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公開番号2025115117
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009467
出願日2024-01-25
発明の名称モータシステム
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02K 9/12 20060101AFI20250730BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】高速回転時における攪拌抵抗損失の低減と、ステータのコイルの冷却とを両立することができるモータシステムを提供する。
【解決手段】モータシステムSは、ハウジング15を通って滑り軸受20の摺動面22に連通する冷媒供給通路18と、摺動面22からハウジング15の内部空間15bに開口する噴射通路32と、更に備える。滑り軸受20は、冷媒供給通路18を通して、滑り軸受20とロータシャフト13との間の支持空間22aへ供給されたCO2冷媒Rによって潤滑されるように構成されており、噴射通路32は、噴射通路32から噴射されたCO2冷媒Rをステータ12に巻回されたコイル12bに到達させるように方向付けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ステータと、ロータと、前記ロータに固定され軸方向に延びるロータシャフトと、前記ロータシャフトを回転可能に支持する滑り軸受と、前記滑り軸受を保持するハウジングと、を備えるモータシステムであって、
少なくとも前記ハウジングを通って、前記ロータシャフトに対する前記滑り軸受の摺動面に連通する冷媒供給通路と、
前記摺動面から少なくとも前記滑り軸受を貫通し、前記ハウジングの内部空間に開口する開口部を有する噴射通路と、
を更に備え、
前記滑り軸受は、前記冷媒供給通路を通して、前記滑り軸受と前記ロータシャフトとの間の支持空間へ供給されたCO
2
冷媒によって潤滑されるように構成されており、
前記噴射通路は、前記噴射通路から噴射された前記CO
2
冷媒を前記ステータに巻回されたコイルに到達させるように方向付けられている、モータシステム。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記噴射通路は、前記噴射通路から噴射された前記CO
2
冷媒を前記コイルに直接到達させるように、前記コイルに向けて延びている、請求項1に記載のモータシステム。
【請求項3】
前記噴射通路の前記開口部は、前記ロータシャフトの周方向に環状に複数配置されている、請求項1に記載のモータシステム。
【請求項4】
前記CO
2
冷媒を前記冷媒供給通路に供給し、前記CO
2
冷媒を前記ハウジング内から回収する冷媒循環システムを更に備えている、請求項1に記載のモータシステム。
【請求項5】
前記冷媒循環システムは、
前記ハウジングから回収した気体の前記CO
2
冷媒を圧縮し超臨界流体の前記CO
2
冷媒を生成する圧縮機と、
前記圧縮機から出力された前記CO
2
冷媒を凝縮し外部環境と熱交換し、超臨界流体の前記CO
2
冷媒を前記冷媒供給通路へ供給する凝縮器と、を備える、請求項4に記載のモータシステム。
【請求項6】
前記冷媒供給通路を流れる前記CO
2
冷媒の流量を調整する流量調整弁を更に備えている、請求項1に記載のモータシステム。
【請求項7】
前記冷媒供給通路は、前記滑り軸受を貫通して前記摺動面に連通するように形成されている、請求項1に記載のモータシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータシステムに関し、特に軸受け部を有するモータシステムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電気モータのステータに巻回されたコイル端にオイルを噴射して、コイル端を冷却する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の電気モータでは、電気モータの中空のロータシャフト内にオイルが導入され、ロータシャフトの周面に形成された貫通孔からオイルがロータシャフトの外部に噴出するようになっている。噴出したオイルは、ロータシャフトに取り付けられた部材を介して、コイル端に向けて方向付けられ、コイル端を冷却するようになっている。
【0003】
また、一般に、電気モータのロータシャフトは、転がり軸受や滑り軸受によって支持されるように構成される。特許文献1の電気モータでは、ロータシャフトは転がり軸受によって支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-17291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、電気モータの回転速度が高速になると(例えば、30,000rmp超)、転がり軸受では転がり疲労が問題となる。これを回避するため、このような超高速回転モータでは、転がり軸受に代えて、オイル潤滑滑り軸受を採用してもよい。オイル潤滑滑り軸受では、オイルが滑り軸受に供給される。しかしながら、この場合、超高速回転モータでは、オイルが有する粘性に起因して、ロータシャフトの高回転時における攪拌抵抗損失が問題となる。
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、高速回転時における攪拌抵抗損失の低減と、ステータのコイルの冷却とを両立することができるモータシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明のモータシステムは、ステータと、ロータと、ロータに固定され軸方向に延びるロータシャフトと、ロータシャフトを回転可能に支持する滑り軸受と、滑り軸受を保持するハウジングと、を備え、少なくともハウジングを通って、ロータシャフトに対する滑り軸受の摺動面に連通する冷媒供給通路と、摺動面から少なくとも滑り軸受を貫通し、ハウジング15の内部空間に開口する開口部を有する噴射通路と、更に備え、滑り軸受は、冷媒供給通路を通して、滑り軸受とロータシャフトとの間の支持空間へ供給されたCO
2
冷媒によって潤滑されるように構成されており、噴射通路は、噴射通路から噴射されたCO
2
冷媒をステータに巻回されたコイルに到達させるように方向付けられている、ことを特徴とする。
【0008】
このように構成された本発明では、モータシステムは、CO
2
冷媒を滑り軸受とロータシャフトとの間の支持空間に供給することにより、滑り軸受の摺動面を潤滑することができる。また、モータシステムは、潤滑後のCO
2
冷媒を支持空間から噴射通路を通ってハウジングの内部空間に噴出させる。噴射通路は、ステータのコイルに方向付けられており、モータの高温部であるコイルを冷却することができる。これにより、本発明では、CO
2
冷媒を滑り軸受の潤滑とモータの冷却に用いることが可能となる。したがって、本発明のモータシステムでは、高速回転時における攪拌抵抗損失の低減と、ステータのコイルの冷却とを両立することができる。
【0009】
なお、本発明において、CO
2
冷媒は、滑り軸受へ供給されるときは超臨界流体とすることができる。この超臨界流体は、支持空間から噴射通路を通ってハウジング内に噴出するとき膨張して、気液混合状態に変位する。更に、この気液混合流体は、ステータのコイルと熱交換することによって蒸発し、気体に変位する。
【0010】
また、本発明において、好ましくは、噴射通路は、噴射通路から噴射されたCO
2
冷媒をコイルに直接到達させるように、コイルに向けて延びている。このように構成された本発明によれば、支持空間から流れてきたCO
2
冷媒を、噴射通路によって方向付けて、ハウジングの内部空間へ放出することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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