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公開番号
2025099875
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216848
出願日
2023-12-22
発明の名称
酸素発生触媒および酸素発生反応用電極
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類
B01J
31/22 20060101AFI20250626BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】水から酸素を発生させる触媒において、酸素発生に必要な電圧を低下させることができる酸素発生触媒を提供する。
【解決手段】2,2’-ビイミダゾール誘導体と、Ni塩とのNi錯体またはFe塩とのFe錯体である、酸素発生触媒である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
2,2’-ビイミダゾール誘導体と、Ni塩とのNi錯体またはFe塩とのFe錯体であることを特徴とする酸素発生触媒。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の酸素発生触媒であって、
前記酸素発生触媒は、反応溶液として二酸化炭素を飽和させた中性水溶液を用いて酸素を発生させる酸素発生反応用であることを特徴とする酸素発生触媒。
【請求項3】
請求項1に記載の酸素発生触媒であって、
前記Ni塩または前記Fe塩は、硝酸塩および塩化物塩のうちの少なくとも1つであることを特徴とする酸素発生触媒。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の酸素発生触媒を含むことを特徴とする酸素発生反応用電極。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水から酸素を発生させるための酸素発生触媒、およびその酸素発生触媒を含む酸素発生反応用電極に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
水から酸素を発生させる酸素発生反応は、アルカリ性溶液中で水素を生成させる水電解反応や、二酸化炭素(CO
2
)から一酸化炭素、ギ酸、エタノールなどの有用な化合物を合成する二酸化炭素還元反応などの対極反応として用いられる反応である。この酸素発生反応で用いられる酸素発生触媒について、これまで様々な検討が行われている。
【0003】
例えば、非特許文献1には、ピリジン系配位子を有するNi-Fe系金属錯体型酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献1は、反応溶液中に溶解する触媒を使用し、グラッシーカーボン(ガラス状炭素)電極を用いた検討であるため、生成電流値は0.3mA程度とかなり小さく、また、電解液には、pH10程度の0.1M NaHCO
3
水溶液中に10質量%のアセトニトリルを必要とする。
【0004】
非特許文献2には、Niフォーム上にNiFeCu金属塩を添加し、NiOOHが触媒として駆動する金属酸化物系酸化発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献2では、二酸化炭素を飽和していない0.5M KHCO
3
水溶液で反応が行われている。非特許文献5において最も高い性能を有する触媒で10mAの電流の生成に385mVの過電圧を必要とする。
【0005】
非特許文献3には、NiフォームにAuメッキを行い、NiCoFeP触媒を担持した金属酸化物系酸化発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献3では、二酸化炭素を飽和した0.5M KHCO
3
水溶液で反応が行われている。非特許文献3において最も高い性能を有する触媒で10mAの電流の生成に400mVの過電圧を必要とする。
【0006】
特許文献1は、Fe含有複合化合物粒子、その製造方法およびFe含有複合化合物電極に関し、β-FeOOH結晶相と、β-FeOOH結晶相の周囲を覆う3価のNi含有化合物とを含むFe含有複合化合物粒子からなる酸素発生触媒が記載されている。特許文献1において、二酸化炭素を飽和した0.1M K
2
B
4
O
7
+0.2M K
2
SO
4
電解液を用いて反応が行われている。0.5mAの電圧が、特許文献1において最も高い性能を有する触媒で1.60V vsRHE、10mAの場合、600mV程度の過電圧を必要とする。
【0007】
非特許文献1~3、特許文献1は、いずれも酸素発生反応の反応溶液として中性電解液を使用する例である。非特許文献1,2は、二酸化炭素未飽和の条件で測定されており、非特許文献3、特許文献1は、二酸化炭素飽和の条件で測定されている。中性電解液中での金属錯体系の酸素発生触媒の検討例は非常に少なく、非特許文献1は、pH10程度の0.1M NaHCO
3
(10質量%アセトニトリル含有)中のピリジン系Ni-Fe系金属錯体型酸素発生触媒の例であるが、水溶性の触媒を使用するため、生成電流値は小さく、上記の通り0.3mA程度にとどまる。
【0008】
非特許文献2のように中性条件においても金属酸化物系酸素発生触媒を用いた報告があるが、複数の原子を導入した合金型を基に合成される金属酸化物系触媒(NiOOH+Fe+Cu)の触媒であっても必要となる過電圧が上記の通り385mVと大きい。
【0009】
二酸化炭素還元用触媒と組み合わせて酸素発生触媒を使用する場合、メンブレン膜によって酸素発生触媒と二酸化炭素還元用触媒とを区切って動作させる2室型の反応セルが一般的である。しかしながら、一部の二酸化炭素(CO
2
)はHCO
3
-
やCO
3
2-
の状態でメンブレン膜を通過してしまうことが知られており、長期的には酸素発生触媒で使用する電解液にも二酸化炭素が含まれるようになる。したがって、時間経過とともに、1M KOHのようなアルカリ性溶液は中和反応が起こり、少しずつpH低下を引き起こし触媒活性の低下や反応を駆動する電圧の向上が引き起こされる。同様に他の電解液においても二酸化炭素が溶解することによって、徐々に中性側にpHは低下する。長期的な利用を考えると二酸化炭素が飽和された状態の中性電解液で反応ができることが望ましいが、非特許文献3、特許文献1のように二酸化炭素飽和電解液では、二酸化炭素未飽和電解液よりも酸素発生反応に必要な電圧が大きくなることが知られている。これまでの酸素発生触媒は無機系の金属/金属酸化物系触媒が多く、これらはアルカリ性溶液で最も触媒性能が高く、二酸化炭素飽和電解液では特に反応が進行しにくいことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2021-107298号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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