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公開番号2025103221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220439
出願日2023-12-27
発明の名称車両構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類B62D 21/15 20060101AFI20250702BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】キャブオーバ型の車両において前突が発生した際に、ダッシュパネルが車両後方側に押し込まれることを、構造が簡易な手段によって適切に防止または抑制することが可能な車両構造を提供する。
【解決手段】車両構造Aのサスペンションフレーム5の前部の前壁部58は、底面視において、車幅方向の中央寄り領域58aが端寄り領域58bよりも車両前方側に突出した湾曲状または屈曲状であり、前壁部58の中央寄り領域58aは、ダッシュパネル18の下方近傍に位置するように設定されており、クレードル6は、前壁部58の端寄り領域58bに後部が連結され、かつ車両前方側から所定以上の荷重入力があったときには、車両前後方向において前壁部58の中央寄り領域58aと略一致する位置まで圧縮変形可能な構成である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
キャブオーバ型の車両の前部に位置する車体構成部材に取付けられたサスペンションフレームと、
前記サスペンションフレームよりも車両前方側に位置するフロントエンド部材と前記サスペンションフレームとを橋渡し接続するクレードルと、
前記サスペンションフレームおよび前記クレードルよりも上方に位置するよう前記車両の前部に設けられる車室の前側を区画するダッシュパネルと、
を備えている、車両構造であって、
前記サスペンションフレームの前部には、車両前方を向いて上下高さ方向に起立し、かつ車幅方向に延びる前壁部が具備され、かつこの前壁部は、底面視において、車幅方向の中央寄り領域が端寄り領域よりも車両前方側に突出した湾曲状または屈曲状であり、
前記前壁部の前記中央寄り領域は、前記ダッシュパネルの下方近傍に位置するように設定されており、
前記クレードルは、前記前壁部の前記端寄り領域に後部が連結され、かつ車両前方側から所定以上の荷重入力があったときには、車両前後方向において前記前壁部の前記中央寄り領域と略一致する位置まで圧縮変形可能な構成とされていることを特徴とする、車両構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両構造に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
車両構造の具体例として、特許文献1~3に記載の車両構造がある。
これらの文献に記載された車両構造においては、車体構成部材としてのフロントサイドメンバの下側に、サスペンションフレームが取付けられている。また、このサスペンションフレームとその車両前方側のフロントエンド部材とは、クレードルを用いて橋渡し連結されている。
車両の前突が発生して車両の前部に大きな衝突荷重が入力した際に、クレードルが圧縮変形することにより衝撃吸収作用が得られる。
【0003】
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
【0004】
車両がキャブオーバ型(運転席の下方など車体の床下に駆動装置を配置した車両)である場合には、車両の前端からサスペンションフレームまでの距離は短いのが一般的である。このため、クレードルの車両前後方向長さを長くすることは困難となっている。その結果、車両の前突が発生した際のクレードルの圧縮変形を適切にコントロールすることや、その圧縮変形量を大きくとることも困難となっている。したがって、クレードルの変形によって優れた衝撃吸収性能を得ることができない不具合があった。これでは、車室の前側を区画するダッシュパネルは、車両の前突に起因する荷重入力によって車室内側(車両後方側)に大きく押し込まれる虞があり、適切ではない。
バッテリ電気自動車やハイブリッド電気自動車などの電気自動車においては、一般的な内燃機関車と比べて車両重量が大きく、車両の前突が発生した際の衝撃荷重は大きくなり易い。このため、そのような電気自動車の場合には、前記不具合は一層顕著となり、これを解消することはより強く要請される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-169085号公報
特開2020-158081号公報
特開2023-89643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、キャブオーバ型の車両において前突が発生した際に、ダッシュパネルが車両後方側に押し込まれることを、構造が簡易な手段によって適切に防止または抑制することが可能な車両構造を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明により提供される車両構造は、キャブオーバ型の車両の前部に位置する車体構成部材に取付けられたサスペンションフレームと、前記サスペンションフレームよりも車両前方側に位置するフロントエンド部材と前記サスペンションフレームとを橋渡し接続する
クレードルと、前記サスペンションフレームおよび前記クレードルよりも上方に位置するよう前記車両の前部に設けられる車室の前側を区画するダッシュパネルと、を備えている、車両構造であって、前記サスペンションフレームの前部には、車両前方を向いて上下高さ方向に起立し、かつ車幅方向に延びる前壁部が具備され、かつこの前壁部は、底面視において、車幅方向の中央寄り領域が端寄り領域よりも車両前方側に突出した湾曲状または屈曲状であり、前記前壁部の前記中央寄り領域は、前記ダッシュパネルの下方近傍に位置するように設定されており、前記クレードルは、前記前壁部の前記端寄り領域に後部が連結され、かつ車両前方側から所定以上の荷重入力があったときには、車両前後方向において前記前壁部の前記中央寄り領域と略一致する位置まで圧縮変形可能な構成とされていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、クレードルは、サスペンションフレームの前壁部のうち、車幅方向の端寄り領域に後部が連結されているが、この部分は、前壁部の中央寄り領域よりも車両後方側に位置している。したがって、クレードルの車両前後方向の全長を長くすることが可能となる。その結果、車両の前突が発生した際のクレードルの圧縮変形を適切にコントロールすることや、その圧縮変形量を大きくとることが従来技術よりも容易となる。このことにより、クレードルの変形によって優れた衝撃吸収作用が得られ、車両の前突発生時にダッシュパネルが車室内側(車両後方側)に大きく押し込まれないようにすることができる。
第2に、車両の前突が発生してクレードルが圧縮変形する場合、この圧縮変形としては、クレードルが車両前後方向においてサスペンションメンバの前壁部の車幅方向中央寄り領域と略一致する位置まで圧縮変形させることが可能である。クレードルのそのような圧縮変形を終了した後の段階においては、圧縮変形を終了して剛性が高くなったクレードルと、前壁部の車幅方向の中央寄り領域との双方によって衝突荷重を受けることが可能である。したがって、車両の前突発生時に、ダッシュパネルが車室内側に押し込まれることを、より適切に防止または抑制することが可能である。つまり、本発明によれば、ダッシュパネルよりも車両前方側において、車両の前部の変形・変位を終了させて、ダッシュパネルの車両後方側の車室内への影響を少なくし、乗員保護性能を高めることができる。
第3に、本発明においては、サスペンションフレームおよびクレードルの構成を工夫して前記した効果が得られるようにしており、高価または大重量の部材を追加で用いる必要はない。したがって、製造コストや車両重量の増加も適切に抑制することができ、生産性もよいものとすることができる。
【0010】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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