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公開番号2025103882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221577
出願日2023-12-27
発明の名称光学積層体、転写用積層体、偏光板、表示パネル、及び、画像表示装置
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250702BHJP(光学)
要約【課題】優れた紫外線吸収能と優れた配向性を両立させながら、薄膜化や生産性の向上に寄与する光学積層体、転写用積層体、偏光板、表示パネル、及び、画像表示装置を提供する。
【解決手段】ポジティブA層と、前記ポジティブA層に直に接する配向層兼紫外線吸収層とを備える光学積層体であり、前記光学積層体の波長380nmにおける透過率が1.0%以下であり、且つ波長400nmにおける透過率が20.0%以下であり、前記配向層兼紫外線吸収層は、ポジティブA層側界面において、前記ポジティブA層に含まれる液晶性成分が浸透した領域を含まない、光学積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポジティブA層と、前記ポジティブA層に直に接する配向層兼紫外線吸収層とを備える光学積層体であり、
前記光学積層体の波長380nmにおける透過率が1.0%以下であり、且つ波長400nmにおける透過率が20.0%以下であり、
前記配向層兼紫外線吸収層は、ポジティブA層側界面において、前記ポジティブA層に含まれる液晶性成分が浸透した領域を含まない、光学積層体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記配向層兼紫外線吸収層の厚み方向において、光配向性成分が、前記ポジティブA層と接しない側の面と比較して前記ポジティブA層側界面に相対的に多く存在する、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記配向層兼紫外線吸収層を飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS)により分析した時に、下記式(A)を満たす、請求項1に記載の光学積層体。
式(A):I
AU
>1.3×I
SU
(式(A)において、

AU
は、前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層側界面から、厚み方向に配向層兼紫外線吸収層側100nmの位置において検出される光配向性成分由来の2次イオン強度を表す。

SU
は、前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面から、厚み方向に配向層兼紫外線吸収層側100nmの位置において検出される光配向性成分由来の2次イオン強度を表す。)
【請求項4】
前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面の複合弾性率が4.0GPa以上8.0GPa以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記配向層兼紫外線吸収層の前記ポジティブA層側界面の表面自由エネルギーが、前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面の表面自由エネルギーに比べて小さい、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体の前記配向層兼紫外線吸収層側に、前記ポジティブA層及び前記配向層兼紫外線吸収層を剥離可能に支持した支持体を備える、前記ポジティブA層及び前記配向層兼紫外線吸収層の転写に供する転写用積層体。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体と、偏光子とを備える、偏光板。
【請求項8】
偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方の側に位置する透明保護板として、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体を備える、偏光板。
【請求項9】
表示素子の光出射面上に、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体を備える、表示パネル。
【請求項10】
前記配向層兼紫外線吸収層が、前記ポジティブA層よりも前記表示素子から遠い側に位置する、請求項9に記載の表示パネル。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、1層で配向層と紫外線吸収層の両方の機能を有する配向層兼紫外線吸収層がポジティブA層に直に接している光学積層体、転写用積層体、偏光板、表示パネル、及び、画像表示装置に関するものである。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
画像表示装置等に適用される光学積層体として、入射した光に対して位相差層により所望の位相差を付与する位相差板がある。例えば有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置では、1/4波長位相差板が直線偏光板と組み合わせた形態で円偏光板として使用され、外光反射防止フィルムとして機能する。また、IPSモード等の液晶表示装置では、斜め方向からの視野に対するコントラストを高めるために、ポジティブAの特性を備えるポジティブA層とポジティブCの特性を備えるポジティブC層とが組み合わされた位相差板が偏光板補償フィルムの一部として用いられている。
【0003】
一方で、画像表示装置等に適用される光学積層体には、ブルーライトを遮蔽し眼のダメージを抑制することや、光学積層体の耐光性を向上することを目的として、紫外線吸収機能が求められる。
従来、紫外線吸収層は、ポジティブA層等の位相差層や配向層とは別層として、粘着層を介して積層されていた(例えば、特許文献1)。
表示装置の薄型化に伴い、位相差板等の光学積層体にも、性能を維持しつつより薄型化が可能な構成や製造工程の効率化が求められている。
【0004】
配向膜用組成物に適宜選択される添加剤として、紫外線吸収剤を添加してもよい旨は記載されている。しかしながら、紫外線吸収剤のような添加剤は、液晶の配向能を著しく低下させない程度添加することができる、と記載されている(例えば、特許文献2)。
特許文献3には、ポジティブA層と、前記ポジティブA層に接する紫外線吸収層とを有してなり、前記紫外線吸収層が前記ポジティブA層用の配向層である、光学積層体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7259232号公報
特許第5504601号公報
特開2021-189224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光学積層体に優れた紫外線吸収機能を付与するために、紫外線吸収層を別層で積層して紫外線吸収層/粘着層/配向層/ポジティブA層のような光学積層体とすると、薄膜化に限界があり、工程数が多くなって生産性が低いという問題がある。
一方で、特許文献3のポジティブA層用の薄膜の配向層中に含まれる紫外線吸収剤の添加量は少量であり、光学積層体の紫外線吸収機能としては不十分である。特許文献3に開示されている技術により、薄膜で優れた紫外線吸収機能と配向性とを両立させるには限界があった。
【0007】
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、優れた紫外線吸収能と優れた配向性を両立させながら、薄膜化や生産性の向上に寄与する光学積層体、転写用積層体、偏光板、表示パネル、及び、画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本開示には、以下の態様が含まれる。
[1] ポジティブA層と、前記ポジティブA層に直に接する配向層兼紫外線吸収層とを備える光学積層体であり、
前記光学積層体の波長380nmにおける透過率が1.0%以下であり、且つ波長400nmにおける透過率が20.0%以下であり、
前記配向層兼紫外線吸収層は、ポジティブA層側界面において、前記ポジティブA層に含まれる液晶性成分が浸透した領域を含まない、光学積層体。
[2] 前記配向層兼紫外線吸収層の厚み方向において、光配向性成分が、前記ポジティブA層と接しない側の面と比較して前記ポジティブA層側界面に相対的に多く存在する、前記[1]に記載の光学積層体。
[3] 前記配向層兼紫外線吸収層を飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS)により分析した時に、下記式(A)を満たす、前記[1]又は[2]に記載の光学積層体。
式(A):I
AU
>1.3×I
SU
(式(A)において、

AU
は、前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層側界面から、厚み方向に配向層兼紫外線吸収層側100nmの位置において検出される光配向性成分由来の2次イオン強度を表す。

SU
は、前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面から、厚み方向に配向層兼紫外線吸収層側100nmの位置において検出される光配向性成分由来の2次イオン強度を表す。)
なお、本明細書中TOF-SIMSにより検出された「光配向性成分由来の2次イオン強度」とは、光配向性成分に由来するフラグメントイオンの強度を意図する。
[4] 前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面の複合弾性率が4.0GPa以上8.0GPa以下である、前記[1]~[3]のいずれか1項に記載の光学積層体。
[5] 前記配向層兼紫外線吸収層の前記ポジティブA層側界面の表面自由エネルギーが、前記配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面の表面自由エネルギーに比べて小さい、前記[1]~[4]のいずれか1項に記載の光学積層体。
[6] 前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学積層体の前記配向層兼紫外線吸収層側に、前記ポジティブA層及び前記配向層兼紫外線吸収層を剥離可能に支持した支持体を備える、前記ポジティブA層及び前記配向層兼紫外線吸収層の転写に供する転写用積層体。
[7] 前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学積層体と、偏光子とを備える、偏光板。
[8] 偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方の側に位置する透明保護板として、前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学積層体を備える、偏光板。
[9] 表示素子の光出射面上に、前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学積層体を備える、表示パネル。
[10] 前記配向層兼紫外線吸収層が、前記ポジティブA層よりも前記表示素子から遠い側に位置する、前記[9]に記載の表示パネル。
[11] 表示素子の光出射面上に、前記[8]に記載の偏光板を備える、表示パネル。
[12] 前記光学積層体が、前記偏光子よりも前記表示素子から遠い側に位置する、前記[11]に記載の表示パネル。
[13] 前記偏光子が、前記光学積層体よりも前記表示素子から遠い側に位置する、前記[11]に記載の表示パネル。
[14] 前記光学積層体が、前記偏光子よりも前記表示素子から遠い側に位置し、前記偏光子を基準として前記光学積層体の反対側に、前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学積層体又はポジティブA層を備える、前記[11]に記載の表示パネル。
[15] 前記[9]~[14]のいずれか1項に記載の表示パネルを備える、画像表示装置。
【発明の効果】
【0009】
本開示においては、優れた紫外線吸収能と優れた配向性を両立させながら、薄膜化や生産性の向上に寄与する光学積層体、転写用積層体、偏光板、表示パネル、及び、画像表示装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の光学積層体の一例を示す概略断面図である。
本開示の光学積層体の一例を示す概略断面図である。
本開示の光学積層体において、ポジティブA層表面から配向層兼紫外線吸収層のポジティブA層と接しない側の面まで斜め方向に切削したサンプルを作成する際の模式図である。
本開示の転写用積層体の一例を示す概略断面図である。
本開示の偏光板の一例を示す概略断面図である。
本開示の偏光板の他の一例を示す概略断面図である。
本開示の偏光板の他の一例を示す概略断面図である。
本開示の偏光板の他の一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの他の一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの他の一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの他の一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの他の一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの他の一例を示す概略断面図である。
本開示の表示パネルの他の一例を示す概略断面図である。
本開示の動的屈曲試験の方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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