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公開番号2025109537
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024003485
出願日2024-01-12
発明の名称フォノニック結晶構造体およびセンサ
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類G01R 33/24 20060101AFI20250717BHJP(測定;試験)
要約【課題】フォノニック結晶構造体を提供する。
【解決手段】フォノニック結晶構造体は、欠陥に量子状態が実現している量子スピンを備えた材料により構成されている。フォノニック結晶構造体は、最小の繰り返し構造である単位格子が複数組み合わされて構成された周期構造を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
欠陥に量子状態が実現している量子スピンを備えた材料により構成されており、
最小の繰り返し構造である単位格子が複数組み合わされて構成された周期構造を備えている、フォノニック結晶構造体。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
格子振動の量子であるフォノンの分散関係における周波数に、バンドギャップが存在している、請求項1に記載のフォノニック結晶構造体。
【請求項3】
前記単位格子は、複数の副格子を備えており、
前記複数の副格子は、前記単位格子の中に存在する周期構造を構成している、請求項2に記載のフォノニック結晶構造体。
【請求項4】
前記複数の副格子の各々が有する有効バネ定数の分布および質量成分の分布の少なくとも一方が、前記単位格子の中心に対して不均等である、請求項3に記載のフォノニック結晶構造体。
【請求項5】
前記有効バネ定数の分布および前記質量成分の分布は、前記単位格子を構成する梁の太さの分布、前記梁に接続されているマス部の分布、中空部の分布、の少なくとも一つによって形成されている、請求項4に記載のフォノニック結晶構造体。
【請求項6】
前記量子スピンを備える前記材料は、ダイヤモンド、SiC、hBN、GaNの少なくとも1つである、請求項1に記載のフォノニック結晶構造体。
【請求項7】
前記周期構造は、二次元構造を備えており、
前記周期構造は、ハニカム構造、正方格子構造、三角格子構造の少なくとも1つである、請求項1に記載のフォノニック結晶構造体。
【請求項8】
フォノニック結晶構造体を備えたセンサであって、
前記フォノニック結晶構造体は、
欠陥に量子状態が実現している量子スピンを備えた材料により構成されており、
最小の繰り返し構造である単位格子が複数組み合わされて構成された周期構造を備えており、
前記フォノニック結晶構造体は、格子振動の量子であるフォノンの分散関係における周波数に、バンドギャップが存在しており、
前記量子スピンの励起周波数が前記バンドギャップ内に含まれている、
センサ。
【請求項9】
前記単位格子は、複数の副格子を備えており、
前記複数の副格子は、前記単位格子の中に存在する周期構造を構成している、請求項8に記載のセンサ。
【請求項10】
前記単位格子が有する有効バネ定数の分布および質量成分の分布の少なくとも一方が、前記単位格子の中心に対して不均等であり、
前記有効バネ定数の分布および前記質量成分の分布は、前記単位格子を構成する梁の太さの分布、前記梁に接続されているマス部の分布、中空部の分布、の少なくとも一つによって形成されている、請求項9に記載のセンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、フォノニック結晶構造体およびセンサに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
内部に量子スピンを有する材料を用いた、ODMR(optically detected magnetic resonance)による磁場センシングが知られている。なお、非特許文献1には、量子スピンを有する材料として、NV-カラーセンタを備えるダイヤモンドが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
John F. Barry, Jennifer M. Schloss, Erik Bauch, Matthew J. Turner, Connor A. Hart, Linh M. Pham, and Ronald L. Walsworth, Rev. Mod. Phys. 92, 015004 (2020).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
量子スピンのエネルギー状態は量子化されている。しかし外乱によって、量子スピンのエネルギースペクトルピークが幅を有するため、測定系にボケが発生してしまう。また、励起した状態が緩和してしまうため、マイクロ波による励起効率が低下してしまう。これらの主要因の一つとして、量子スピンと格子振動(フォノン)との相互作用が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示するフォノニック結晶構造体は、欠陥に量子状態が実現している量子スピンを備えた材料により構成されている。フォノニック結晶構造体は、最小の繰り返し構造である単位格子が複数組み合わされて構成された周期構造を備えている。
【0006】
上記の構造によると、格子が有する周期性により、フォノンの分散関係における周波数にバンドギャップを発生させることができる。従って例えば、バンドギャップに量子スピンの励起周波数を含ませることで、量子スピンとフォノンとの相互作用を抑制することができる。量子スピンの緩和を抑制できるため、励起効率を高めることが可能となる。また量子スピンのエネルギースペクトル幅を縮小できるため、測定系に発生するボケを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
フォノニック結晶構造体20の上面図である。
単位格子UCの拡大上面図である。
単位格子UCの斜視図である。
ODMR顕微鏡1の概略構造を示す図である。
量子スピンのエネルギー状態を説明する図である。
量子スピンの励起状態および緩和状態を説明する図である。
フォノン分散曲線である。
量子スピンのエネルギースペクトル幅のシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0008】
(フォノニック結晶構造体の概要)
フォノニック結晶構造体は、欠陥に量子状態が実現している量子スピンを備えた材料により構成されている。量子スピンを備えた材料には、様々な材料を用いることができる。例えば、ダイヤモンド、SiC、hBN、GaN、などの少なくとも1つを用いてもよい。
【0009】
またフォノニック結晶構造体は、単位格子が複数組み合わされて構成された周期構造を備えている。単位格子は、最小の繰り返し構造である。周期構造には、様々な構造を用いることができる。例えば、二次元構造や三次元構造の周期構造であってもよい。
【0010】
図1に、本実施例におけるフォノニック結晶構造体20の上面図を示す。本実施例では、フォノニック結晶構造体20の材料として、ダイヤモンドを用いる場合を説明する。ダイヤモンドに実現する量子スピンの代表例として、NV-カラーセンタ(NVセンタ)が存在する。NVセンタは、炭素原子1個が窒素に置換され、隣接する空孔と結びついた複合欠陥である。NVセンタの詳細については、後述する。
(【0011】以降は省略されています)

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