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公開番号
2025101760
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218715
出願日
2023-12-26
発明の名称
塗膜状態の評価方法および評価システム
出願人
株式会社豊田中央研究所
,
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
17/00 20060101AFI20250701BHJP(測定;試験)
要約
【課題】環境暴露等により変質した塗膜の状態も的確に把握できる塗膜状態評価方法を提供する。
【解決手段】本発明は、塗膜に交流(周波数f)を通電して得たインピーダンススペクトル[f-Z]から、緩和時間(τ)に係る緩和時間分布関数スペクトル[τ-γ(τ)]を求める解析ステップと、緩和時間分布関数スペクトルが極大または最大になるときの特定緩和時間(τp)を、所定の基準緩和時間(τs)と比較して塗膜の状態を把握する評価ステップと、を備える塗膜状態評価方法である。さらに、所定の特定周波数(fa)に係る特定インピーダンス(|Za|)を所定の基準インピーダンス(|Zs|)と比較して、塗膜の状態を把握してもよい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
塗膜に交流(周波数f)を通電して得たインピーダンススペクトル[f-Z]から、緩和時間(τ)に係る緩和時間分布関数スペクトル[τ-γ(τ)]を求める解析ステップと、
該緩和時間分布関数(γ(τ))が極大または最大になるときの特定緩和時間(τp)を、所定の基準緩和時間(τs)と比較して該塗膜の状態を把握する評価ステップと、
を備える塗膜状態評価方法。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記塗膜は、鋼板上に形成された防錆塗膜であり、
前記基準緩和時間(τs)は0.5~5秒から選択される請求項1に記載の塗膜状態評価方法。
【請求項3】
前記評価ステップは、さらに、前記インピーダンススペクトルから求めた所定の特定周波数(fa)に係る特定インピーダンス(|Za|)を、所定の基準インピーダンス(|Zs|)と比較して前記塗膜の状態を判定する請求項1または2に記載の塗膜状態評価方法。
【請求項4】
前記塗膜は、鋼板上に形成された防錆塗膜であり、
前記特定周波数は、0.01~100Hzから選択される請求項3に記載の塗膜状態評価方法。
【請求項5】
前記基準インピーダンスは、10GΩ~0.1MΩから選択される請求項4に記載の塗膜状態評価方法。
【請求項6】
前記基準インピーダンスは複数設定され、
前記評価ステップは、該基準インピーダンスに基づいて前記塗膜の状態を複数の階層に分類する請求項5に記載の塗膜状態評価方法。
【請求項7】
塗膜に取り付ける電極と、
該電極へ交流を通電して該塗膜のインピーダンススペクトルを求める測定手段と、
該インピーダンススペクトルから緩和時間分布関数スペクトルを求める解析手段と、
該インピーダンススペクトルおよび/または該緩和時間分布関数スペクトルに基づいて該塗膜の状態を評価する評価手段と、
を備える塗膜状態評価システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗膜の状態(例えば、履歴や劣化等)を把握できる方法等に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
防食性や意匠性等を確保するために、部材や構造物等の表面は塗装される。その塗膜(特に樹脂塗膜)は、外界の実環境(太陽光、風雨、腐食性ガス等)に曝されて経時的に劣化(または老化)し、機能が低下し得る。
【0003】
塗膜の状態(機能低下や変質の度合等)を適確に把握(評価)できれば、塗装物の効果的な保全(補修、交換等)が可能にあり、これは循環型経済(サーキュラーエコノミー)にも資する。このため塗装物の評価に係る提案がなされており、例えば、下記の文献に関連する記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-298583
特開2016-217822
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来はいずれも、電気化学的に測定されるインピーダンスに基づいて塗膜を診断、評価していた。しかし、想定される等価回路を前提としたインピーダンス(スペクトル)のみによる評価では、過去の暴露環境から大きなストレスを受けた履歴をもつ塗膜の状態を、適確に把握することは困難なこともわかってきた。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、塗膜の状態をより適確に把握できる新たな評価方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は鋭意研究した結果、インピーダンス(|Z|)が過去に大きく低下した塗膜でも、長時間経過後にインピーダンスが復活し得ることを見出した。このような塗膜の状態は、インピーダンスのみでは把握し難いが、緩和時間に着目すれば把握できることを発見した。このような成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
【0008】
《塗膜状態評価方法》
(1)本発明は、塗膜に交流(周波数f)を通電して得たインピーダンススペクトル[f-Z]から、緩和時間(τ)に係る緩和時間分布関数スペクトル[τ-γ(τ)]を求める解析ステップと、該緩和時間分布関数(γ(τ))が極大または最大になるときの特定緩和時間(τp)を、所定の基準緩和時間(τs)と比較して該塗膜の状態を把握する評価ステップと、を備える塗膜状態評価方法である。
【0009】
(2)本発明によれば、インピーダンスの大小だけでは把握できない塗膜の状態を、非破壊でより適確に把握することが可能となる。このような効果が得られる機序は、必ずしも定かではないが、現状、次のように推察される。
【0010】
湿潤と乾燥が繰り返される実環境に曝される塗膜は、一般的に、その劣化と共に内包する水分量が増加し、少なくとも特定の周波数域におけるインピーダンスが経時的に低下(漸減)し得る。しかし、逆にいえば、インピーダンスは、測定時の塗膜内にある水分量による影響が大きいため、必ずしも、塗膜の状態を適確に指標していない。例えば、塗膜が受けたストレス(熱や湿度の変化等)の履歴により、その材質(樹脂等)が変化(変質、劣化等)していても、たまたま測定時に塗膜内の水分量が少ないと、大きなインピーダンスが測定され得る結果、塗膜の状態を誤認するおそれが生じ得る。
(【0011】以降は省略されています)
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