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公開番号2025101677
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218690
出願日2023-12-25
発明の名称加熱調理器、および加熱調理器に搭載されるガスバーナ
出願人リンナイ株式会社
代理人個人,個人
主分類F23D 14/06 20060101AFI20250630BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】ガスバーナの小火力時における火移り性能を確保しながら、大火力時における爪炙りを抑制する。
【解決手段】環状の混合室を有するバーナボディ11に環状のバーナヘッド13を載置して混合室の上面開口部を覆い、バーナヘッド外縁から垂設された筒状壁13aの下端面が上面開口部の周囲の載置面に当接した状態で、下端面に凹設された径方向の複数の溝13dと載置面とで筒状壁の外周に複数の炎口14を画成する。また、五徳爪4bと向き合う箇所の筒状壁の下端面に凹形状のガス溜室21を設けると共に、ガス溜室の外壁21aに中央切欠22a、左側切欠22b、右側切欠22cを設ける。そして、混合室とガス溜室とを連通させる連通部24を、中央切欠と対向する位置を避けて設けると共に、左側切欠および右側切欠のそれぞれと載置面とで画成された左通路および右通路では、筒状壁の外周側の開口面積をガス溜室側の開口面積よりも拡張しておく。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
燃料ガスと空気との混合ガスが供給される環状の混合室を有するバーナボディと、該バーナボディに載置されて前記混合室の上面開口部を覆う環状のバーナヘッドとでガスバーナを構成し、前記バーナヘッドの外縁部分から下方に向かって筒状に垂設された筒状壁の下端面に、径方向に横断する溝が周方向に間隔を取って複数凹設されていると共に、前記バーナボディにおける前記混合室の前記上面開口部の周囲に環状の載置面が設けられており、前記バーナヘッドを前記バーナボディに載置して前記筒状壁の下端面が前記載置面に当接すると、前記複数の溝と前記載置面とによって前記混合室と連通して前記筒状壁の外周に開口した複数の炎口が画成され、該炎口から流出する前記混合ガスを燃焼させ、前記ガスバーナを囲む環状の枠体に支持されて該ガスバーナの上方に向かって延設された複数の五徳爪を有する五徳に置かれた調理容器を加熱する加熱調理器において、
前記五徳爪と向き合う箇所における前記筒状壁の下端面には、凹形状のガス溜室が、前記筒状壁の外周に沿って形成された外壁と、該筒状壁の内周に沿って形成された内壁と、前記外壁および前記内壁を挟んで両側に形成された径方向の側壁とに囲まれて設けられており、前記バーナヘッドを前記バーナボディに載置すると、前記ガス溜室の下面開口部が前記載置面で塞がれ、
前記外壁には、前記筒状壁の外周と前記ガス溜室とを繋ぐ3つの切欠として、前記五徳爪に対向する中央に配置された中央切欠と、該中央切欠の両側に配置された左側切欠および右側切欠とが設けられており、
前記混合室から前記混合ガスを前記ガス溜室に流入させる連通部が、該ガス溜室における前記中央切欠に対向する位置を避けて設けられると共に、
前記左側切欠と前記載置面とで画成された左通路、および前記右側切欠と前記載置面とで画成された右通路は、前記筒状壁の外周側の開口面積が前記ガス溜室側の開口面積よりも拡張されている
ことを特徴とする加熱調理器。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の加熱調理器において、
前記左通路および前記右通路は、前記ガス溜室側から前記筒状壁の外周側に向かって前記中央切欠と離れる方向に開口面積が拡張されている
ことを特徴とする加熱調理器。
【請求項3】
請求項1に記載の加熱調理器において、
前記載置面の内縁部分から下方に向かって垂設された垂下面を有し、
前記連通部は、前記垂下面と前記内壁との間で、且つ、前記中央切欠に対向する中央部分を避けた左右両側に形成され、上下方向に連通している
ことを特徴とする加熱調理器。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の加熱調理器において、
前記連通部は、前記ガス溜室における両側の前記側壁に形成され、前記筒状壁の周方向に連通している
ことを特徴とする加熱調理器。
【請求項5】
請求項4に記載の加熱調理器において、
前記ガス溜室における両側の前記側壁には、前記ガス溜室の外側と内側とを繋ぐ側方切欠が設けられており、
前記連通部は、前記側方切欠と前記載置面とで画成され、
前記側方切欠は、前記ガス溜室の外側から内側に向かって前記筒状壁の外周側に拡幅されている
ことを特徴とする加熱調理器。
【請求項6】
環状の枠体に支持された複数の五徳爪を有する五徳に置かれた調理容器を加熱する加熱調理器に搭載されることを前提に、燃料ガスと空気との混合ガスが供給される環状の混合室を有するバーナボディと、該バーナボディに載置されて前記混合室の上面開口部を覆う環状のバーナヘッドとを備え、前記バーナヘッドの外縁部分から下方に向かって筒状に垂設された筒状壁の下端面に、径方向に横断する溝が周方向に間隔を取って複数凹設されていると共に、前記バーナボディにおける前記混合室の前記上面開口部の周囲に環状の載置面が設けられており、前記バーナヘッドを前記バーナボディに載置して前記筒状壁の下端面が前記載置面に当接すると、前記複数の溝と前記載置面とによって前記混合室と連通して前記筒状壁の外周に開口した複数の炎口が画成され、該炎口から流出する前記混合ガスを燃焼させるガスバーナにおいて、
前記加熱調理器に搭載されて前記枠体の内側に位置した際に前記五徳爪と向き合うこととなる箇所における前記筒状壁の下端面には、凹形状のガス溜室が、前記筒状壁の外周に沿って形成された外壁と、該筒状壁の内周に沿って形成された内壁と、前記外壁および前記内壁を挟んで両側に形成された径方向の側壁とに囲まれて設けられており、前記バーナヘッドを前記バーナボディに載置すると、前記ガス溜室の下面開口部が前記載置面で塞がれ、
前記外壁には、前記筒状壁の外周と前記ガス溜室とを繋ぐ3つの切欠として、前記五徳爪に対向することとなる中央に配置された中央切欠と、該中央切欠の両側に配置された左側切欠および右側切欠とが設けられており、
前記混合室から前記混合ガスを前記ガス溜室に流入させる連通部が、該ガス溜室における前記中央切欠に対向する位置を避けて設けられると共に、
前記左側切欠と前記載置面とで画成された左通路、および前記右側切欠と前記載置面とで画成された右通路は、前記筒状壁の外周側の開口面積が前記ガス溜室側の開口面積よりも拡張されている
ことを特徴とするガスバーナ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、五徳に置かれた調理容器をガスバーナでの燃焼によって加熱する加熱調理器、および当該加熱調理器に搭載されるガスバーナに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
五徳に置かれた鍋などの調理容器を、ガスバーナで燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼させて下方から加熱する加熱調理器が広く普及している。ガスバーナは、混合ガスが供給される環状の混合室を有するバーナボディと、バーナボディに載置されて混合室の上面開口部を覆う環状のバーナヘッドとを備えたものが一般的である。バーナヘッドは、外縁部分から下方に向かって筒状に垂設された筒状壁を有し、この筒状壁の下端面には、径方向に横断する溝が周方向に間隔を取って複数凹設されている。一方、バーナボディには、混合室の上面開口部の周囲に環状の載置面が設けられており、バーナヘッドをバーナボディに載置すると、筒状壁の下端面が載置面に当接し、複数の溝と載置面とによって混合室と連通して筒状壁の外周に開口した複数の炎口が画成される。混合室に供給された混合ガスは炎口から流出し、点火すると混合ガスの燃焼が開始されて炎口の外側に火炎が形成される。
【0003】
また、五徳は、ガスバーナを囲む環状の枠体に支持されてガスバーナの上方に向かって延設された複数の五徳爪を有しており、調理容器は、複数の五徳爪で支えられ、下方からガスバーナでの燃焼によって加熱される。このとき、ガスバーナの火炎が五徳爪を炙ってしまうこと(いわゆる爪炙り)により、調理容器ではなく五徳爪に火炎の熱が奪われることになるため、熱効率が低下するだけでなく、火炎が冷却されて燃焼不良を起こしCO濃度が悪化する場合がある。そこで、ガスバーナ(バーナヘッドの筒状壁)の外周に開口した複数の炎口のうち、五徳爪と対向する位置の炎口(五徳炎口)を、五徳爪と対向しない位置の炎口よりも小さくすることが行われている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-66271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のように五徳炎口を小さくすることで、ガスバーナの大火力時における五徳炎口の火炎が小さくなって爪炙りを抑制することが可能であるものの、小火力時に五徳炎口の火炎が小さくなり過ぎる(五徳炎口から流出する混合ガスの流量が少なくなり過ぎる)と、隣接する炎口との火移りが困難となるため、五徳炎口の縮小には限度があるという問題があった。
【0006】
この発明は、従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、ガスバーナの小火力時における火移り性能を確保しながら、大火力時における爪炙りを抑制することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の加熱調理器は次の構成を採用した。すなわち、
燃料ガスと空気との混合ガスが供給される環状の混合室を有するバーナボディと、該バーナボディに載置されて前記混合室の上面開口部を覆う環状のバーナヘッドとでガスバーナを構成し、前記バーナヘッドの外縁部分から下方に向かって筒状に垂設された筒状壁の下端面に、径方向に横断する溝が周方向に間隔を取って複数凹設されていると共に、前記バーナボディにおける前記混合室の前記上面開口部の周囲に環状の載置面が設けられており、前記バーナヘッドを前記バーナボディに載置して前記筒状壁の下端面が前記載置面に当接すると、前記複数の溝と前記載置面とによって前記混合室と連通して前記筒状壁の外周に開口した複数の炎口が画成され、該炎口から流出する前記混合ガスを燃焼させ、前記ガスバーナを囲む環状の枠体に支持されて該ガスバーナの上方に向かって延設された複数の五徳爪を有する五徳に置かれた調理容器を加熱する加熱調理器において、
前記五徳爪と向き合う箇所における前記筒状壁の下端面には、凹形状のガス溜室が、前記筒状壁の外周に沿って形成された外壁と、該筒状壁の内周に沿って形成された内壁と、前記外壁および前記内壁を挟んで両側に形成された径方向の側壁とに囲まれて設けられており、前記バーナヘッドを前記バーナボディに載置すると、前記ガス溜室の下面開口部が前記載置面で塞がれ、
前記外壁には、前記筒状壁の外周と前記ガス溜室とを繋ぐ3つの切欠として、前記五徳爪に対向する中央に配置された中央切欠と、該中央切欠の両側に配置された左側切欠および右側切欠とが設けられており、
前記混合室から前記混合ガスを前記ガス溜室に流入させる連通部が、該ガス溜室における前記中央切欠に対向する位置を避けて設けられると共に、
前記左側切欠と前記載置面とで画成された左通路、および前記右側切欠と前記載置面とで画成された右通路は、前記筒状壁の外周側の開口面積が前記ガス溜室側の開口面積よりも拡張されている
ことを特徴とする。
【0008】
このような本発明の加熱調理器によれば、ガスバーナの小火力時には、混合室に供給される混合ガスの流量が少ないので、混合室から連通部を通ってガス溜室にゆっくりと混合ガスが流入する。そして、流入した混合ガスは、ガス溜室を広がりながら時間をかけて3つの切欠(中央切欠、左側切欠、右側切欠)に向かって流れる。そのため、3つの切欠のそれぞれと載置面とによって筒状壁の外周に開口した3つの五徳炎口(中央炎口、左炎口、右炎口)の何れからも同様な流量で混合ガスが流出することにより、小火力時の火移り性能を確保することができる。一方、ガスバーナの大火力時には、混合室に供給される混合ガスの流量が大幅に増加するので、混合室から連通部を通ってガス溜室に勢いよく混合ガスが流入する。ただし、連通部は、ガス溜室における中央切欠に対向する位置を避けて設けられていることから、流入した混合ガスがガス溜室を素通りして直接的に中央切欠へと流れることはなく、ガス溜室に一旦広がった混合ガスの一部が中央切欠に向かって流れる。そのため、大火力時においても、中央炎口から流出する混合ガスの流量が小火力時から大きく増加するのを回避し、中央炎口の火炎による爪炙りを抑制することが可能となる。さらに、左通路および右通路は、筒状壁の外周側(左炎口および右炎口)の開口面積がガス溜室側の開口面積よりも拡張されていることから、左通路および右通路を通過する混合ガスの流速が落ちると共に、混合ガスの流出方向が分散して火炎が左炎口および右炎口の付近に留まる(短炎化することができる)。その結果、左炎口および右炎口の火炎のリフトを抑制すると共に、左炎口および右炎口の火炎による爪炙りを抑制することが可能となる。
【0009】
上述した本発明の加熱調理器における左通路および右通路は、ガス溜室側から筒状壁の外周側に向かって中央切欠から離れる方向に開口面積が拡張されていてもよい。
【0010】
このようにすれば、左炎口および右炎口の火炎は、短炎化に加えて、中央炎口と対向する五徳爪から離れる方向に広がって形成されることになるので、左炎口および右炎口の火炎による爪炙りを一層抑制することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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