超であるものの個数割合が50%以上である、ガラス板用合紙。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記含Ca異物を0個/5mm

超、50個/5mm

以下含む、請求項1に記載のガラス板用合紙。
【請求項3】
前記含Ca異物は、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム、及び、シュウ酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載のガラス板用合紙。
【請求項4】
複数枚のガラス板が合紙を介在させて積層されたガラス板積層体であって、
前記合紙は、請求項1又は2に記載のガラス板用合紙である、ガラス板積層体。
【請求項5】
前記複数枚のガラス板はフラットパネルディスプレイ用ガラス板である、請求項4に記載のガラス板積層体。
【請求項6】
請求項4に記載のガラス板積層体と、前記ガラス板積層体を収容する梱包容器と、を備えるガラス板梱包体。
【請求項7】
原料であるパルプからパルプスラリーを調成すること、
前記パルプスラリーからガラス板用合紙を抄紙すること、を順に含み、
前記調成時にpH調整剤を添加し、
前記pH調整剤は、円相当径が0.2~30μmの無機粒子を含み、
前記無機粒子における、算術平均高さSaが0.1μm超の粒子の個数割合は50%以上である、ガラス板用合紙の製造方法。
【請求項8】
前記無機粒子は、炭酸カルシウムである、請求項7に記載のガラス板用合紙の製造方法。
【請求項9】
得られるガラス板用合紙の表面に、前記無機粒子に由来する異物が0個/5mm

超、50個/5mm

以下存在する、請求項7または8のガラス板用合紙の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス板用合紙、ガラス板積層体、ガラス板梱包体、及びガラス板用合紙の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)に用いられるガラス板では、ガラス板表面に対して微細な電子配線(以下、単に「配線」と称することがある。)が形成される。このようなガラス板表面に存在する僅かなキズや汚れは、断線等の不良の原因となるため、ガラス板表面には高い清浄度が求められる。
【0003】
このようなガラス板は、搬送効率を高める目的で、積層された状態で搬送される場合がある。この際、ガラス板とガラス板との間にガラス板用合紙(以下、単に「合紙」と称することがある。)を介在させて積層させる。これにより、搬送中にガラス板同士が接触してガラス板表面にキズ等が生じることを抑制している。
【0004】
その一方で、合紙からガラス板表面に異物が付着することがある。これには、合紙から生じた紙粉や、合紙中に含まれる有機物、合紙を製造する工程で混入した異物等が含まれる。
【0005】
ガラス板表面に付着した異物の多くは、ガラス板表面に配線を形成する前に洗浄を行うことで除去される。しかしながら、洗浄後もガラス板表面に残存する異物もあり、断線等の原因となるおそれがある。そのため、ガラス板の表面に付着する異物をより低減させるガラス板用合紙が求められる。
【0006】
これに対し、例えば特許文献1には、表面に存在するアルミニウム系固体無機物質の割合が20個/m

以下であるガラス板用合紙が開示されている。また、特許文献2には、蛍光X線分析によるアルミニウム、ケイ素、硫黄、カルシウム、マグネシウム、鉄、塩素、ナトリウム、カリウム、リン及びニッケルのうち1種以上の濃度が一定以下のガラス板用合紙がそれぞれ開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2016-191180号公報
特開2017-210286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ガラス板用合紙を製造するに際して、抄紙系のpHを調整するために、pH調整剤を添加することがある。pH調整剤の一例として炭酸カルシウムが挙げられる。炭酸カルシウムは、抄紙系のpHを中性からアルカリ性域側に調整するpH調整剤である。
【0009】
上記炭酸カルシウムやそれに由来する含Ca(カルシウム)異物は、得られたガラス板用合紙の内部や表面に分散されるが、これまで特に問題とはされてこなかった。
これは上記含Ca異物が微小であることや、ガラス板の組成にCaが含まれるため、ガラス板表面のCaについて、含Ca異物であるか、ガラス板であるかを区別することが困難であることから、正しく問題と認識できなかったためである。
しかしながら、近年、ディスプレイの高精細化が進むにつれ、配線が微細化し、問題となる異物の大きさも微小化してきている。
【0010】
そこで本発明者が検討を行ったところ、数十nm~数百nmの異物や、数μm~数十μmの異物であっても、ガラス板用合紙からガラス板表面に付着することで、ガラス板表面に形成された配線を断線させる原因となり得ることが分かった。さらには、ガラス板表面からディスプレイの製造ラインにおけるコンベアやステージ等へ異物が転写することでラインを汚染し、製造装置の不良を引き起こす原因にもなり得ることが分かった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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